無表情トレーナーは変態でした4

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4章 想定してた抜きあいと違う

着ていたスウェットパンツと下着を脱がされる。
恥ずかしがる間もなく相手も同じように下半身丸裸になった。

山瀬:(間接照明だけになってて良かった)

川瀬:山瀬さん、俺の、触れそうですか?

山瀬:う、うん、多分
  :(川瀬くんのも既にしっかり大きくなってる)

川瀬:じゃあお願いします
  :無理のない範囲でいいので

山瀬:じゃ、じゃあ、失礼して

川瀬:ぅ、……はぁ

山瀬:(あ、色っぽい声)
  :(自分でする時みたいに動かせばいいのかな?)

川瀬:ぁっ

山瀬:気持ちよく、なれてる?

川瀬:はい

山瀬:なら良かった

川瀬:俺も、しますね

伸びてきた手がペニスを包み形を確かめるように全体を撫でていく。
先端を手の平で擦られると腰に甘い痺れが走った。

山瀬:んぁあっっ

川瀬:先っぽが好きですか?

山瀬:ぁ、ぁっ、待っ
  :あっ、痛、ぁあ
  :(え、なに、なにしてんの??)

川瀬:自分でするときもこうやって穴のとこ虐めてあげてるんですか?

山瀬:(穴?おしっこの穴を爪先で突かれてる??)
  :や、やっ、してなっ

川瀬:本当に?
  :その割にはめちゃくちゃ濡れてきてますけど
  :ほら聞こえます?

【クチュ、クチュッ】
山瀬:ぁ、あっ、そんなとこばっか、だめぇ
  :(最初痛い気がしたのに)
  :(なんかビリビリ痺れて痛いより気持ちいい気が)
  :(ええ、どうしよう)
  :(川瀬くん上手すぎる)

川瀬:気持ちよさそうな声でしたけど
  :でも確かに急ぎすぎましたね
  :もっとゆっくり気持ちよくなりましょう

山瀬:う、うん、そーして
  :俺も、頑張る、から
  :(抜きあおうって言われてるんだから)
  :(俺だけあっさりイカされちゃうわけに行かないよね)

川瀬:山瀬さんて可愛いですよね

山瀬:え?

川瀬:なんでもないです

山瀬:(いやなんでもなくないだろ)
  :(てか今、絶対可愛いって言ったよね?)
  :(年下の男性から可愛い言われて嬉しいとか)
  :(これもうマジで恋してるって)

恋情を意識したことで触れ合う熱が愛しくなる。

山瀬:ぁ、あ、あっ、川瀬、くんっ
  :それ気持ちぃ

川瀬:俺も、気持ちいです

山瀬:んふふ
  :(好きな相手と一緒に気持ちよくなれるって)
  :(かなり幸せかも)

【チュッ】
山瀬:ぁ……

川瀬:すいません、つい
  :キス、嫌でした?

山瀬:ううん、ちっとも

川瀬:じゃあもっとしていいですか?
  :出来れば深いのとかも

山瀬:ん、して欲しい
  :(川瀬くんから抜きあい誘ってきたんだし)
  :(川瀬くんだって俺のこと)
  :(それなりには好きって思って良いんだよね?)
  :(じゃなきゃディープキスしたいなんて言わないよね?)

【チュル、チュ、チュクッ】
山瀬:んぁっ
  :(ああ、キスも上手いな)
  :(口の中舐められながらイキたいかも)
  :ぁ、ね、そろそろ

川瀬:まだ早いです

山瀬:え?

