バレンタインに彼氏がTENGAをくれるらしい

 あちこちでバレンタイン用のチョコレートを見かけるようになったので、一応バレンタインをどうするか聞いてみたら、せっかく恋人になったんだから贈り合おうと返された。マジかよと思ってしまったのは、そんな世間のイベントに踊らされる真似はしたくないと返ってくる予定だったからだ。
 恋人なんて関係になったのは昨年末で、それまでは長いこと友人として付き合ってきた。だから相手があまりバレンタインというイベントを好きではない事だって知っている。
「お前、バレンタイン嫌いじゃなかった?」
「嫌いだったけどもう平気」
「どういうこと?」
「本命からは絶対に貰えない、自分から渡すことも出来ない、そんなイベント欠片も楽しくないだろ。でも今年は違うから」
 お前とだったらしたいよと酷く真面目な顔で返されて、とたんに顔が熱くなった。
 彼に長いこと想われていたというのは、恋人になるかどうか迷っていた時に聞かされて知っているのだけれど、それとこれとが繋がっているとは全く気付いていなかった。
 なるほどと思うと共に、さてどうしようかとも思う。
 こんな理由を聞かされて、やらないつもりで聞いたなんて言えない。しかも贈り合おうということは、自分だけが用意するわけではないらしい。相手も用意すると言っているのに、自分からどうするか聞いておいて、買えないなんてとても言えそうになかった。
 しかし、男も買う側にしたい販売店側の思惑が透けるような、逆チョコだの俺チョコだのという単語も聞かないわけではないけれど、長いこと女性から貰うもの、女性が買うもの、という意識だったものが、男の恋人ができたからとそう簡単に変われるはずもない。
 わかったとは言ったもののどうしようか焦るこちらに気付いたのか、相手はおかしそうに笑って、チョコである必要もバレンタイン用商品である必要もなく、ただせっかくの初イベントだから一緒に楽しみたいだけだと言った。
「ついでに言うと、俺、お前に贈るもの既に決まってるからさ」
「マジで!?」
 今度は思ったまま口から飛び出た。
「え、何くれんの?」
 秘密と言われるかと思ったが、相手はあっさり口を開く。
「TENGA EGG LOVERS CHOCOLAT DESIGN」
「ん?」
「バレンタイン用の、チョコっぽいデザインのテンガ」
 なんだそれってのと、テンガって聞こえた気がして思わず聞き返してしまえば、相手はわかりやすく言い換えてくれた。やっぱテンガって言ったのか。
「テンガって、あのテンガ?」
「あのってのがわかんないけど、いわゆるオナホのテンガだね」
「ちょ、待てよ。お前、バレンタインで俺にオナホくれる気なの?」
 それはいったいどういうつもりで?
 ずっと好きだったと言われて、恋人になって、キスをして、互いの体を触りあって、でもまだ体を繋げるようなセックスは未経験だ。そんな関係でオナホをプレゼントされるってことは、つまりまだまだ突っ込ませる気はないって意味だろうか。というか、遠回しに突っ込ませろって言われている可能性はあるのだろうか。
 俺はお前に突っ込むからお前はオナホに突っ込んどけよ、みたいな?
「結構可愛いデザインなんだよ。中の凹凸がハート型でさ。ほらこれ、可愛くない?」
 ぐるぐるとオカシナ事まで考え始めているこちらに気づかない様子で、何やら携帯を弄っていた相手が件のテンガ画像を見せてくる。
「いやちょっと、そういう話じゃなくて。それを俺にくれるって、つまり一人でオナっとけって意味なのって聞いてんだけど」
「えっ。違う違う。一緒にする時、使いたいなって思ってさ。というかバレンタインにそういうこと、する気なかった?」
「えーと、つまり、オナホ使ったかきっこしよって話?」
「まぁ端的に言うとそうなるかな」
 プレミアムボックス通販済みなんだよねと続いたから、つまりはバレンタインに五個のテンガを贈られるらしい。オナホ使った相互オナニーを想像してまぁそれもありかとは思ったものの、チョコではなくとも結局相手が選んだ物はバレンタイン商品だし、ますます何を贈ればいいのかわからなくなった。

