弟は何かを企んでいる8

1話戻る→   目次へ→

 抱かれる前にお腹の中を空っぽにして洗う、という部分も、この生活でかなり曖昧になってしまったと思う。なんせ、気づいたらベッドの上で喘いでいるのだ。その時に抱かれるまでするか、指だけで終わってしまうかは弟の気分次第なところがあって、もちろん、こちらが焦れて頼めば最後までしてくれるけど、毎回こちらが頼むまで抱いてくれないってわけでもない。
 想う相手に求められたら嬉しいのはお互い様だろうから、焦らされてると感じたら欲しいと口に出すのを躊躇うことはしないし、こちらばかりに欲しがらせない配慮もちゃんとされている。だからそこに不満はないんだけど。
 でもまだきっと、この先がある。
 あからさまに感度が上がったことも、抱かれる前にしっかり体の中を洗わなくてもキモチイイに集中できるようになってしまったと言うか、そこまで気にしなくなってしまったことも、間違いなく、弟の狙い通りだろう。
 別にそれがダメだとか嫌だとかってわけじゃなくて、こうなりたいとかこうしたいとか、もっと言語化して伝えてくれてもいいのに、とは思う。だって、こっちは自分のベッドでしたいとか、家の中でエロいことがしたい、程度にしか聞いてなかった。
 まぁ無理なのかな、って気もしてるけど。だってあいつ、脳筋だし。
 基本的には欲望に忠実で、そのための努力や労力を惜しむことがないけど、効率とかは多分あんまり考えてないし、色々実践してみて効果があったらラッキーくらいの感覚派っぽい感じがする。でもって、実は結構気が長い。
 この先があることは知っていて、それを狙っているのは確実で、でも、このお試し同棲みたいな一週間であれもこれもとは思ってない可能性は高かった。いずれは一緒に住む前提だから、一緒に住むようになってからでも全然遅くないとか思ってるかも知れない。
 だから問題は、多少無茶をしてでもさっさとその先へ辿り着きたいと考えてしまう、自分自身にあるんだろう。
 相手はこっちの体を相当気遣ってくれているのに。キモチイイは充分以上に貰っているのに。可愛いだとか好きだとか、何度もしつこいくらいに繰り返して、心もちゃんと満たしてくれるのに。
 でも、だって、その先の快感を知ってしまっている。怖いくらいに気持ちよくて、何度も頭の中が白く爆ぜて、泣きたいくらいに幸せで満たされたあの時間を忘れられない。
 犠牲は確かに大きくて、相手は絶対、無茶をさせたと思っているけど。翌日の、起き上がれないこちらを前に慌てまくったことも、しょぼくれきった顔も、忘れてないけど。
 だから、もう一度したいとか言えないんだろうなって、わからないわけじゃない。でも言えないだけで、したい気持ちは間違いなくあると思う。
 だって、奥を突かれて痛いよりキモチイイ感じに体が変わってきたことを、めちゃくちゃ嬉しそうにしてたし。もっと奥に入りたいのかな、って動きをされたことだってあった。
 正直言えば、あの時は体が勝手に開いて、何がどうなってそんな深くまで入ってこれたのか、自分でもよくわかってないし、弟も多分わかってないんだろう。だからこっちの体の負担を考えながら色々試して、二度目が起こるのを待っている……のかも知れない。というか多分、そう。
 こっちだってその二度目を待ってるんだけど。ちょっとくらい無茶されてもいいって思ってるんだけど。なんてのは思いつきもしなくて、しかも、無茶していいからって直球でねだったら多分嫌な顔をするんだろう。もっと自分の体大事にして、って怒られそうだ。
 いやまぁ、直球でしてってねだるのなんてかなりハードルが高いから、実際にそんなことを口に出来る可能性はかなり低いけども。
 だって、いくら恋人になったからって、弟にこの関係を終える気が全く無いからって、あんな風に感じる体になる抵抗感はどうしたってある。もう知ってしまってるのに、あの快感を当たり前に求めるようになったらと考えるのは怖かった。もう一度を期待するくせに、不安や恐怖はしっかり抱えている。
 この膠着状態が見えているのは間違いなく自分だけだ。そして多分、自分から動かないとこの休みのうちに進展するのは難しい。
 弟みたいにもっと気長に、いつかはもう一度、とか思えれば良いんだけど。でも感度を上げたり、抱かれる前の処理を曖昧にしたり、なんてのが弟の狙いに入ってるとか思ってなくて、抱き潰される気満々で来てしまったというか、要するに、めちゃくちゃ期待してた反動が身の内に燻っている。
 だって、この休み中にもう一度、ああなれるんだろうって思ってた。
 なのに初っ端から抱き潰さない宣言をされてしまった上に、体の負担がどうとかで指でばっかり弄られて、合間合間にちゃんと気持ち良く満たされるようなセックスもしてるはずなのに、足りないって思ってしまう。
 3週間、オナニーすらしなくても平気な体だったはずなのに。なんでこんなことになってんだろうと思わずにいられなかった。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

