金に困ってAV出演してみた7

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 どうやら映像内の自分は、せっかく用意されてるなら使ってみたいなぁという、相手のおねだりに負けたらしい。らしい、というのは、はっきりとそういった会話のやり取りなどはしておらず、相手がそれっぽいセリフを吐いていた事からの推測だ。
 まぁオモチャを使うことになった流れなんて、きっとたいして重要じゃない。
 そんなわけで、一緒に閉じ込められた相手があなたで良かったとかなんとか、ニコニコ笑顔で言われながら、ローターをあちこち当てられて感じる場所を探されたり、あれこれ体位を変えながらアナルスティックを出し入れされたりを経て、現在は仰向けにM字開脚でウネウネと動き振動するバイブを押し込まれながら喘いでいた。
「んっ、ぁっ、あ、ああっ、きもち、ぁっ、あっ」
「ここであってる?」
 確認するように、バイブの先端が中の弱い所を緩く突いてくる。お腹の中からゾワゾワ湧き出す気持ちよさには、間違いなく期待も混じっていた。
「ん、ぅん、そこ、それっ」
 頷けば、さらにグッと強く押し当てられた上で、モードを変えられたらしく振動もうねりも加速する。
「ぁあああいくっ、またいっちゃう、いっちゃう」
「ん、いいよ。いって。さっきみたいに、上手に出せる? おちんちん触られなくても、白いのこぼして気持ちよくイッちゃうとこ、今度はちゃんと、見せてね?」
 その言葉に引き寄せられるみたいに、カメラが移動するのを意識の端で認識していた。さっき四つ這いでアナルスティックを出し入れされながらも一度トコロテンでイッてしまったのだけれど、射精の瞬間はあまり上手くカメラに収められなかったらしいから、今度こそというのがあるんだろう。まぁトコロテンしそうって時に、四つ這いから体を起こしてカメラの前にペニスを晒すなんてテクを初心者に求められても困るし、カメラマンは何やら悔しがっていたものの、相手役の彼は、トコロテンでイッたという事をめちゃくちゃに褒めてくれたんだけど。本気で感動しまくった様子で、もう一度、今度は仰向けでしてみせて、と言われての現在なんだけど。
「ああ、いくっ、でるっ」
 せり上がる射精感とふくれあがった快感の波に飲まれながら、体を、主には腰を、ガクガクと揺すってしまう。ただ、三回目ともなると、やはりかなり少なかったんだと思う。射精している、という感覚はあまりなかった。
 それでもバイブのスイッチを切った後はすぐに、にこにこ笑顔が息を整えるこちらを窺うように覗き込んできて、すっごい可愛かったと何度も軽いキスを繰り返してくる。オモチャでトコロテンしてこんな反応をされるのはもちろん初めてで、さっきの会話を意識しての態度だってわかってても、胸の中がこそばゆいような嬉しさで満ちていく。
「ん、でも、あんま、出なかったんじゃ……」
「うん。だって三回目だもんね。でも、たら〜ってこぼれ出て、もう出せるもの無いよ、でももっと出したいよって感じに、何度もビクビクしてるのとか、ほんと凄い可愛かったから。めちゃくちゃ興奮した」
「そ、なら、いいんだけど……」
「ね、もう一回、って言ったらどうする?」
「えっ」
「おにーさんが気持ちよくイクとこ、何度だって見たい」
 スイッチは切られたもののまだお腹の中にあるバイブの持ち手に手を伸ばした相手が、かなりゆっくりとした動きで前後させるのに合わせて、またすぐに甘い息を零してしまう。
「ぁ……でもぉ……セックス、しないと」
「うん。セックスしないと、俺がおにーさんに突っ込まないと、この部屋、いつまでも出れないよね」
「ぁ、ぁあっ、ならっ」
「でも逆に、俺が突っ込まない限り、いつまでもおにーさんが可愛くイクとこ、見てられるのかなって」
 早く抱きたいのに抱きたくないよと困り果てた顔で言われて、その困り顔になんだかキュンとしてしまう。撮影慣れした相手の言葉や態度や表情を真に受けるべきではないと思うのに、本気で惜しまれていると思いたくなっている。