バレンタインに便乗したくて書いちゃった。

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

Wバツゲーム18(終)

1話戻る→   目次へ→

 軽く流してしまってはいけない類の大事な話をされていたと思うのに、ゆるゆるとしたものから段々とイかせる目的へと変化した手の動きによって、彼の言葉について考える余裕なんて欠片もない。自分だけ先に達してしまう事態にはならないよう、必死にこちらも手を動かし、先程よりずっと強い刺激を送ってやる。
 互いに吐き出す熱い息も荒くなって、どちらも限界が近そうだ。
「イキそ、……っす」
 訴える声も熱を孕んで、切羽詰まった様子が酷く色っぽい。
「ん、いいよ。俺も、イク」
 頷いて、吐精を促すように弄ってやれば、息を詰めるような吐息とともに手の平が彼の吐き出したもので汚れた。それに誘われるようにして、自分もまた彼の手の中に吐精する。
 一度大きく息を吐きだして、後は互いの呼吸が落ち着くのを待つつもりだったが、のそりと起き上がった彼がさっさとティッシュの箱を引き寄せた。
 無言のまま、まずは彼自身の汚れた手を拭いて、それからやはり無言のままぼんやりとそれを見ていたこちらの手を取り、こちらの手の汚れも拭き取ってくれる。甲斐甲斐しいなとは思うが、それよりもうちょっと余韻があっても良かった。
 それとも吐き出して冷静になったら、さっさと汚れを拭き取らなければ気持ちが悪いと思ってしまっただろうか。
「夕飯、温め直していいっすか?」
 今にも立ち上がりそうな相手に、情緒がないのか元気なだけか、多分両方だなと思いながら苦笑する。
「その前に聞かせて欲しいんだけど」
「何っすか」
「俺としてみてどうだった? イッて賢者モード入ってるだろう今の正直な気持ちは?」
 まだ俺と恋人になりたいって思ってくれてるかと聞けば、先輩はどうなんすかと聞き返されてしまった。
「お前が告白してくれたらいいなって、思ってるよ。ちゃんと恋人になって、もっと色々お前としてみたい。もちろん、お前が出来る範囲ででいいんだけど」
「俺も、先輩の恋人になりたいって、ちゃんと思ったままっす」
「じゃ、夕飯温め直すより先に、はいここ」
「えっ?」
 ニコッと笑いながら、彼が横になっていたスペースをポンポンと叩けば、不審げな顔をする。