弟は何かを企んでいる7

1話戻る→   目次へ→

 弟に抱かれるようになった初期から、突っ込まれるこちらの体の負担を考えて欲しいと散々訴えたし、過去の交際で色々あったようで、弟自身にもセックス時に相手を気遣い加減するという機能が備わっていたので、弟の体力と精力に合わせて無茶をされた事はない。
 事後の体に思いっきり影響が出たのは恋人になって最初のセックスくらいだけど、タガが外れて求めまくったのはこっち、という認識だし、意識が飛ぶほどイッて、事実抱き潰されて終わらざるを得なかっただけで、弟にはまだまだ余裕があったのもわかっている。翌日の惨事と翌々日の仕事を休んだ事実があるので、その後のセックスでも、一度に数回イカされるようにはなったけれど、それでもかなり気遣われながら抱かれていた。
 つまり、いつでもセックス可能という状態で一週間も一緒に過ごしたら、さすがに弟が満足行くまで相手が出来るはずだ、とは思っていた。前半ならちょっとくらい無茶をされてもいいって思ってたし、それこそまた抱き潰されるのも全然有りだったんだけど。抱き潰さないけど数日掛けて抱き潰すのと同じかそれ以上にイッて貰う宣言はあったから、加減はするけどやりまくるつもりはある、と思ってたんだけど。
 いやまぁ、寝るか食べるかエロいことするか、以外がほぼない状態で一日を過ごしてる時点で、やりまくってると言えないこともないのか。でも思った以上にイチャイチャの比重が高いと言うか、突っ込まれて揺すられて気持ちよくなる今まで通りのセックスが少ないと言うか、抱かれているよりも弄られて気持ちよくなってる時間が明らかに多くて、なんかちょっと、想定してたのとは違う感じで日々が過ぎていく。
 弟が借りた部屋は大きめのリビングに部屋が一つの1LDKだけれど、ワンルーム+予備部屋的な使い方をしていると言うか、大きなベッドがリビングにドンと置かれている。ベッドとテレビの間にローテーブルが置かれていて、ようはベッドがソファ代わりにもなるというか、ベッドでゴロゴロしながらテレビも見れるというか、つまりはリビングだけで生活が出来る状態になっている。
 出来れば合流後に自分の部屋というか、持ち帰りで仕事をする場合に集中できる場所が欲しいとは言ったけど、まさかこんな状態になってるとは思ってなかった。それぞれ部屋が持てるように、もうちょっと援助してもいいから2LDK借りればという提案は、一緒に寝るつもりなのにそれぞれ部屋持つ理由がない、って言われて、それで納得してはいたんだけど。1LDKなら、必要なときは寝室にこもって作業して、って意味かと思っていた。
 弟的には、部屋の方はベッドを入れたらそれだけでいっぱいいっぱいになってしまうし、そもそも寝室だけ分ける意味がわからない、らしい。なので現在その部屋は、弟の筋トレグッズだけが置かれた筋トレルーム扱いだ。
 寝室という境目がないせいで、気づいたらベッド上で喘いでいる、という状況がしばしば起こっている。弟に抱き抱えられながらテレビを見ていたら、悪戯な手があちこち撫で擦ってきて、いつの間にかテレビそっちのけで感じる方に夢中になっている、ってやつだ。他にも、食後のお茶をしてたはずが、目があってキスをして、どちらかが舌を伸ばせばあっさり深いキスになって、ムラっと来たらすぐ近くにベッドがある。そんなのもう、あとはそっちに流れる以外ない。
 なんかおかしい、と思うのは、ベッドの上で喘ぐ頻度は多いのに、抱かれるまで至らないどころか、弟がイカずに終わってしまうことも多いところだ。もちろん、相互オナニー的に互いに吐き出して終わる時もあるけど、弟だけがイッて終わることはない。まぁ、それは主に、こちらがその気にならないってことがないせいなんだけど。
 たいがいこっちが先にその気になっているから、弟だけがムラっとなって、取り敢えず手とか口で処理して、なんて状況にならないのは仕方がない。でもお尻の中を指で搔き回しておいて、突っ込まずに終わるってどういうこと?
 いや、一応理由は聞いてる。指とちんぽじゃ体に掛かる負担が違うだろ、らしい。つまり、抱き潰す気はないけどいっぱいイッてもらう、を実践するとこうなる、ってことのようだ。ついでのように、兄貴はもうちょい頻繁に出す癖付けたほうがいいよ、とかなんとか言われた気もするけど。
 実際、イカされまくってる割に体の負担は少ないと思う。あと、突っ込まれた時の感度が明らかに違ってきてる気もする。
 結構ひっきりなしに体の感度があがった状態にあるせいと、指だけじゃちょっと物足りないというか、イッてるのに実質焦らされている状態になってて、ちゃんと抱いて貰えてるっていう充足感がプラスされるからだろう。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