川瀬:ゆっくり気持ちよくなりましょうって言ったじゃないですか
  :それに焦らされたあとの方が
  :うんと気持ちよくイケますよ

山瀬:そ、そんな……

その後も何度となく上り詰める瞬間をそらされた。
既に川瀬のペニスは放り出し一人喘いでいる。

山瀬:あ、あ、ああ、イキたい
  :も、イキたいぃ

川瀬:ああ、やはり泣き顔もすごくそそりますね
  :ずっと見てみたいと思っていたんです
  :凄く、可愛いですよ

山瀬:(また、カワイイって、言われた?)
  :ぁんっっ

川瀬:またいっぱい溢れてきましたね
  :俺の手、山瀬さんの我慢汁でドロドロですよ
  :ほら、凄いエッチな音してる

【グチュ、クチュ、グヂュッ】
山瀬:あ、あ、お願い、そのまま
  :そのまましてっ、イカせてっ

【クチュ……チュ……】
山瀬:あ、あ、ああ、やだ、やめないでぇ
  :も、おかしくなる
  :頭、おかしくなぅからぁ

川瀬:そうですね、さすがに限界っぽいので終わりましょうか
  :一緒にイキたいんでもうちょっとだけ頑張って下さい

山瀬:ん、ん、頑張るから、早くっ

川瀬:じゃあ俺のと自分の、まとめて握って

山瀬:ごめ、手に力が

川瀬:いいですよ大丈夫
  :山瀬さんの手の上から俺が掴んで扱きますから
  :一緒にイキましょうね

山瀬:ぅん

卑猥な水音を立てながら川瀬の手が山瀬の手ごと上下している。
川瀬のペニスと擦れて先程までとはまた違った快感で腰の奥が痺れた。

山瀬:あああ、イク、イッちゃう、イッちゃう
  :やめないで、やめないでぇ

川瀬:やめないからどうぞイッて下さい
  :山瀬さんがうんと気持ちよくイクとこ
  :見せてください

山瀬:あ、イクイクイクぅっ
  :んああああっっ

頭の中が白く爆ぜて意識が落ちていく。
意識が浮上したのは川瀬によって身を整えられた後だった。

山瀬:あれ……?

川瀬:あ、気が付きました?
  :少し無理をさせすぎましたか?

山瀬:その、川瀬くんはイケたの?

川瀬:イキましたが真っ先に気にするのそこですか?

山瀬:だって抜きあおうって話だったから
  :というかなんであんな意地悪したの?
  :(最初は気持ちよくて幸せって感じだったのに)
  :(泣くほど焦らされてあんな痴態さらすことになって)
  :(正直、川瀬くんの気持ちがわからない)
  :(好きって思ってくれてるのかと思ったのに)

川瀬:意地悪をしたつもりは……
  :いやでもそう思わせたのはすみません

山瀬:謝られたいんじゃなくて
  :理由が知りたいんだけど

川瀬:あーその、一言で言うなら性癖です

山瀬:性癖?

川瀬:俺、山瀬さんがジムで必死に頑張ってる時の顔
  :めちゃくちゃ好きなんですよ
  :好きっていうか性癖に刺さるんです
  :ずっと、もっと追い詰めて泣かせてみたいって思ってて
  :でもさすがにトレーニングでそんな真似したら体壊しますし

山瀬:え、じゃあもしかして
  :今日は最初からそのつもりで誘った?

川瀬:いや仲良くなりたかったのは本当で
  :ああでも、一度でいいから触れたいとも思ってて
  :その、下心あったのは事実です

山瀬:そ、っか……
  :(好きとかじゃないんだ)

川瀬:すみません
  :最初で最後かもと思ったら
  :止められなくて
  :あの、不快だったなら担当降りますし
  :もちろん二度と誘いませんし
  :でもその、出来ればジムは続けて欲しいと言うか
  :せっかく効果も出てきてますし

山瀬:ごめん、疲れちゃって
  :もう眠っていいかな

必死に言い募る川瀬を制して逃げるように目を閉じた。

続きました→

 
 
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無表情トレーナーは変態でした3

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3章 美味しいご飯が食べたい

【ジムのトレーニングルーム内】
ストレッチを終えて本日のプログラムが終了した。

川瀬:お疲れさまでした

山瀬:ありがとうございました

川瀬:それで相談ってなんですか?
  :終わった後でって言ってましたよね?

山瀬:あーうん、そのさ
  :食事の話なんだけど

川瀬:ああ、はい
  :食事内容見せて貰ってますが
  :頑張ってると思いますよ

山瀬:うん、それはね
  :自分でもよく頑張ってると思うんだよ
  :実際体重も減ってきたし
  :たださ

川瀬:辛くなってきました?

山瀬:うん、そうだね、辛い
  :もっと色んな物が食べたい
  :外食してもあれこれ考えちゃって
  :結局似たようなものしか頼めないんだよ
  :もっと言うとコンビニご飯とか
  :自分の手料理にも飽きた

川瀬:なるほど

山瀬:だからこの近辺でさ
  :このお店のこのメニューがオススメ!
  :みたいなのあったら教えて欲しいんだよね

川瀬:オススメの店、ですか?