「お前帰らなきゃいけないのわかってるし、五分でいいから。イッてスッキリしてるのお互い様だし、男同士ならこういうの必要ないのかとも思うけど、やっぱ終わってすぐさっさとベッド出て行かれたら寂しいかなって思って。恋人、って考えたらさ」
「ああ、はい」
 頷いてすぐに隣に戻ってきた相手の体を引き寄せようとして、女の子と違って大きな体に結局、自分が擦り寄ってくっついた。片腕で相手の背を抱けば、同じように抱き返される。
 抱っこして貰う時にはポンポンと背を叩かれることが多いので、それを真似て背を叩けば、どこか戸惑った声が聞こえてきた。
「あの、これって」
「うん、何?」
「俺、甘やかされてるんすか? それとも、これも甘えられてる、……んすかね?」
「どっちだと思うの?」
「甘えられてるみたいに感じるから、なんかオカシイかなって」
 確かにこちらの動作だけ見れば、甘やかしているように見えるだろう。でも甘えられてると感じる彼の感性がオカシイとは思わない。引き止めて擦り寄って行為の余韻を欲しがっているのはこちらなのだから、それを甘えと言わずなんというのか。
「じゃあ甘えてる。オカシクないよ」
 背を叩くのを止めて、抱きつくようにきゅっと腕に力を込めた。
「でもお前を甘やかしてやりたいって気持ちもあるから、いつかお前も甘えてね」
 そうだ。この可愛い後輩を、甘やかしてやりたいのだ。甘えるばかりではなく、彼にも甘えてほしいなと思う気持ちはどんどん大きくなっている。
「それ、いつかじゃなく今でもいいんすよね?」
「もちろん。何して欲しい?」
 いったいどんな風に甘えてくるんだろうとワクワクしていたら、して欲しいのではなく、キスがしたいと返ってきた。そういえばキスもこちらからするばかりだったっけ。
 いいよと言えば、背に回っていた腕がスルッと背中から肩を回って頬を撫で、最後に軽く顎を支える。元々近い顔が更に近づいて、ちゅっちゅと軽いキスが何度も唇に押し当てられた。
 それはやがて唇から離れ、顔中アチコチにキスの雨が降る。なんだか随分とこそばゆい。甘えさせて欲しいと言われて許可したはずのキスで、結局は甘やかされているようだった。
 男だし、甘え慣れてないのかもしれない。自分だって、彼の抱っこに慣れて、自分からねだるようになるまでそこそこ時間が掛かった。
 恋人になってこちらが甘やかす時間を増やせば、いずれは彼も甘やかされることに慣れるのかもしれない。
 ああ早くこの罰ゲームが終わればいいのにと、たくさんの優しいキスを受けながら思った。

