二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった32

1話戻る→   目次へ→

 指3本の太さにもすぐに馴染んだようで、ペニスを弄るのに合わせて甘い息を零している。そろそろいいかと、ゆっくりと指を引き抜いた。
「足、下ろしてていいぞ」
 そう声を掛けながら、コンドームの箱に手を伸ばす。それを追うように、相手がゆっくりと身を起こすから、思わず動きを止めて相手を見つめてしまう。
「どうした?」
「あ、その、ゴム、着けるんですよね?」
「そうだけど」
「見てて、いいですか?」
「え? 着けるのを?」
「はい」
「なん、……ああ、もしかしてこれ、実物見るの初めて?」
 まさかと思いながらも聞いてみれば、正しく使われるのを見るのは初めてです、というわかりにくい答えが返った。なんだそれと思ったら、水風船代わりに使われてるのは見たことがある、なんて言うから、学生時代を思い出して笑ってしまった。
 確かに、そんな遊びをしてたバカどもは居た。
「試しに自分で使ってみたりとかは?」
「ないです。練習しようとか、考えたこと、なくて」
「まぁ好きになった相手が俺じゃ、練習しとかなきゃなんて思わないよな」
 実際これを用意したのも、今現在装着しようとしているのも、こちらなのだから。
「ん、じゃあ、はい」
 一つ切り離したパッケージを、相手の手を取り握らせた。
「え?」
「着け方教えるから、お前が着けて」
「ええ?」
「ほら、まずは封切って」
 促せば、えっ、えっ、と戸惑う声を上げながらも、素直に封を切っていく。そしてそのままこちらの指示に従い、たどたどしい手付きではあったが、ソレをこちらのペニスに装着してくれる。
「上出来。じゃ、ご褒美に俺もお前に着けてやるよ」
「は? え?」
「さっきは手で受け止められたけどそれでも少し零したし、次は俺もお前抱いて動いてるはずだし、お前若いから2回目でも勢いよく飛ばすかも知れないし。って考えたら、お前も着けといた方がいいだろ?」
「なっ、ちょっ、次、って……」
 次は当然一緒に気持ちよくなる予定なのだが、そこに引っかかられると、じゃあ今まで指を突っ込まれて気持ちよさそうに喘いでいたあれは何だと思っていたんだと言いたくなる。
「指突っ込まれても、ちんこ弄られたら気持ちよくなれてただろ。次は指が俺のちんこになるだけ。で、俺がイク時に、お前も一緒にイカせてやれたらいいなって思ってるよ?」
 言いながら、手早く相手のペニスにもゴムを装着してやる。
 もちろん、そう都合よく同時にイケるなんてことはほぼないとわかっているけれど。でもどのタイミングになるにしろ、体を繋げた状態で、もう一度射精させてやろうと思っていた。気持ちよく抱いて貰った、という記憶を刻んでやりたい。
「こんなもんかな。じゃあ、足開いて転がって」
 先程のように足を抱えて腰を突き出す必要はなかったのだけれど、そう指示されたと思ったらしい相手が、腿を抱えて濡れたアナルを晒してくる。ほんの少し前まで3本もの指を咥えこんでいたそこがヒクヒクと震えているから、まるで早く入れてと誘われているようだ。
「なぁ、こっち向いて?」
 ペニスの先端をそこに押し当ててから、恥ずかしそうに顔を背けている相手に声を掛ける。
「は、恥ずかしい、です」
「知ってる。でも見たい。お前が、処女喪失する瞬間の顔」
「ちょっ、なんでわざわざ言うんですか」
 余計恥ずかしくなると怒ったように言うから、わざとに決まってんだろと返して、もう一度こっち向いてと促してやれば、仕方がないとでもいう様子でおずおずと顔を向けてくる。少しばかり彷徨った視線が、こちらを捉えるのを待ってから口を開いた。
「照れちゃって可愛いな。そのまま俺見ながら、さっきみたいにお尻広げられる?」
「んっ、……やって、みます」
 押し当てていただけのペニスを少しばかり押し出しながら聞けば、小さく頷いてアナルに意識を集中させている。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった31