山瀬:そう、俺の趣味ね、食べ歩きなの
  :テレビとかネットとかで紹介されたお店とか
  :ちょっとくらい遠方でも気になったら行ってたレベル
  :でも今それ封印してていい加減限界で
  :それで考えた結果
  :川瀬くんのオススメを食べ歩くくらいは良いんじゃないかと

川瀬:わかりました
  :つまり、この近辺にある俺のオススメ店の
  :山瀬さん向けメニューのリストを作れば良いんですね?

山瀬:そうそう!
  :お願いできる?

川瀬:良いですよ
  :それと、もし山瀬さんがお嫌でなければですが
  :俺の家に食事に来ませんか?

山瀬:えっ?

川瀬:俺、料理するの結構好きなんですよ
  :なので山瀬さん向けの食事を俺が作って提供します

山瀬:い、いいの!?

川瀬:良くなきゃ誘いません
  :ついでに寝る前に効果的なストレッチなども教えますし
  :いっそダイエット合宿気分で泊まりに来るのはどうですか

山瀬:え、凄く行きたい

川瀬:じゃあ予定を立てましょう
  :後で個人の連絡先教えます

【土曜の夕方】
川瀬のシフトに合わせてトレーニングをした後一緒にジムを出る。
向かう先は川瀬の自宅マンションだ。

川瀬:お待たせしました

山瀬:いやぁ、惚れ惚れするね
  :凄く美味しそう

川瀬:お口にあうと良いんですけど
  :どうぞ食べてみて下さい

山瀬:うん、じゃあ、いただきます!

メインの肉を一切れ口に運び咀嚼する。
美味しさに頬が緩むのがわかった。

山瀬:ん〜、幸せな味がする

川瀬:幸せな味、ですか?

山瀬:凄く美味しいってことだよ

川瀬:なら良かったです

山瀬:ていうか本当にご馳走になっちゃっていいの?
  :今からでも合宿代請求してよ

川瀬:いや、要らないですって

山瀬:ならせめて材料費だけでもさ

川瀬:言ったじゃないですか
  :俺、山瀬さんとお近づきになりたくて誘ったって

山瀬:それは聞いたけど
  :(うっかりトキメイたし喜んじゃったけど)
  :(でもなんで俺?とも思うんだよね)
  :(雑談盛り上がった記憶とかないし)
  :(基本黙々とトレーニングだし)
  :お金受け取って貰ったほうが
  :また作ってって言いやすいし

川瀬:ぜひ、また食べたいっておねだりして下さい
  :お金はホント気にしないでいいので
  :なかなか誰かに手料理振る舞う機会もないし
  :美味しいって食べて貰えるだけで充分です

山瀬:(表情あんまり変わんないけど)
  :(でも嬉しそうなのわかっちゃうんだよな)
  :(あーもう、いちいちドキドキしすぎて困る)
  :(まるで恋でもしてるみたいだよ)

【就寝前】
リラックスできるようにと間接照明のみ灯された部屋の中は薄暗い。
そんな中、敷かれた布団の上でストレッチを受けている。

川瀬:体、随分柔らかくなりましたよね
  :もう少し負荷あげますね

山瀬:んっ……ぁ……

川瀬:痛くないですか?

山瀬:へ、っき、ぁ、痛きも、ちぃ

【チュッ】
前屈姿勢の首筋に相手の唇が触れた気がした。

山瀬:(あれ?今のって……)
  :(いやいやまさか勘違いだって)

川瀬:じゃあ次は仰向けになって下さい
  :まずは両膝を胸に引き寄せるイメージで
  :この姿勢を20秒ほどキープです

山瀬:ぁっ、はぃっ

川瀬:一人の時は自分で膝をぐっと抱え込む感じです

山瀬:んっ、ぁ

川瀬:一度戻します
  :これも3セットですが
  :苦しかったですか?

山瀬:いや、平気

川瀬:痛気持ちいい?

山瀬:ん、そうだね

川瀬:じゃあ2回目行きます

山瀬:はい
  :ぁっ…ぅっ
  :(さっきよりちょっと強い)
  :(けどこれも苦しいってよりは気持ちいいかなぁ)

川瀬:山瀬さんの声、エロいですよね

山瀬:うぇえっ!?
  :(声がエロいって何)
  :(むしろ川瀬くんの方がなんか)
  :(雰囲気どんどんエロくなってない?)