<終>

罰ゲーム終了後、先輩×後輩と後輩×先輩どちらにもなれそうな関係を目指してたら、こんな感じになりました。最後までお付き合いどうもありがとうございました〜

続編1話へ→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

Wバツゲーム17

1話戻る→   目次へ→

 口でして貰う気持ちよさを思えば、してやりたいし、して欲しいと思う。けれどやってみないと出来るかわからないと言っていた事を、今試してしまうのはどうだろう?
 後追いしてくるから、こちらが咥えれば相手だって張り合って、取り敢えず口でしてくれるのはわかっている。でも無理をさせたいわけじゃない。
「先輩?」
 余裕なんてなさそうなのに、こちらの逡巡を感じ取ったらしい相手が、どうしたのかと問いたげに見つめてくる。
「ゴメンね」
 謝れば不思議そうな顔をするから、こちらも首を少しばかり傾げてやった。
「他のことに意識散らしてるの気付いて、それを咎めたわけじゃないの?」
「何、考えてたんすか」
 硬い声は掠れかけたうえに緊張が滲んでいる。試されている側と言っていたから、ダメ出しでもされると思っているんだろうか。
「他のことって言っても、結局はお前のことなんだよ。ちょっと、どうすればもっと一緒に気持ちよくなれるか、考えてただけ」
「やっぱ、もの足りないてこと、すよね」
 はぁと熱くこぼれた息はため息にも似ている。ああ、失敗した。
「ちっがう、って。メチャクチャきもちぃしお前可愛いし、もっとアレコレ色々してみたいけど、お前に無理させたいわけじゃないし、お前に引かれたくないの。俺の恋人になるのは無理だって思われたくないの」
「それ、まるで、俺に恋人になって欲しいみたい……っすよ」
「そうだよ。そう言ってるんだよ」
 言えば少しばかり大きく見開いた目を、パシパシと何度か瞬かせる。それから嬉しそうに、おかしそうに、顔を綻ばせながらクッと喉の奥で笑った。
「先輩って、可愛いっすよね」
「は?」
 脈略がなさすぎてすぐに反応ができずにいたら、相手はますます楽しげだ。
「なりますよ、恋人に。一ヶ月経ったら本気の告白しに行くんで、そしたら罰ゲーム終わらせて、俺をごっこじゃない恋人に、して下さい」
「それは、もちろん。でもお試しは? まさかここで中断とか言わないよな?」
 とっくに互いの手は止まっていたけれど、だからって自分の手の中のものが萎えていないのも、相手の手の中にある自分自身の勢いが衰えていないこともわかっている。
「さすがにここで中断はお互い辛すぎじゃないっすか?」
「んぅっ」
 くちゅっと尖端を指の腹で擦られて、一瞬だけ息を詰めた。
「先輩俺より全然エッチだし、したいこと全部出来るとはとても言えそうにないっすけど、でも、恋人になって欲しいって事は、俺が出来る範囲で満足してくれる気でいるんすよね?」
「うん。というか俺、エッチなことさせてくれないからって理由で、彼女に別れてもらった事なんてないんだけど……」
 逆はある。挿れてくれないのは愛されていないからだと判断されて振られる事はあった。あまりに求められたら、変な既成事実を作られる前に、応じられないと言って別れを切り出すこともあった。でも基本的には振るより振られる方が断然多い。
「別れてって言わないことと、お前じゃ満足できないって思わないことは、イコールじゃないっすよ。先輩に振ったつもりがなくても、別れるといい出すのが相手側でも、それって結局、先輩が振ってるのと変わりないと思うんすよね」
 そんなことは考えたことがなかった。言われてドキリと、心臓が嫌な感じに跳ねる。
「先輩を好きって思ってたら、それに気付いて恋人続けられなくなる人が居るの、わかる気がするんすよ。というかきっと俺は、そうなるタイプっす」
「そ、……っか」
 辛うじて吐き出した声ははっきりと掠れていた。相手は責めてるわけじゃないっすけどと苦笑してみせる。
「先輩は優しいっすけど、それは特別な一人に対してだけじゃなくて、誰にでも同じように優しいんすよね。先輩が恋人とあまり長く続かないの、相手が誰でもいいの隠さないからってのも、理由の一つなのわかってます?」
「それは、まぁ」
「誰でもいいなら俺でもいいっすよね。とは思うんすけど、お前じゃ物足りないって態度を長く続けられたら俺のほうがダメになるのだけ、覚えてて下さい。これから俺は、先輩を本気で好きになるっすけど、自分の傷が深くなる前に離れようと思ってるくらいには、俺だって自分が大事なんで」
「わか、った」
「萎えるようなこと言ってすみません」
 続けていいっすかと言いながら、止まっていた手をゆるゆると動かし始める。ずっとこちらを追いかけるように動いていた手が、相手の意思で好き勝手に動き始めたことで、中断していた熱はあっと言う間に再燃した。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