弟は何かを企んでいる6

1話戻る→   目次へ→

 3週ごとに3回抜けば週1抜いたのと変わらない。なんてのは詭弁だってわかってるし、そもそも3週間前のオナニーでは3回も抜いてないし、さらにその前がいつだったかって問われたら最後にラブホ行った日だから、つまり1ヶ月半で1回しか抜いてないのが事実ではある。
 冷静に分析してしまうと、確かに頻度が少なすぎる気はするし、間違いなく溜まってるけど。だからって、急いで出さないと危険、なんて状態ではない。というか抱かれに来てるんだから、今すぐにって言ったところで、縮まるのはせいぜい数時間だ。そんなの誤差の範囲だろう。
 でも急かされるままトイレでお腹の準備をしたあと、弟とともにバスルームに入るのを拒むことはしなかった。
 今回、1週間も休みをもぎ取ったのだから、どこかしらで風呂場エッチはあるだろうと思ってたし、それが家についた最初のエッチになるのも、実のところ全く想定外ではない。ただまぁ、弟が待てなくて準備を手伝わせろって突撃してくる可能性の方を考えていたんだけど。
 事前準備の手伝いはかなり長いこと拒んでいたけど、中出しの事後処理を何度かされたあとは、諦めてというか押し切られてと言うかで受け入れてしまったし、手伝うだけですまずにそこで取り敢えず1回目、というのはあるあるだ。
 ただ、自宅とラブホの風呂しか知らなくて、ここのマンションの風呂の換気扇が、共用廊下に繋がってるなんてのは完全に想定外だった。あと、1ヶ月半も開くのは初めてだからとか、連日ヤル気でいるんだから体になるべく負担をかけたくないだとかで、随分丁寧に時間を掛けて解されたのは辛かった。
 こんなに長々と指で弄られるのは久々な上に、必死に声を噛むなんて、ほぼほぼ初めての経験だ。しかも自分で抜いてなかったことがバレているからか、イクのを焦らされることはないどころかむしろ積極的にイカせに来ていると言うか、指で弄られながら1回イッて、このままだと2回目も指でイカされるって段階で、いい加減突っ込んでほしいと懇願して、やっと抱いてもらえた。
「ぁ、あ、あああ」
 背後から久々の質量に貫かれて、安堵と喜びで蕩けた声が漏れていく。
「はぁっ、すげぇ、興奮してんね」
 中めっちゃうねってる、とこぼす声だって、めちゃくちゃ興奮してる。
「あ、も、はやくぅ」
 腰を揺すって急かせば、わかってるの言葉とともに律動が始まった。
「あっ、あっ、すご、いいっっ、んぅうっ」
「ごめ、さすがに声、響きすぎ」
 弟の手に口をふさがれて、そうだった、と思い出す。弟が喜ぶから、抱かれているときは積極的にキモチイイを伝える癖がついているけど、今はあんまり喘いじゃ駄目なんだった。
「ん、んっ、んんっ」
「息、苦しくねぇ?」
 必死に首を横に振れば、じゃあ気持ちぃんだ?、と笑うみたいな嬉しそうな声がかかる。
「すっげ締め付けてくんの、興奮してるだけなら、このまま続けるけど、いい?」
 いいよ、と言えない代わりに、やっぱり必死に首を縦に振った。
「りょーかい。じゃ、うんと気持ちくなって、このまま、イッて?」
 さっき指でイカされたときはペニスも同時に弄られたけれど、どうやら次はトコロテンでと思っているらしい。口をふさぐのに使われていないもう片手が触れてきたのは胸の先だった。片側ずつ弄られるもどかしさはあるが、それでも間違いなく、キモチガイイ。
「んんんっ」
「あー、いー締め付け。おれも、イキそ」
 腰の動きが早くなって、グッグッと前立腺を狙って突かれれば、慣れた体はあっさりと高みに押し上げられていく。
「んぅううっっ」
「くっ」
 ペニスの先から熱を吐き出しながら、キュウキュウとお尻を締め付ける。それを受けて、弟も射精に至ったらしい。お腹のかなり浅い位置、弟のペニスが精子を吐き出し震えているのがわかってしまう。
 朝に抜いたと言っていたからそこまで量も勢いもないのか、お腹の中に出されているという感覚はそう強くないけれど、じわりと温かなものがお腹の中に染みる感じはする。
 手前で出してすぐに洗えば、お腹を壊すことは殆どない。というのは過去の経験から確認済みなので、最初っからゴムは持ち込んでいなかった。
 弟的には、手前で出すと抜いてすぐにお腹の中から垂れてくるのが見れるのもいい、らしい。変態って思う気持ちと、言いたいことはわかる気持ちとで複雑だ。
 過去に彼女相手に中出しをしたことはないから、自身が、それを眺める楽しさを実感したことはないんだけど。でもそういう動画を見て興奮した過去なら自分にもある。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