2回目が終わって足を降ろされる。
川瀬の様子のおかしさに思わず上体を起こしてしまった。

山瀬:ど、どうしたの……
  :なんか、その……

川瀬:山瀬さん、俺、実はその
  :興奮してきちゃって……

山瀬:(ああ、自分で言っちゃうのか)

伸びてきた手が頬に触れる。
その手がスルリと体の線に沿って下りていく。

川瀬:気持ち悪いですか?

山瀬:あ、いや、気持ち悪くは……

川瀬:じゃあ、これは?

山瀬:うぁっ、ちょっ

川瀬:これも、気持ち悪くない?

股間の膨らみを撫でられ戸惑うが嫌悪はない。

山瀬:う、うん、でも
  :(男に股間弄られて気持ち悪くないってのもどうなの)
  :(これって相手が川瀬くんだから?)

川瀬:山瀬さん、気持ち悪くないなら
  :俺と、抜きあいませんか?

山瀬:う、え、抜きあい?

川瀬:互いの扱きあって気持ちよくなりませんか

山瀬:ぁ、あっ
  :(まだするとはって言ってないのに)

川瀬:気持ちよく、させますから

山瀬:はぅん

さわさわと股間を撫でられ続ける刺激に勃起していくのがわかる。

山瀬:(ど、どうしよ)
  :(このまま気持ちよくなりたいかも)

川瀬:ね、ダメですか?

山瀬:だ、ダメじゃ、ない
  :(これで本当に川瀬くんの手でイケちゃったら)
  :(川瀬くんに恋してるの確定って事かなぁ)

続きました→

 
 
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無表情トレーナーは変態でした2

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2章 トレーナーの川瀬くん

【ジム受付】
着替えを済ませて受付前に戻るとスタッフが一人増えている。
どうやら彼が本日の担当トレーナーらしい。

川瀬:山瀬さんですね
  :川瀬です

山瀬:山瀬です、よろしくお願いします

川瀬:はい

笑顔で話しかけたが軽く頷かれただけだった。

川瀬:今日は初日ということで
  :運動前のストレッチの後
  :マシンの使い方を一通りレクチャーします
  :そして最後にもう一度
  :今度は運動後のストレッチで終了になります

山瀬:わかりました
  :(淡々と説明されたけど)
  :(随分無愛想と言うか表情がないと言うか)
  :(こんなトレーナーさんも居るんだな)

川瀬:ではこちらへ

山瀬:はい

マットの敷かれた少し広めのスペースへ連れて行かれる。

川瀬:今から行う運動前のストレッチは
  :関節の可動域を広げ運動パフォーマンスを上げて
  :負担や怪我のリスクを減らします

山瀬:なるほど

川瀬:無理のない範囲でいいので
  :同じ動作を真似てみて下さい

山瀬:はい

簡潔に意識すべき部位を伝えらる他は黙々とストレッチが進んでいった。

山瀬:(スポーツクラブのトレーナーって)
  :(なんかもっとテンション高いイメージだったけど)
  :(川瀬さんみたいに落ち着いた人も居るんだな)

川瀬:ストレッチは以上です
  :お疲れさまでした

山瀬:あ、はい、お疲れさまでした

川瀬:では次にマシンの説明に入ります

やはりマシンの説明も要点を押さえた簡潔さで進んでいく。

山瀬:(テンション高く励まされたりするの)
  :(恥ずかしいんだろうなと思ってたから)
  :(ちょっと安心したかも)
  :(むしろ一番の問題はどう考えても)

川瀬:ラスト一回

山瀬:はぁ、はぁ、はぁ
  :(筋力も体力も持久力も)
  :(なにもかもが足りてない感じが辛いな)

川瀬:はい、お疲れさまでした

山瀬:お、お疲れ様、でした

川瀬:だいぶお疲れのようなので今日はここまでにしましょうか
  :まだ幾つか説明していないマシンもありますが
  :それは追々慣れてからということで

山瀬:ぜひ、そうして下さい

川瀬:じゃあ息が整ったら運動後のストレッチをして
  :終了にしましょう

山瀬:はい

【1週間後】
トレーニングルームの入り口をくぐれば川瀬がすぐに気づいてやって来る。

川瀬:山瀬さん!