Wバツゲーム16

1話戻る→   目次へ→

 相手が同じように脱いでいくのを、主に股間を注視しながら見守ってしまえば、さすがに見過ぎとのクレームが入る。いやだって、気になるだろ。
「ゴメン。デリカシーなさすぎた」
 それでも謝罪の言葉を吐き出し、自嘲を混ぜた苦笑を見せたのは、相手の頬が薄っすらと赤くなっていることに気付いたからだ。興奮よりも羞恥でという雰囲気に慌てたせいもある。
 今までの抱っこも先程のキスも、胸に触れて舐めるのでさえも平然と受け入れていたから、てっきり羞恥という感情とは無縁かと思っていた。恥ずかしがる姿なんて見たことがなくて、内心それなりに驚いていたし、その一方で喜んでもいた。
 期待や興奮の漏れ出る声を聞くことも、ほのかに頬を染め羞恥する姿を見ることも、楽しくて仕方がない。
「でも恥ずかしがる必要なんてなさそうなのに。というか立派すぎない?」
 謝罪して苦笑しながらもそこから視線を外せなかったのは、下着の中からボロンと出てきた彼のペニスを目にしてしまったからだ。
「わー、これ、ちょっとショックかも。身長ほぼ変わんないのに、お前のが明らかにデカイよね」
 服越しでは自分との違いなんてわからなかったし、そこまで大きな差があるわけではない。それでも絶対彼のほうが大きいと思う程度には立派なものが、彼の股の間で勃ち上がっている。
「大きけりゃいいってもんじゃないっす」
「早漏なの? もしくは感度悪くてめちゃくちゃ遅い方?」
「人と比べたことないんでわかりません」
 からかう口調で聞けば、ますます気を悪くした様子の、苛ついた声が吐き出されてきた。見過ぎと咎められたのも結局口先で謝っただけで視線が外せていないままだし、立派と思うのはこちらの主観でしかないのはわかっているし、どうも何がしかのコンプレックス持ちらしいから、これ以上この件に触れるのは止めた方が良さそうだ。
「うん。俺もない。ま、お前がどっちでも大丈夫だからベッド乗って。それとも立ったままのが興奮する?」
 触っていいかと聞いたらベッドへと返ってきたので、頷いてすぐ隣に置かれたベッドに転がり、脇のスペースをぽんぽんと叩いて同じように横になるよう促した。
「もっかい、キスしようか」
 素直に横へ転がった相手に擦り寄って、顔を寄せながら甘やかに誘う。
 早く触れたいと急く気持ちはもちろんあった。内心にそんなギラつく欲望が渦巻いているのを自覚していたが、当然そんなものを顔に出すわけがない。
 だってもう、こちらの気持ちは決まっているのだ。求めすぎて応じられないと思われるわけにはいかない。気持ちよく満足しあって、これなら恋人としてもやっていけると思ってもらわないと困る。罰ゲームを終えた後に、告白して貰う気満々だった。
 はいと頷くのを待って唇を塞ぐ。先程気持ち良いと言ってもらえたキスを、再度惜しみなく与えてやる。そうしながらも空いた手を彼の性器に絡ませれば、一度大きく体を跳ねた後、相手もこちらの性器へ手を伸ばしてきた。
 最初は自分が感じるやり方で、だんだん相手の反応が大きな場所を重点的に、ゆるゆると撫でて擦って扱いてやる。刺激に弱いわけではないようで、簡単にイッてしまうということはなかった。かといって感度が悪いわけでもなさそうで、与える刺激にビクビク震えながらトプトプと先走りを零し、キスの途切れた口からは熱い息を吐き出している。
 たまらなく可愛いと思うのは、こちらが相手の反応に合わせて手の動きを変えているのに対し、相手はこちらの動きを後追いしている点だろう。胸に触れられた時もそうだった。童貞ではなくても、やはりそう経験があるわけではないのだろう。
「気持ちよさそ。可愛いね」
「先輩は? 気持ちよくないとか、言わないっすよね」
「もちろん。きもちぃよ。凄く」
「可愛いっすよ。先輩も」
 ふふっと笑いながら声を掛ければ、笑い返す余裕まではないもののしっかり張り合ってくる。本当に、可愛い。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