1話戻る→   目次へ→

「ぅう……」
 漏れ出る声はどちらかと言えば不快そうなのに、股間のペニスは萎えていない。気持ちがいいのか悪いのか本当に分かりづらいなと思いながら、片手をペニスへ向かって伸ばした。そっちを刺激してやることで、前立腺への刺激も快感として受け取るようになるかもと思ったせいだ。
「ぁあっっ」
 ペニスを握り込めばまた少し高い声が上がって、腰が震え抱えられた足がユラユラと揺れる。
「気持ちぃ?」
「んっ、ぁ、あっ」
 イかせるつもりはないので軽く握って緩やかに扱いているだけだが、それでも充分に気持ちが良さそうではある。しかし安心したせいか、前立腺に触れる指に力を入れすぎたらしい。
「ぁ、だめ、だめです、ま、って」
「どうした? 良くなかった?」
 気持ちよさそうに見えたんだけどと言いながらも、一度動きを全て止めてやれば、ごめんなさいと謝られてしまった。
「なんで謝るの?」
「だ、だって、多分、気持ちよかった、ような気もするのに、止めてって言っちゃった、から」
「ちんこと同時に弄られたら、もやもやしてたのも気持ちいい感じになってた? もやもや酷くなったり、痛くなったり、気持ち悪くなったりでダメって言ったわけじゃない?」
「痛くなったり気持ち悪くなったりは、ない、です。でも、もやもやした感じは大きくなって、気持ちいいような気もしたけど、なんか、そのまま気持ち良くなるのも、その、ちょっと、怖くて」
 気持ち良くなるのを怖がって、止めてと訴えることに抵抗があるのか、申し訳無さそうに言い募る。抵抗があったり申し訳無さそうなのは、相手も気持ちいいほうがセックスは楽しい、なんて言ったせいなんだろうけれど。
「わかった。じゃあここ弄るのは一旦止めとこう」
 ペニスと同時に刺激してやれば、どうやらちゃんと快感が拾えるらしい。それがわかったので、取りあえずこれ以上前立腺を刺激するのを止めて、次は広げる方向に進めてみるかと思う。
「代わりに指2本に増やすから、痛いとか苦しいとか、ツラかったら教えて」
「はい」
 一度指を引き抜いて、ローションを足してから今度は2本の指を押し当てる。指先を小さく揺すって刺激を与えながら、ゆっくりと押し込む力を加えていけば、そう強い抵抗もなくアナルが開いて飲み込んでいった。
「上手だな。痛くないか?」
 先程よりも太くなった異物を迎え入れるよう、相手が協力してくれたのはちゃんと伝わっている。
「だいじょぶ、です」
「じゃあまた動かしてくな」
 さっきみたいにお尻広げるイメージしててと声をかけて、今度は中を探るのではなく広げていった。射精してしまわない程度にペニスも同時に弄ってやったけれど、今度はダメだとか待ってだとかの声が上がることはなく、時折気持ちの良さそうな声を漏らしている。
「そろそろもう1本指増やすか。ずっと同じ体勢だけど、足とか手とか、疲れてない?」
「ちょっとは……でも、だいじょぶ、です」
「本当だな?」
「はい」
「わかった。ならこのまま続けるぞ」
 相手の様子を探るのに、出来れば顔は見えていたほうがいい。たとえ殆ど顔を横に背けている状態でも。ただただ恥ずかしいというだけで、頑なに顔を見られまいとしているわけではないようだし、話しかければ顔が向くこともあるので尚更だ。
「ん、今度も上手に飲み込んだな。痛くないな?」
「はい」
「これに慣れたら次は俺のちんこだから、もーちょい頑張れ」
「ぅ、……はい」
「楽しみだな」
 この様子なら、初めてでもそこそこ気持ち良くしてやれるんじゃないかと思う。現状でも、もっと強くペニスに刺激を与えてやれば、きっと問題なく射精まで至るだろう。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった30