弟は何かを企んでいる5

1話戻る→   目次へ→

「てか、何?」
「や、なんでもない」
「まぁいいや。確かに俺のベッドで抱きたいは言ったし、抱くし、兄貴の匂いが染み付くくらい、きっぱい気持ちぃってイッて貰う予定だけど、でも抱き潰したりの予定はないな」
「えっ」
「やっぱ抱き潰して欲しい?」
 ククッと喉の奥で笑われたから、どうやら、飲み込んだ言葉は音にならなくても伝わっていたらしい。しかも、ちゅっと耳裏の弱いところに吸い付かれて体が跳ねた。
「ぁあっ、ちょっ」
「俺だけのせいじゃないと思うけど、一ヶ月半もお預けしちゃって、ゴメンな?」
 嬉しそうだけど、でも絶対笑いをこらえている。顔が見れたらきっとニヤニヤと脂下がっているんだろう。
「えー、マジ嬉しいな」
 同じだけお預け食らってるはずなのにと思うと、ちょっと納得がいかないんだけど。でも本気で嬉しいらしいのが伝わってくるから、イマイチ感情の持って行き方がわからない。
「何が?」
「兄貴が、初日っから抱き潰される覚悟で来たことが」
「でも、しないんだろ?」
 不満が大きく膨らまなかった結果、ちょっと拗ねたみたいな声が出てしまった。そしてそれは間違いなく相手にも伝わっていて、拗ねんなよとは言われなかったけれど、ふふっと笑われた後に宥めるみたいな柔らかなキスが後頭部に落ちる。
「しないけど、それはそれとして嬉しいなって思って。だってもし初日からガッツリ盛って抱き潰したら、なんのための連休だって、怒るんだろうなって思ってたもん」
「あー……」
「前半抱き潰されて後半で回復予定とか、それこそ、言ってくれなきゃ想定外過ぎてわかんないって。あと、抱き潰さないけど、その分日数掛けて、抱き潰すのと同じかそれ以上にイッてもらうつもりはあるから」
「えっ」
「せっかくの連休、初日から抱き潰したら勿体ないだろ。そもそも連日抱き潰せるような体してないから、1回抱き潰したらその後回復に数日かかるんじゃないの。だからやらない」
「う、まぁ、そうかも」
 初めて恋人として抱かれたときが一番激しかったけど、確かにあの後は大変だった。主に筋肉痛、奥の方に中出しされた腹の痛みで、翌日は夕方までまともに動けなかった。だから動けるようになるまでホテルにそのまま滞在するという無駄金を使い、その翌日も、だいぶマシになったものの結局仕事を休んでいる。さすがにその翌日は出社したけど、出来るならもう1日休みたかった。
「けど、そういうの考えられないくらい、いっぱいされたくなってる兄貴、めちゃくちゃ貴重だなって」
 俺に抱かれるのが良すぎてオナニーじゃ満足できなくなってるって思っていい? なんて、肯定を期待しまくった声で聞かないで欲しい。まぁ、多分それは事実なんだろうけど。
 だってオナニーなんて滅多にしない。恋人になって抱かれる頻度は下がったけど、長くても1月以上開かなかったし、だいたい2〜3週間に一度くらいの頻度で、しかも一度に数回は吐き出しているのだから、それで充分だった。
 てか指摘されて気づいたけど、お預け期間は双方同じと思っていたのは、もしかしたら大きな勘違いなのかもしれない。
「なあ、お前が最後に抜いたのって、いつ?」
「え、今朝だけど」
「今朝ぁ!?」
「いやだって、初日からガッツリ盛るわけに行かないって思ってたし。で、兄貴は?」
「え……2……や、3週間くらい、前?」
 さすがに1ヶ月半も全く抜かなかったわけじゃないけど、正直、お盆休みをもぎ取るための仕事が忙しくてそれどころじゃなかった。
「は? え、っと、アナニーしたのが?」
「抜いたのが。てかアナニーなんてやったことねぇよ」
「え、ちょ、そんな放置してちんぽ破裂しねぇ?」
 最低でも週1は抜くもんじゃないのと言った弟は、俺は週3は抜くと続ける。うん、もう、基本性能が全然違った。多分知ってたけど、言葉にしてお互いに確かめたことはなかった。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