Wバツゲーム15

1話戻る→   目次へ→

 まったく想定外の情報が色々と流れ込んで来たせいで、酷く戸惑っている。律儀で、真面目で、色々気遣ってくれるこの後輩への好意は当然育っているが、でもそれはもちろん恋愛的な好きではない。相手の好意だって感じてはいたし、だからこそ甘えるような真似ができていたというのもあるが、まさか相手にそういった感情が育っているなんて、考えたこともなかった。
 戸惑って何も言えずに突っ立ったままでいれば、あっさりシャツを脱がされ、肌の上を手の平が這い回る。気持ちが悪いどころか、どこか慰撫するような優しい触れ方に、安堵や安らぎを覚えてしまうから、その手を振り払えはしなかった。
 罰ゲームじゃなく付き合ったらきっと傷つけてしまうのに、諦められると言っている今のうちにキツく突き放せないのは、結局自分優先なクズだからなんだろう。だって罰ゲームを終えた後、次に誰かが告白してくれるまでの空白期間を寂しく過ごさなくて済む。
 好きだと言われてしまった以上、罰ゲーム中とまったく同じようには行かないだろうけれど、それでも人の本質はそうそう変わるものではない。もう付き合いきれないと思われるまでは、この後輩との楽しく穏やかな時間も、充実しまくった週末の食事も堪能できるのだと思うと、どうしたって嬉しい気持ちが勝ってしまう。
 今のうちに諦めたらとはちゃんと勧めた。本気の恋人には向かないと忠告だってした。その前には、自分と付き合うことのデメリットを説明してさえいる。それでも相手から踏み込んでくるものを、言ってわからないならとキッパリ拒絶できるような優しさなんて自分にはない。
 バカだなぁと思う。色々噂を聞かされたはずだし、それを肯定するような事もあれこれ言ったはずなのに。寂しさを埋めてくれる相手なら誰でもいいと思っているような男に、好きになったから付き合いたいと言ってしまうなんて。
 アチコチ撫で擦った後、胸を両手で包まれる。決して立派とは言えない胸筋を手の平でやわやわと揉まれながら、乳首の上に乗った人差し指がそっと乳首を押しつぶした。
 ああ、これ、さっきのを真似ているのか。
 自分が彼にやった事を、ほぼ同じように辿られている事に気づいて、その意図はともかく随分と可愛らしいことをすると思った。
「ぁあっっ」
 手順がわかっているのだから、次は乳首を舐められるのだということもわかっていた。わかっていたのに、しゃぶりつかれた瞬間、思いの外大きな声を上げてしまってビックリする。相手も驚いたのか、せっかく付けた口を離して、真っ直ぐにこちらを見つめてくるからさすがに照れくさい。
「先輩は胸、感じるんすね」
 感じすぎるなら今は舐めるの止めましょうかと言われて、慌てながらもそのまま続けてと口にしてしまい、何を言っているんだと更に羞恥がつのった。顔が熱い。
 赤面するこちらへの戸惑いはあるようだったが、そこへの突っ込みはなく、相手は軽く頷いた後、素直に頭を再度胸の先に寄せていく。近づく気配だけでも、ぞわぞわとしたものが背筋を駆け上った。ちゅ、と乳首の先に触れた唇が開かれていき、ぢゅっ、と彼の開かれた口の中に吸い込まれていくのを見ながら、これはヤバイと思いつつ小さく呻く。
「んぅっ……」
 それは物理的な気持ちよさというよりも、視覚的な快感だった。ほぼ真っ平らとも言える男の胸の先に必死で吸い付く彼が、なんだか酷くイヤラシイと思ってしまったのだ。
 イヤラシクて、可愛くて、興奮する。
 たまらなくなって、そっと相手の股間に手を伸ばした。胸を舐められても感じている様子はなかったし、男のまっ平らな胸を吸って弄っても興奮はしていないかもと思ったが、布越しでも相手の昂りははっきりとわかる。良かった、萎えてない。
 脱がすよと言った時に下も一緒に脱がしてしまえば良かったと思いながら、ベルトへ手をかけたところで、胸を舐め弄っていた相手の頭が胸元から離れていった。
「先輩?」
「下、脱いで。お前の、触らせて」
「先輩は? 俺だって触りたいっす。俺も触って、いいんすか?」
「ん、いいよ。じゃあ、俺も脱ぐから」
 相手のベルトに掛けていた手を離して、さっさと自分の着ていたズボンと下着を脱ぎ捨てる。夕飯後に帰宅予定の相手と違って、どうせもう家を出ることはないとラフな格好をしていたので、あっさり素っ裸だった。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