続きました→

 
 
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生きる喜びおすそ分け35

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 さっきみたいに口を自分で塞げるかという問いかけに頷いて、片手を上げて口元を覆えば、動くねという宣言の後でペニスの出し入れが再開される。しかも今度はあからさまに弱いところを狙ってきている。
「ふぅ、んっんんっっ」
 必死で口を押さえつけなければ、大きな嬌声を上げていただろう。前立腺ばかりをゴリゴリと刺激されて、腰が痺れて膝がガクガクと震えてしまう。
 こんな刺激が続いたら、きっとまたお尻だけでイッてしまうけれど、でももうその強烈な快感を知ってしまった後だから、怖さよりも期待の方が強かった。
「んっ、んっ、んっ」
 口を押さえていても、鼻から甘やかな音が漏れるのまでは防ぎようがない。
「気持ちよさそうだけど、このままお尻だけで、イケる?」
 イカせていいかと続いた声に何度も首を縦に振れば、ペニスが出入りする速度が上がった。しかも激しく擦られるだけでなく、押し込まれるような突かれ方をしている。
 高まる射精感に身を委ねれば、彼のペニスに中から押し出されるようにして、自身のペニスの先から白濁がこぼれ出ていくようだった。
「んんんんっっ」
 閉じた目の奥でチカチカと光が爆ぜる。お腹の中がビクビクと痙攣して、相手のペニスをぎゅうぎゅう締め付けている。
 こちらがイッたのをわかってか、相手は腰の動きを止めてくれているけれど、だからこそわかってしまう。昨日みたいに、お腹の中で彼のペニスが脈打ってはいない。つまり一緒にイッてくれたわけじゃないらしい。
 ちょっとどころじゃなくガッカリしながら、大きく息を吐きだした。
「そんな溜め息吐かないで。これで終わりなんて思ってないし、落ち着いたなら、続きするから」
「えっ?」
「朝食だって楽しみだろうから、抱き潰してってのはさすがに無理だけど。でももう一回か二回、イカせてあげるつもりでいるよ」
 そういや抱き潰してって言ってたんだった。寝落ちた時点で、そんなお願いは反故になっていると思っていた。
「あの、それ、俺だけ?」
「君だけって?」
「あなたも一緒に、イッて欲しい」
「ああ、うん。それはもちろん」
「じゃ、あの、中出し、も……?」
 このまま当然のように中に出して貰えるものだと思っていたから、わざわざその意志の確認なんてしていない。中に出して貰えなかった、というガッカリをもう一度味わうのは嫌だし、はっきりと中出し希望と伝えておくのは重要だ。だって本気でねだれば、きっと叶えてくれる。
「まぁ、続きは部屋戻ってベッドの上でって言うなら、ゴム使う方向で君を説得するけどね。でもこれ言った時点で、君の中から部屋に戻るって選択肢なくなりそう」
「ないですね。というか、それ言わずに部屋に誘導しない時点で、あなたも充分その気、ってことなんじゃ?」
 お願いどおり露天風呂で抱いてあげたろと言い切られて、部屋に戻ってからなら続きをしてあげる、なんてことを言われたら、逆にさっさと部屋に戻って続きをして欲しいと思っていた可能性が高い。こちらをそう誘導することも、彼なら容易いはずだった。
「鋭いね。君に抵抗がないなら、君の中に出してみたいって思う気持ちは、ある」
 お腹痛くなるらしいけどいいのと聞かれたけれど、そんなの全く気にしない。ゴムなしセックスは相手も初めてだと、さっきチラリと言っていたから、単純な興味や好奇心だっていい。自分相手だからこそ、と思って貰えるなら尚良いけれど。
 生き甲斐なんてなくて、つまらない人生だといい切る相手が、自分相手に何かをしたいと思ってくれることが、それを伝えて実行していいか聞いてくれることが、たまらなく嬉しいと思った。
 もちろん、中出しして貰える、という期待と喜びもある。つまり。
「嬉しさしか、ない、です」
 背後を振り返り、にっこり笑って言い切ってやった。