残りのリクエスト(雑記)

今日で11月も終わりですね。
というわけで、リクエスト受付の方は朝の時点で終了とさせてもらいました。
前回の雑記で、「その後の二人」もどんなその後を読みたいのか詳細書いてくれれば応じるよと書いたところ、新たに幾つかのリクエストを頂いたので、それを一覧で出しておこうと思います。
今書いてる「兄は疲れ切っている」のその後にエンドが付いたら一度お休み入れて、その後に順次消化予定です。

「二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった」
態度でも金銭面でも甘やかそうとする攻め×振る舞いがギクシャクする受け。双方長く続く関係と思ってない故に、一生懸命イチャイチャしようとする二人。

「エイプリルフールの攻防」
その後の初夜と翌年のエイプリルフールが気になるとのことですが、今回はその後の初夜をと思ってます。翌年のエイプリルフールは来年の4月1日前後に小ネタが書けたら良いな、の気持ち。

「彼女が出来たつもりでいた」
これは二人の方からリクエストを頂いたので、混ぜたものを書くことになります。
・男バレ後の初デートに女装で来ちゃう受け
・女装するところを見たがる攻め
・男の子のままデートとイチャイチャエッチ

あとこれは明確にリクエストとして頂いたわけじゃないんですけど、「酔った勢いで兄に乗ってしまった話」の乗られちゃってる時の兄視点を書こうかなと思ってます。

それと最後に、今書いてる最中の「兄は疲れ切っている」
リクエストは「弟エスコートでふわふわになる兄弟デート・社会人になる弟との同棲をめぐった一悶着・年月を経て繋がりが深まったことによる一層甘々でえっちな営み」で、前2つはサラッと流してメインはやっぱり甘々えっちだよな、なつもりで書いてます。つまり後はもうエッチするだけ! なんだけど、ベッドの上で甘やかされるメインの前に出来れば風呂場エッチがしたく……で、これまだもうちょっと続きそうなんですよね。
あとこの際なのでついでに、二人の年齢的な話というか時系列。
本編開始時 兄社会人2年目・弟大学2年の夏前くらいに兄が振られて、半年後の冬前頃に初雄っぱい。
兄社会人3年目・弟大学3年 の夏前くらいに初エッチ。
さすがに1年あれば恋人になってる(体だけの関係に限界迎える)でしょ、ってことで、兄社会人4年目・弟大学4年の夏前には恋人。
というわけで、「弟は何かを企んでいる」は兄社会人6年目・弟社会人2年目で、初エッチから3年、恋人になってから2年ほど経過している設定です。
なので、中洗うの手伝われたり、中出しされたの掻き出されたり、とかも、慣れるとまではいかなくても何度か経験してるだろうイメージ。(だから風呂場エッチを入れたい)