山瀬:川瀬くん、こんばんは

川瀬:こんばんは

山瀬:今日はよろしくね

川瀬:はい、というかそれなんですが
  :本当に個人レッスンの担当
  :俺でいいんですか?

山瀬:俺でいいってどういうこと?

川瀬:いやその、俺
  :あまり個人レッスンで指名されることがないので

山瀬:そうなの?
  :初心者プログラムで何人か担当して貰ったけど
  :俺は川瀬くんが一番やりやすかったよ

川瀬:そ、ですか

山瀬:うん
  :(川瀬くんは2歳下って言ってたけど)
  :(テンション高くなくて)
  :(落ち着いた感じがいいんだよね)
  :(黙々とスパルタなとこも)
  :(なんか成果が出そうな気がするし)
  :一人だと挫けそうだし
  :効率とか効果考えたら
  :姿勢の崩れとかはすぐ指摘して欲しいし

川瀬:個人レッスンの一番の利点はそこですから

山瀬:だよね、たださ
  :一緒に頑張りましょうね!っていうテンションが苦手というか

川瀬:テンションが苦手……

山瀬:うん、でも川瀬くんはさ
  :一緒に頑張りましょうね!って感じじゃなくて
  :甘やかさず、けれど無理はさせないように見守っておく
  :みたいなとこあるでしょ

川瀬:まぁ、そうですね

山瀬:だからさ
  :そんな感じで見守ってて欲しいなと思って

川瀬:なるほど、わかりました

【1週間後】
レッグプレス3セット目で息がかなり切れている。

山瀬:はぁ、はぁ

川瀬:残り2回

山瀬:はぁ、くぅっ

川瀬:1回

山瀬:く、ぁっ

視界の端に川瀬の微笑みが映った。

山瀬:(あ、まただ)

川瀬:はい、お疲れさまでした

山瀬:はぁ、はぁ、はぁ
  :(もう無表情か)
  :(ホント最後の最後だけなんだな)

川瀬:次はチェストプレスですね
  :すぐに移動できますか?

山瀬:ん、ダイジョブ

川瀬:こちらも今日は少し負荷上げてみましょうか

山瀬:いけるかな?

川瀬:無理そうだったら戻します
  :でもレッグプレスもギリギリ行けましたよね?

山瀬:本当にギリギリだったけどね

川瀬:それが効果的なんです

山瀬:それはわかってるけど
  :なんていうか川瀬くんて
  :ギリギリ見極めるの上手いよね

川瀬:よく言われます

山瀬:そうなんだ

川瀬:はい

山瀬:だからなのかな
  :最後の最後で川瀬くんが嬉しそうにするの

川瀬:あー……
  :顔に出てました?

山瀬:うん、最後の一瞬だけだけどね
  :嬉しそうにするなぁって最近気づいてさ
  :慣れて多少は余裕が出てきたのかも

川瀬:すみません、気をつけます

山瀬:ん?なんで?

川瀬:必死になってるところ笑われたら不快じゃないですか?

山瀬:そういう笑うとは違うだろ
  :俺がちゃんと1セットやりきって
  :川瀬くんが満足げで嬉しげに笑ってるの見るの
  :頑張る張り合いがあっていいなって思ってるよ

川瀬:そ、ですか

山瀬:うん

頷けば纏う気配が緩む。
わずかにだが微笑んでもくれているようだ。

山瀬:(お、喜んでくれてるっぽいぞ)
  :(こういうの気付けるようになったのは)
  :(川瀬くんに慣れたってのも大きいのかもな)

川瀬:俺も、山瀬さんが頑張ってやりきった瞬間の
  :ホッと緩んだ顔とかかなり好きです
  :あ、もちろん必死に頑張ってる顔も好きですけど

山瀬:え、あ、あの
  :ありがとう……

トクンと心臓が跳ねてなんだか恥ずかしい。

山瀬:(好きですって直球だなぁ)
  :(まぁ純粋な好意だからこそなんだろうけど)
  :(むしろこんなのにいちいち反応して)
  :(年下の男性相手にトキメクとか)
  :(モテない自覚はあるけど)
  :(いくらなんでも耐性なさすぎ)

続きました→

 
 
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無表情トレーナーは変態でした1

CHAT NOVEL@CHATNOVEL)さんで公開された「無表情トレーナーは変態でした」(リンク先は試し読みのWeb版で3章まで読めます)がアプリで読めなくなったので全文公開します。

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1章 そうだ!ジムに入ろう

【オフィスの一角】

田中課長:山瀬くん、ちょっといいかな

山瀬:はい、なんでしょう?