続きました→

 
 
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生きる喜びおすそ分け26

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 痛くはない。けれどさすがに少し苦しくて、熱い。
 もしかして相手のペニスに擦られて摩擦熱が生まれてるんじゃ、なんて思ってしまうくらい、彼のペニスと触れ合う部分が熱かった。特に、相手のペニスにずりずり擦られるアナルの縁とか、カリの段差に引っかかるのかコリコリ刺激される前立腺とか、グッと奥まで入られた時にペニスの先端がグニグニと撫でていく腸壁辺りとか。その辺りが中心になって、じくじくと熱を生んでいる気がする。
「ぁっ、あっ、あんっ、はぁ、ぁっ」
 突かれるたびに、連動して押し出されるみたいな声を上げながら、なるべく彼の顔に視線を送る。真面目で真剣な観察者の顔が、どう変わっていくのか気になった。なにより、少しでも気持ちが良さそうだとか、余裕がなさそうな顔が見れたらいいなと思う。
 だんだんと相手の息も上がっていくのが嬉しい。
「きもちぃ、です、か?」
「ん? ああ、うん」
 ニヤリと笑って聞けば返答はそっけなかったけれど、でもむしろそれが余裕のなさっぽくて良かった。
「ふへっ、へへっ、もっと、よく、なって?」
 アンアン言わされながらもヘラヘラと笑っているだろう自分は、彼の目にどう映っているんだろう。こんなでも、ちゃんと安堵してくれているんだろうか。
 そんな中、足を肩に掛けるようにしてグッと前傾された。また腰が高く持ち上げられて、ペニスに突かれる角度や深さも当然変わってしまう。
 試すように少しゆっくり目に何度か腰を前後させた後、またズポズポと激しめに擦られて、体の中を痺れるみたいな快感が走る。
「ひぁあっ!? ま、ま、って、それっ、はっ」
「きもちいい?」
 ニヤリと笑い返されてドキリとした。
「ぁんっ、はい、でもっ、ぁっ、あんっ」
 間違いなく気持ちがいい。怖いくらいに気持ちがいい。だけど。
「ゃっ、やっ、だめっ」
「何がダメ? 一緒に気持ちよく、なってよ」
「でも、ぁっ、でもっ、そこっ」
「うん、凄く、イイとこ」
「ぁ、ぁあっ、やっ」
「このまま一緒にいこうか」
 お尻だけでイクとこを見せてと続いた言葉に慌てる。でも慌てたからって、相手の動きをどうこう出来る力はない。上から抑え込むみたいにのしかかられて、お尻の穴をズポズポ擦られている状態から、起き上がったり相手を押しのけたりする方法なんてわからない。
 それでも身を捩りながら、必死に無理だと訴えた。
「ぁんっ、むり、ぁ、むりっ、やっ、できなっ」
「本当に出来なかったら、その時は触ってあげるから」
 チャレンジはさせてと言われて、更に動きが激しくなる。前立腺を狙うみたいにその近辺ばっかり何度も亀頭を前後されたり、かと思えば、グッと奥まで押し込まれて体が跳ねる。
 射精感はたしかにどんどん高まって、でも、触れられずにイッた経験なんて無いから、気持ちいいのが体の奥にどんどん溜まって燻って、どうしようもなくイキたいのにイケなくて、苦しくて怖かった。
「ゃっ、やぁ、イキ、たいっ、イカせて、も、触って、イカせてぇっ」
 すすり泣いて懇願すれば、仕方ないなとでも言うみたいにペニスを握られホッとする。
 なのにほんの数回だけ扱いてすぐに手を外されてしまい、がっかりというよりは焦燥感が募っていく。
「ぁんっ、なんでぇ、も、っとぉ」
「一緒に、イク、んだろっ」
「んんっ、ぁ、も、ね、イッて、はやくっ、ね、おれで、きもちく、なって、ぁ、ぁあっ、あああっ、ゃっ、やぁっ、あんんっ」
 激しく腰を打ち付けられて肌が鳴る。ああ、これは射精するための動きだ、という認識のもと、煽るつもりで精一杯甘えた声を上げれば、また弱いところをゴリゴリと擦られて甘い悲鳴に変わってしまう。
「俺で、きもちく、イッてくれ」
「ひぁあああっっ」
 切羽詰まった声音に促されて、頭の中が白く爆ぜた。