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

弟は何かを企んでいる4

1話戻る→   目次へ→

「ぐぅ゛ぅ……」
 小さな唸り声に、やっぱり笑ってしまいながら。
「さすがに玄関でやる想定はないぞ」
 そう口に出しては見たものの、頭の隅では、絶対無理ってこともないかなぁなどと考えてしまう。なぜなら、体の準備を済ませた後で、一度出かけることが容易だからだ。
「一旦準備して、ちょっと散歩でも行く?」
「想定ないんじゃなかったのかよ」
「考えたら有りだった」
 ううっ、と悩むような呻くような音が聞こえて、どうやら葛藤している。てことは、弟的にも玄関先エッチは有りらしい。
 気持ちよく蕩けて喘ぎまくるのを見るのが好きそうだから、玄関先で声を押し殺しながらやるのなんて、そこまで興味ないかなとも思ったんだけど。むしろ衝動的にがっつかれるセックスとか、快感に喘ぐのを堪えるセックスで、興奮が増すのはこっちの方、という自覚はある。まぁ、たまのスパイス程度になら歓迎、ってやつだけど。
 というかこの良くわからない状況はなんだろう?
 最初は、ただいまと言ったのが嬉しかった的なハグかと思ったけど、唸られてちょっと自信がない。そして、今すぐ押し倒したい衝動を堪えている、にしては少々長すぎる気がする。
 だって、ラブホに入ったらまずは抱かれるこっちの体の準備から、というのは既に慣れきった手順だ。
 お腹の中を綺麗にしてなくたって、感じられないわけじゃないけど。でも心理的な抵抗感と言うか、抱かれている最中の安心感がけっこう違う。
 口に出して言ったこともあったような気がするし、弟もそれを理解してるから、お腹を洗うための時間を渋られることはなかったし、早くしたいなら、むしろさっさと準備してって話になるはずなんだけど。
 なんだこれ? このまま待ってたほうがいいのか? という気持ちはあるものの、弟の反応を待つのも限界だった。だって空調も効いてない玄関先だ。そろそろ暑さがキツイので移動したい。
 てか真夏に玄関エッチはやっぱ無しだな。早く空調を利かせた部屋の中、弟の匂いが染み付くベッドの上で、宣言通りにドロドロに甘やかされたい。
「準備してくるから、手、どけて?」
 背後から胸の前に回っている腕をポンポンと叩いて、開放するように促してみる。けれど。
「うう〜、こんな、つもりじゃっ」
 ぎゅっと抱きしめる腕の力が強まって、なぜかそんな泣き言が聞こえてきて首を傾げる。
「こんなつもりって?」
「こんな、家ついてすぐ盛る、みたいなのじゃなくて」
「じゃなくて?」
「まずは初めての俺の部屋、色々見て貰って、それから一緒に映画でも見ながら、お茶飲んでまったりしつつイチャイチャして、みたいな」
「え、マジで?」
 想定外過ぎるスケジュールに、あまりに驚いて声が裏返りそうだ。部屋に着いたらベッドに連れ込む気満々なんだと思ってた。だって家でヤりたいって話しか聞いてない。
「おかしいかよ」
「あー、まぁ、お前が自分のベッドで俺を抱きたいってだけで、俺と暮らしたいわけじゃないのはわかった。てか親がいるから出来なかったお家デート的なこと全般やりたいってことな」
「まぁ、そう」
 その中でも一番やりたいのが、自分のベッドで抱きたい、だってことか。
「そういうのは先にちゃんと言っとけって。まぁ、言われてても、初日は無理って言ってそうだけど」
「え、無理?」
「無理だろ」
 なんで、と問う声は不安と不満とを混ぜて揺れている。こっちとしては、むしろなんで可能だと思ったのか聞きたいくらいなんだけど。
「いやだってお前、最後にラブホ行ったの一ヶ月半前ってわかってる?」
 引越し前は弟が準備だ何だで忙しかったし、引越し後はこっちがお盆休みをもぎ取るために、仕事を前倒しで詰めて忙しかったせいだ。毎日のように顔を合わせているのにヤレない、が原動力だった部分もあるかもしれないが、最低でも月に1度は致していた関係なのに、1ヶ月半ぶりに二人きりになって、エロいことお預けでお茶なんてお互い無理に決まってる。
「え?」
「遊びに来た初日にお茶してイチャイチャしたかったなら、前日ラブホ泊まってやった流れで遊びに来ました、くらいにしないと無理だって。あと、お家デートしたいって誘われてないどころか、俺のベッドで抱きたいとか、ベッドにマーキングしてって言われて来てるんだぞ。休み前半はベッドの中で抱き潰されて、後半はお前に世話して貰いながら回復に努める、みたいになるかなって思ってたよ。てか、……」
 抱き潰してくれるわけじゃないの? と出かかった言葉を慌てて飲み込む。だってなんか、自分ばっかりがっついてるみたいで恥ずかしい。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