1話戻る→   目次へ→

「立膝で足開いて」
 促せば素直に膝を立てた状態で足を開く。しかし顔は恥ずかしそうに横に背けられていて、どうやらキツく目を閉じてもいる。顔を隠したいのか、体の横に投げ出されている腕が、躊躇うようにベッドマットから浮いたり落ちたりを繰り返していた。
 顔を見せておけというような発言をしたから、こちらが少しでも楽しめるようにと、顔を隠したい衝動と戦っているんだろう。多分。
「自分で腿持って、尻、浮かせられるか?」
 手のやり場に困っているようだったから。なんてのはただの言い訳でしか無く、言えば従うだろう相手に、初っ端から何をさせているんだと思う気持ちが無いわけではないのだけれど。
「こ、ですか」
 さすがに抵抗があるようですぐにとは行かなかったが、それでも出来ないと訴えられることはなく、やがておずおずとだが足を抱えて腰を突き出してくる。初見の光景ではあるが、男がやっても充分にエロいなと思う。まぁ、恋人にそんな格好をさせている、という部分への興奮があることもわかってはいるが。
「ん、上手」
 エロい格好だと煽るよりも絶対にこっち。と思っての言葉はきっと正解で、ペニスが嬉しげに揺れたのがわかる。角度的に見えないが、先走りでも零しているのかもしれない。
「じゃあ触るぞ」
「はい」
 声をかけて晒されたアナルへ手をのばす。まずはたっぷりとローションを撫で付けて、それを指先で中心の穴へ向かって掻き集めては、ローションを押し込むように何度も指を押し付けた。軽く開いたアナルが指先にチュッと吸い付いてくるのを楽しみながら、少しずつ押し込む指先に力を込めていく。
 そんな浅い挿入が痛いはずはなく、指の動きに合わせて、んっ、んっ、と甘やかに鼻を鳴らしているし、ペニスも萎えることなく、時折やはり嬉しげに震えていた。
「そろそろ指入れるけど、痛かったら無理せず言えよ」
「は、ぁ、ぁあっ」
 声の大きさに違いはあってもだいたいは律儀に返事をするので、「はい」と返される瞬間を狙って、指の半分くらいまでを押し込んでしまう。ローションの滑りを借りているし、先程の準備の成果もあってかそこまで強い抵抗はなかった。それでも初めて受け入れるのであろう異物の侵入を拒むように、括約筋がギュッと指の途中を締め付けている。
「痛いか?」
「い、いえ、痛くは」
「じゃあ少し動かすけど、もし可能なら、自分でもお尻広げるイメージでここ緩めるようにしてて」
「は、はい」
 相手の様子を探りつつ、ゆっくりと指を引き抜いては押し込む動作を繰り返しながら、中の様子を探る。男とのセックス経験はないが、前立腺の存在は知っていた。恋人を作るのをやめてオナニー中心になってから、多少の興味がわいて調べたせいだ。さすがに自身の体で試すまでには至っていなく、おぼろげな知識があるだけだが。
「うぅっ」
「痛い?」
 これかなと思う場所を指先で弄っていたら、悩ましげな声が漏れ出して慌てて指の動きを止めた。
「いたい、っていう、か、なんか」
 もやもやすると言われたけれど、その感覚が全く想像できない。それが普通のことなのか、危険信号なのかの判断もつかないので、あまり弄りすぎるのも良くないかも知れない。少なくとも、今日のところは。
「気持ちいいような感じは全然なし?」
 うーんと悩むように考えているから、多少は快感の芽のようなものはあるのだろうか?
「ならもうちょっと触らせて。もし吐きそうとか、そういう気持ち悪い感じになったら、すぐ言えよ」
「はい」
 やはりこれ以上は嫌だと断られることはなく、素直に了承が返ってしまうから、無茶はさせないようにしないとと思いながらも、再度前立腺らしき場所を指の腹で撫でてみた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった29