呼ばれて課長の元へ向かえば場所を移動しようと提案される。
向かったのは小さな会議室だった。

田中課長:新入社員の佐々木さんのことなんだけど

山瀬:(佐々木さんって言うとあの子か)
  :(少し融通が利かない感じの子だから)
  :(主張が曲げられなくて誰かと揉めたか?)
  :彼女がなにか?

田中課長:あー……
    :その、な

山瀬:言いにくいような事ですか?
  :誰かと揉めました?
  :(こんな場所で話をとなると)
  :(厄介な相手ってことだろうか)

田中課長:山瀬くんは今、
    :新入社員の教育担当で彼女とも接する機会が多いだろう?

山瀬:そうですね

田中課長:それでだ
    :あー……
    :大変言いにくいんだが

山瀬:はい
  :(やたらと勿体ぶるのはなんなんだ?)

田中課長:彼女がその、デ、いや
    :ふくよかな体型をしている人をだね

山瀬:(今確実にデブって言おうとしたな)

田中課長:生理的に受け付けられないと言っていて

山瀬:はぁ……
  :生理的に受け付けないですか

田中課長:だからその、君のことがだね

山瀬:ああ、なるほど
  :(厄介な相手って俺自身か)
  :え、つまり、私を教育担当から降ろすって話ですか?

田中課長:いやいやいや
    :そんな話にはなってないよ
    :というかまだ本人から苦情と言うか
    :どうにかならないかと言われただけの段階というか

山瀬:どうにか、と言われましても

田中課長:そうだよね
    :体型なんてすぐにどうこうできる話じゃないよね

山瀬:まぁ、そうですね

田中課長:君の評判は昨年かなり良かったし
    :今年も彼女以外とは上手くやれているんだろう?

山瀬:ありがとうございます
  :自分では上手くやれてると思ってますが
  :実際の所はどうでしょう?
  :(なんせ全く気づいてなかったからな)
  :(佐々木さんとも問題なくやれてると思ってたわ)

田中課長:正直、担当を降りられたら困るんだけど
    :かといって彼女に耐えろとも言い難くて
    :君の方で何か対策立てれないかな?

山瀬:対策、ですか……
  :でも生理的な嫌悪って言いましたよね
  :痩せろったって今日明日になんて無理ですよ?
  :(まぁ痩せようと思った所で)
  :(ダイエット成功したことないんだけどさ)

田中課長:それはわかってる
    :ただ彼女が言うには
    :太っているというのは自身の体型コントロールが出来ない
    :自制心がない人間の象徴だから
    :そんな男に隣に立たれるのが不快でたまらないらしくてさ

山瀬:自制心がない、ですか
  :まぁ、太っていると出世できない制度
  :なんてのも聞いたことはありますが
  :確かそれも、自己管理が出来ていないという理由だったはず

田中課長:うんうん
    :うちの社には今の所そんな制度はないけども
    :それはそれとして
    :なんかこう、ちゃんと自制心があるところを示すとか
    :彼女が納得しそうな何かをだね

山瀬:(つまり何も思いつかないから)
  :(当事者の俺に丸投げしたいってことか)
  :あー、じゃあ
  :何か考えてみます

田中課長:うん、頼んだよ

随分とホッとした様子で課長は部屋を出ていった。

【夜の駅前】
退社後、駅へ向かって歩いている。

山瀬:(そういや昼間の課長の話)
  :(あれ、どうしたらいいんだろうな)
  :(太ってる相手に生理的嫌悪かぁ)
  :(今までそんな反応されたことなかったけど)
  :(でも佐々木さんのことも気づいてなかったし)
  :(言われないだけで不快だって人は多いんだろうか)
  :はぁ……
  :(美味しいもの食べるの好きだし)
  :(太ってモテなかろうと)
  :(俺自身が問題にしてなければ)
  :(体型なんて気にしなくていいって思ってたわ)
  :痩せること
  :ちょっと真面目に考えるか?
  :(そろそろ30になるわけだし)
  :(健康面考えたって)
  :(痩せてたほうが良さそうだしな)