Wバツゲーム14

1話戻る→   目次へ→

 口を離して顔を上げれば、相手はやはり困惑の色合いの強い顔でこちらを見つめていた。
「気持ち悪くなかった?」
「変な感じはあるっすけど、まぁ、取り敢えず耐えられなくはないっすね。それに先輩、楽しいみたいなんで」
「何それ健気」
 思わず苦笑してしまったら、試されてる側なのでと返されて一瞬首を傾げてしまう。
「ね、それ、俺がお前を試してるみたいな言い方だけど、逆じゃない?」
 言えば相手も不思議そうに少しばかり首を傾げた。
「だってどこまで出来るか試そうって言い出したのも、告白してきたら付き合うって言ったのにまずは試させろって言ったのも、お前だよ?」
「付き合ってもすぐ振られるんじゃ、意味ないんで。俺だって、本気になってから振られたら、やっぱ人並みに傷つくんすよ」
「ん? ちょっと待って。本気になるってどういうこと?」
「これ試して先輩が満足できそうなら、告白するって言ったっすよね」
「うん。聞いたけど」
 でもそれが本気になるとか振られたら傷つくとかって話と、どう繋がるのかわからない。どういうことだと頭の中に疑問符を飛ばしてしまう中、相手も同じようにわけがわからないと言いたげな顔をしている。
「罰ゲームじゃなく本当に恋人になるって事は、本気で好きになっていいって事じゃないんすか?」
「は?」
 呆気にとられながらも、思いの外大きな声を漏らしてしまった。
「え、お前、俺を好きになる気でいるの?」
「好きでもない相手に告白して付き合って下さいとか、罰ゲームじゃなく言うと思ってんすか?」
 既に結構好きになってんすけどと拗ねた口調で言われてますます唖然とする。
「え、だって、お前、俺とバスケするの楽しくてこれ続けたいんじゃないの?」
「それが目当てで続けたいとは言ってないすよ」
「そ、だっけ?」
 先程の会話を必死で思い出す。確かに、彼女を作るより一緒にバスケするほうが楽しいと言われただけで、バスケをしたいから続けたいと言われたわけではなかった。
「あー、うん、そうだね。続けたいのは俺にたぶらかされたから、だっけ。てかそれ、俺を好きになったって意味か」
「じゃあどういう意味と思ってたんすか」
「甘ったれで万年スキンシップ不足の、一人で食事ができない可愛そうな男を見捨てられない、的な意味かと。だってお前、なんだかんだ俺の罰ゲームに付き合って毎週泊まりで飯作りにくるようなお人好しだし。真面目だし、優しいし、年下のくせに俺を甘やかすし、実際なんか心配されてたし」
 言い募れば、確かにそれもあるっすねと肯定されてしまった。やっぱりね。
「けど好きになってなきゃ、心配もしなけりゃ、続けたいとまで言わないっすよ。先輩が言うほど、そこまでお人好しでも優しくもないんで」
「そっか……あのさ、まだ本気で好きになってないなら、やっぱ引き返さない?」
 キスして胸弄り回しちゃったけど、でもまだギリギリセーフじゃないかと思う。性器触ってないし、触らせてもないし。はっきり気持ち良くなってないし。いやでも、先輩のキスすっげキモチィとか言わせるほど、頑張って感じさせちゃったか。
「それ、どうせ続かないから、結局振られて傷つくのはお前だって、言ってるんすよね?」
「う、うん、ゴメン。もっと軽い感じで考えてた、かも。罰ゲームの恋人って、俺を好きじゃない相手は楽でいいなとか、思ってたりもしたし。ホント、自分で言うのも何だけど、本気の恋人向けじゃないからさ」
「別に、俺が重くなって振るなら、いいすよ」
「どこがだよ。良くないでしょ。本気になってから振られたら傷ついちゃうって、お前が言ったんだろ」
「正直言えば、俺の好きが重いとか言って振られる気は全くしてないっす。どう考えたって、俺より先輩のが甘えたがりの構って欲しがりっすもん。ただ、俺も先輩も男としたことないじゃないすか。男同士で先輩のエロ方面がどこまで満足できるのかわかんないのと、俺がどこまで出来るかわかんないから、それが合わなくて先輩が不満ためて上手くいかない可能性は高いだろうなって思うんすよね」
 だから先に試してみて、ダメそうならさすがに諦めます。との事らしい。
「諦められるなら、今のうちに諦めたほうが良くない?」
「試さずに諦めるのは嫌だ、と思う程度には、もう好きなんで。それに、俺に突っ込む気がないのも聞いたし、触られても舐められても、今のところ気持ち悪いと思ってないっすもん」
 引き寄せられて柔らかに背を抱かれながら、先輩が続けないなら次は俺がしますという言葉が、とろりと耳の中に流し込まれた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