1話戻る→   目次へ→

「なぁ、恋愛感情かは微妙とは言ったけど、マジに可愛いって思ってるし、別にリッピサービスで好きとか言ったつもりないんだけど」
 実のところ、リップサービスと言うよりは条件反射という気もしていて、そっちのがもっと酷いような気もする。相手が喜ぶだろうから伝えたわけではなく、恋人とのセックス中に好きだと言われたらこちらも好きだと応じる、という慣れ親しんだ仕草の一つでしかない。
 そもそも、恋愛感情なんてものとは久しく縁がないというか、やりたい欲求優先で恋人を作っていた男には愛だの恋だのの感情は馴染みが薄い。でも気持ちよさそうに喘ぐ相手に興奮したし、間違いなく可愛いと感じているし、好意がなきゃこいつ相手にこんな事をしてるわけがないので、好きだと返した言葉に嘘はないとも思う。
「別に泣いてるわけじゃ……」
 また抱っこが必要かと思って寝転がってしまったが、確かに泣いてる声ではなさそうだ。
「んじゃその腕退けてよ」
「やです」
「なんで」
「恥ずかしすぎて顔見れないし、見られたくない、です」
 言葉ははっきりしているし、返答も早い。どうやら、いわゆる賢者タイムに突入中らしいと思う。まぁ吐き出して冷静になってしまう部分があるのは仕方がない。
 男の相手をするのが初めてで、そこまで考えが至らなかった。
 一度イカせてやってからと思っていたが、もしかしてイカせないまま先に進んだ方が良かったのだろうか。いやでも二十歳の男が、一度吐き出すだけでもう充分だと言いだすとも思えないので、泣かせたと思って中断してしまったのが一番の問題な気もする。そのまま先へ進んでしまえばよかった。
「これからもっと恥ずかしいことするんだけど」
「それは、わかってます、けど。も、ちょっと、待って……」
 やはり続けるつもりはあるようなので、わかったと返しながらも相手の体に手を伸ばした。
「ぁ、なに」
「お前が腕退けて顔見せてくれるまで、お尻弄って広げるのは待ってやるよ。でも落ち着いた状態で弄るより、多少は興奮した状態のお前を弄りたいから、待ってる間にお前の興奮煽っとこうと思って」
「んっ、そんな、ぁっ、ちょっ」
 肌の上をあちこち撫でて、試しに胸の突起を指先で何度も掻いてやれば、すぐにプクリと膨らんでくる。
「ふっ、思ったより反応あるな」
 横になった状態なので片手だけをいたずらに相手の体へ這わせていたが、もっと本気で触れてやろうと、体を起こしてもう片手を反対の乳首へ伸ばした。
「やぁあっ」
 左右同時に責めてやれば、随分と高い声を上げながらビクッと背をしならせ、次の瞬間には両手首を掴まれていた。
「もしかして、乳首弱い?」
「ぁ、やっ、だめ。だめです、って」
 両手首を掴まれていても指先は動くので、そのままカリカリと乳首を掻いてやれば、逃げるように身を捩らせる。手首を掴む手も必死に引き剥がそうと動いていて、ぎゅうと掴まれた手首にも痛みを感じてきたので、そう執拗に弄ること無くさっさと開放してやったけれど。
「腕外れたな」
 笑えば少し不満げな顔で見返されたけれど、ズルいだの酷いだの言われることはなかった。
「先進んでいい? もっと乳首弄ってやろうか? それよりちんこのがいいか」
 次は簡単にイカせはしないけどと思いながらも、再度すっかりガチガチに勃ち上がっているペニスへ視線を落としながら聞けば、小さな声が先に進んでくださいと返る。
 わかったと返して、ローションをたっぷりと手の平に垂らして捏ねた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった28