あれこれ考えていると不意にジムの看板が目に入った。
どうやらこの時間も営業しているようだ。

山瀬:あ……
  :(こんなとこにジムがあったのか)
  :(普段全く気にしてなかったけど)
  :(タイミング的にもこれはやっぱり)
  :よし、行くか

【翌日オフィス内】
課題を提出しに来た佐々木の様子を窺う。

山瀬:(言われてみればなるほど)
  :(緊張してるのかと思ってたけど)
  :(不快感を抑えてると見えなくもないな)
  :昨日、田中課長から話を聞いたんだけどね

佐々木:は、はい

山瀬:ああ、そんな身構えなくていいよ
  :ジムに入会決めたってのを
  :一応報告しておこうと思っただけだから

佐々木:は?え?
  :ジム、ですか?

山瀬:そう
  :駅前にあるんだけど24時間営業なんだって
  :そこに今日から通うことにしたからさ

佐々木:それって……
  :私のせい、ですよね

山瀬:佐々木さんのせいと言うか
  :佐々木さんのおかげ?

佐々木:おかげ?

山瀬:ダイエットの必要性について
  :ちょっと真面目に考えるいい機会だった

軽く笑いかけてみるが、あまり納得出来ていない顔をしている。

山瀬:それでまぁ
  :どれくらいで効果が出るのかわからないけど
  :一応ちゃんと続けるつもりだってのと
  :距離も今以上に気をつけるからさ
  :暫くそれで様子見てくれないかな

佐々木:様子見、ですか?

山瀬:そう
  :教育期間が終わるまでまだ数ヶ月あるけど
  :やっぱり耐えられないってなったら言ってよ

佐々木:山瀬さんに直接、ですか?

山瀬:出来れば
  :無理なら田中課長でも良いけどね

佐々木:わかりました

山瀬:うん、よろしくね

続きました→

 
 
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夢見る腐男子は理想の攻めを手に入れたい(目次)

夢見る腐男子は理想の攻めを手に入れたい(Web版で3章まで読めます)
社会人と学生。年の差・体格差有り。本編8章+後日談4話。
BLに夢見てる腐男子の颯真が、ゲイ掲示板経由で襲われかけたり理想の攻め(翔)に出会ったりする話。
頼み込んで抱いてもらった後、好きになったと告白するが恋人にはなれずセフレ状態を受け入れるものの、最終的には恋人になります。
後日談は翔視点で、颯真が高校生と知って恋人にはなるが卒業まではもう抱かないという約束をしていた翔が、颯真の高校卒業を待って久々にセックスをする話。玄関で中出し。

1章 腐男子仲間
2章 豹変
3章 本当に来てくれた
4章 初めてのH
5章 忘れられなくて
6章 翔さんのトラウマ
7章 タク VS 翔
8章 卒業まで待てるから
後日談1
後日談2
後日談3
後日談4

 
 
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夢見る腐男子は理想の攻めを手に入れたい8(終)

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8章 卒業するまで待てるから

薄暗い路上で向かい合う二人の間には気まずい雰囲気が流れている。
俯いたまま何も言えずにいれば小さなため息が聞こえてきた。

:とりあえず家に戻ろうか

颯真:(この後の展開なんか分かりきってるし)
  :(高校生なの黙ってたこと怒られたり)
  :(セフレ解消の話されたりするんでしょ)
  :(だったらさっさと謝って)
  :(自分から離れた方がきっとマシ)
  :高校生って黙っててごめんなさい

:それはやっぱり事実なの?

颯真:はい

:歳は?

颯真:今はまだ17、です

:高校2年生?

颯真:じゃなくて誕生日がまだ先で
  :18になるのは2月の終わりです

:そうか

颯真:あの、迷惑ばっかり掛けて
  :本当にごめんなさい
  :俺、翔さんのこと諦めますから
  :色々ありがとうございました

:待てっ

走り出す手前、翔に腕を掴まれてしまった。

颯真:放して!

:散々好きだと言っておいて
 :勝手に終わりにして逃げだすなよ

颯真:それは、だって……

:話があるからまずは家に……
 :ああ、もう

深いため息とともに抱きしめられる。

:怒ってないから泣かないでくれ

颯真:そ、なの、信じられ、ないっ
  :だって、俺、俺がっ

:本当に怒ってない
 :ちゃんと話がしたいんだ
 :頼むよ

【翔の家のリビング】
促されて椅子に座るが翔は座らずキッチンへ消えた。
少しして戻ってきた翔が目の前の机にマグを置く。

颯真:ホットミルク?

:ああ、少しは落ち着くかと思って

颯真:俺が、高校生だったから?

:どういう意味だ?

颯真:子供扱い……

:そうだな、もし20歳を超えてたら
 :ここにブランデーでも垂らしてやったかもな

颯真:それって?

:正直ホットミルク程度にそんな反応されてビックリしてる
 :もしかしなくても
 :大学生のフリして書き込みしてたこと
 :前から気に病んでた?
 :最近少し態度おかしかったし

颯真:だって翔さんが
  :男子高校生にトラウマ持ってるって言うし
  :たとえ両想いだとしても
  :高校生に手を出していいわけがないって
  :だから、知られたら抱いてくれなくなるって思って

:やっぱりそれか
 :最初から知ってたらもちろん
 :どんなに頼まれても抱くことはしなかったし
 :知った以上は卒業するまではもう抱かないよ

颯真:ですよね……
  :恋人にもなれないし
  :抱いても貰えなくなるし
  :そしたらここに来る理由がなくなっちゃうし

:まぁ確かに
 :現状考えたらそうなるよな

颯真:翔さんと会えなくなるなら
  :俺、ちゃんと自分から
  :諦めようって思ったのに……

またじわじわと涙が浮かんできてしまう。

颯真:なんで俺を引き止めたの?
  :翔さんのしたい話って何?
  :もう抱かないなんて
  :言われなくたってわかってたのに

:引き止めたのは諦めて欲しくなかったからだ

颯真:それ、どういう意味?
  :好き好き言われるの
  :苦手なんじゃないの?
  :俺、トラウマ原因の教え子と同じ
  :男子高校生だよ?
  :諦めるって言ったら喜ぶとこでしょ?

:それだけど
 :この前久々に昔のトラウマに触れて考えてたんだよ
 :颯真くんとは既に体の関係まであって
 :せっかく恋人になりたいって言ってくれてるのに
 :いつまでも過去のトラウマにとらわれて
 :好きになるのが怖いなんて言ってるのは
 :凄く勿体無いんじゃないかって

颯真:なら、俺と恋人になってくれるって言うの?

:うん
 :それもありかなって思ってたとこだった

颯真:えっ……

:さっきもう抱かないって言ったけど
 :卒業するまではとも言ってるんだよ

颯真:つまり?

:卒業までセックス無しの恋人では不満?

颯真:次のエッチは卒業までお預けだけど
  :それが我慢できるなら
  :恋人になってあげるよってこと?

:なってあげるよじゃなくて
 :暫く抱いてあげられないけど
 :恋人にしてもらえないかって
 :俺がお願いしてる立場

颯真:いいの?

:恋人にしてくれる?

颯真:凄く、嬉しい

:なら良かった

颯真:卒業まで抱いて貰えないくらい
  :全然我慢できるから
  :だからさ、あのさ

:何かして欲しいことがあるなら言って
 :出来る限り叶えてあげるから

颯真:一緒にどっか出掛けてみたい

:デート?

颯真:そう

:もちろんいいよ
 :楽しみだな

颯真:それとさっきみたいに
  :颯真、って呼んで欲しい

:わかった
 :好きだよ、颯真

颯真:ぅあっ、ちょっ
  :いきなりそれは

:嬉しくなかった?

颯真:それは嬉しいけど!!
  :めちゃくちゃ嬉しいけど!!

:んふふ、真っ赤になって可愛いな

颯真:もー!!

頬を膨らませればますます楽しげに笑われてしまった。

颯真:ねぇ、エッチはダメでも
  :キスして、くらいなら言ってもいい?

:俺としてはハグも付けたいところだけど

颯真:ぜひ付けて

:じゃあおいで

急いで椅子を降り、広げられた腕の中に飛び込んだ。

<終>

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