1話戻る→   目次へ→

「あーそんな不安そうな顔すんなよ。絆されたんだって言ったろ。お前を恋人にしたいって思ったのは俺の意思で、恋愛感情かと言われると微妙だけど可愛いなとはマジに思ってるし、お前相手に勃つのだって確認済みだし」
 初の男の恋人だというのは事実でも、何の問題もない。
「お前の勃起ちんこだって平気で触れるし」
 言いながら、片手を相手の股間へ持っていく。
「んぁっ」
 無造作にペニスを手の平で覆えば、小さな声が甘く上がった。先程よりも興奮度合いが足りないのか、反応はしているが幾分柔らかい。しかし、握り込んで軽く扱いてやれば、あっという間に先程一瞬触れたのと同じか、それ以上に固く張り詰める。
 相手に逃げる様子はなかった。ただ、戸惑うように視線を揺らした後、どうしていいかわからないと言いたげに見つめてくる。
「まずはお前が気持ちいいことだけするから、楽にして、ただただ気持ちよくなっとけばいいよ」
 わかったかと聞けば、小さな声でハイと返された。
「よし」
 期待と羞恥だろうか。頬がゆっくりと染まっていくのを見ながら、一旦体を起こして近くへ転がしていたローションのボトルを手にとった。
「ローションオナニー、やったことある?」
「いいえ」
「だろうな。ヌルヌルの手でちんこ扱かれんの、めっちゃ気持ちいいから。楽しみにしてな」
 抱く気はあるが、いきなりアナルに触れるつもりはない。まずは一回、ペニスだけを扱いてイカせてやろうと思っていた。
 何をするつもりかを口で説明してやりながら、手の平の上でローションを少しばかり捏ねた後、ヌルヌルになった手を再度相手の股間へ伸ばす。
「うひゃっ」
 驚いた様子で身を竦めているのを小さく笑いながら、ペニスに満遍なくローションを塗りつけるように、ゆっくりと手を動かしていく。
「ぁあっ、は、ぁん、んんっ、んっ」
「壁厚いとは思えないから、大声でアンアンされんのも困るけど、声我慢する必要もないから。あんま噛み締めてると、唇痛くなるぞ」
「で、でもぉっ」
「俺が聞きたいの。お前が気持ちぃって喘ぐ声」
 聞かせてよと頼めば、ううっと小さく呻いて恥ずかしいと訴えてくる。それがいいんだろ、と、思ったままを口に出す。
「それがいいんだろ。俺に恥ずかしいことされて、なのに興奮して気持ちよくなっちゃうの、見せてよ。絶対かわいいし、俺もそれ見て興奮するから」
「ほ、ほんと、に?」
「本当に」
 再度ううっと呻いたあと、小さな声がわかりましたと返すのを機に、与える刺激を強くしていく。片手で扱きながらもう片手で陰嚢を揉んでやったり、片手で敏感な亀頭を撫で回しながらもう片手で竿を扱いてやる。
「ぁああっ、ぁあんっ、うっ、ぁ、ぃいっ」
 相手の反応を見ながら、だんだんと良さそうな場所を狙って、握ったり擦ったりの圧を強めていけば、あっという間に切羽詰まった声を上げだす。快感が強すぎるのか、目蓋はほぼ降ろされている。
「ぁ、いいっ、も、いく、いきそっ、ぁあっ」
「いつでもイッていいぞ」
「ぁああっ、ぁ、イク、ぁ、好き、ぁあっ、いっちゃう、好き、すきっ」
 なんだこれ。体を繋げた状態でならまだしも、手でイカせてる最中に、好き好き言われるなんてのはかなり斬新だった。
「想像以上に可愛いな、お前。俺も、好きだよ」
 フハッと笑いを溢すのとほぼ同時に、相手の体と手の中のペニスが大きく震える。
「やぁ、イクっ、ぁあっっ」
 残滓を絞り出すように数度扱いてやってから、汚れた手や相手の腹をティッシュで軽く拭ってやり、目元を腕で覆いながら息を整えている相手の隣に身を横たえた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった27

1話戻る→   目次へ→

 顔を覆う手を外させたいだけだったが、思いのほか食いつきが良くて、逆に気になってしまう。
「どんな顔してる?」
「良く言えました、って、褒めてくれる、顔」
 こちらの顔を凝視したまま、促されるに任せて口に出したらしい言葉に、へぇ、と思う。嬉しそうだとか楽しそうではなく、褒めてくれる顔、なんて言われるとは思わなかった。
 しかもそんな熱心に見つめられたら、気付かないわけに行かない。彼の想像の中の理想の男は、どうやら彼を褒めるのが上手いらしい。というよりは、昔遊んでやった時の、褒められた記憶が強く残っているようだ。
 こちらの認識としては、褒めたというよりも、泣かれでもしたら全面的にこちらが悪者になるだろうという予測から、機嫌良く過ごして貰う目的で調子良く煽てていただけ、なのだけれど。
「もしかしなくても、良く出来たなって褒めてくれる、年上の男が好み?」
 昔遊んでくれた男を理想化したとは聞いていても、いまいち好きになる要素がわからずにいたが、その辺が性癖に刺さっているというならちょっと納得出来る気もする。
「うっ……まぁ、多分。というより、今みたいな顔されるたび、記憶の中のあの人があなたなんだって、思い知っちゃうというか」
「ん? そんな頻繁に、よく言えました、なんて顔晒してるか?」
「そこまで頻繁じゃないですけど、それなりに。あなたって結構周りをよく見てて、細かいことにも気づいて、ちょっとしたことにもエライなって褒めてくれるんですよね。いやまぁ、年の差あるんで子供扱いされてるだけかもですけど」
 なるほど。確かに、よく気がつく、だとか、周りをよく見ている、という褒め言葉を貰うことはある。周りに気を配っておくだとか、気軽に声を掛けておくなんてのは、コミュ力で世を渡ってきた者としての基本でしかないけれど。
「でもお前に今みたいな顔で見つめられたの、初めてだと思うんだけど」
 先程洗腸を手伝ったときなど、頑張ったご褒美をやろうかとまで言ったのに、結構そっけなくお断りされている。
「いやだってそれは、好きってバレちゃったから」
 バレバレな視線を投げて気づかれたらどうしよう、という心配がなくなったから、ついじっくり見てしまった、という事らしい。
「ふっ、はは、なるほど」
 想いに気付かれまいとする相手の、理想の恋人イメージだの恋愛したい気持ちはないだの発言で散々惑わされたんだよなと思ったら、どうにも笑いを堪えきれなかった。
「笑わないでくださいよ」
「んー、ずっと一生懸命気持ち隠してたんだな、って思ったら、なんか、可愛くて?」
 さっさとバレバレな視線を投げてくれてたら、もっと話は早かったかも知れないのに。
「語尾、上がってますけど。てか男も大丈夫とか知らなかったんだから、隠すに決まってるじゃないですか」
 言われてみれば確かにそうだ。最初からバレバレな視線を投げられていたら、さっさと逃げていたに決まっている。なんせ、自分が男も有りだなんて、今日まで知らなかったのだから。
「あー、それな。俺が男イケルってのは、俺も今日知った」
「は? えっ?」
「男とはヤッたことなくてもアナル使った事はあったから、慣れてそうだし据え膳なら食うかって思っただけがこんなことになってて、正直俺もかなり驚いてる」
「えっ、えっ、ど、」
 あまりに想定外だったのか、酷く焦っている。
 あっさり誘いに乗った上に洗腸まで手伝って、恋人になれとこちらから誘ったのだから、過去に男とも付き合ったことがあると誤解されていても当然だった。というかそれ以前に、奢ったのはやれると思ったからだろう、という理由でホテルに誘われているので、突っ込める穴があれば性別は関係ないと思われていた可能性も高い。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