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今更なのに拒めない11

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 早く彼のペニスで奥を捏ねられたい期待は早々に挫かれて、彼のペニスは浅い場所ばかりを何度も往復する。けれど、射精手前までみっちり前立腺を刺激されていた体だ。カリの段差でゴリゴリと擦られれば、あっという間に射精感が高まって、いとも簡単にトコロテンしてしまった。
「はっや。そんな焦れてた?」
 驚きとからかいとが混じる声が背中に落ちたが、荒い息を吐き出す背中から腰にかけてを撫でてくれる手付きは優しい。もちろん、腰の動きもとめて、こちらが落ち着くのを待ってくれている。
「イクときってさ、中がめちゃくちゃうねって、ちんぽしゃぶりつかれてるみたいで、めちゃくちゃ気持ちぃのな」
 奥でイク時が楽しみだな、なんて言いながら再開した動きは、けれどやっぱり浅い場所を擦るばかりだ。しかもイッたばかりのこちらを気遣ってか、酷くゆるやかな動きで。
「な、んで……」
 早く奥まで来てみて欲しいこちらの気持ちは、多分ちゃんと伝わっている。たったこれだけの単語でも、なぜ前立腺ばかりを狙ってくるのかという答えが返された。
「んー、だって、前立腺も好きだろ?」
「すき、だけどっ」
「まぁ、あれだよ。お前にとっては今日のも結腸開発の延長上にあるのかもだけど、俺にとっては違うからだな。お前が俺のちんぽ気持ちぃって思ってくれてるの、初めて実感できてんだから、最大限堪能してやろうって思うだろ」
 苦笑交じりに告げられ、最後に、お前が好きだからだよと甘やかな声音が降ってくる。胸の奥がキュンと疼く気がした。なお、連動して腸壁もキュンと締まる。んふっと飲み込めきれなかったらしい笑いが相手から溢れて、さすがに恥ずかしい。
「かぁいい反応するよな、お前の体」
 笑われた後だけれど、からかわれていると言うよりは、ただただ愛しくて仕方がないと言いたげな甘い声に、ますます体の熱が上がっていきそうだった。
「後でちゃんと奥もするから、もーちょっと俺に付き合って」
 そんなことを言われてしまえば、早く奥まで入れてくれなんて言えなくなる。それに、結腸開発の延長上と指摘されて、確かにそうだと思ってしまってもいた。
 惚れてるだとか好きだとか、できれば惚れて欲しいと言われて開始した行為なのに、彼のペニスで奥を突かれる快感ばかりを想像している。開発用のアナルパールは一種類しか所持していないから、別のを体験できる、みたいな興味と興奮が先行していた。
 相手はこんなにも、愛しさを込めて抱いてくれているのに。
 なんてことが頭の隅をよぎって、それは確かに事実ではありそうだけれど、そんなことを考えた自身に驚く。そしてそれは、これは彼に愛される行為なのだと、認識してしまった瞬間であったようにも思う。
「ぁ、あぁ、ぁつっ、ぁああ」
 彼のペニスの先端が擦れる辺りがぐわっと熱を持った気がして、優しくゆるりと前立腺をこね続けるペニスに、蠢く腸壁がぎゅうぎゅう絡みついてしまうのがわかる。まるで体が喜んでいるみたいだと思って、そんな思考が恥ずかしくて、なのに恥ずかしいと思うほどに、気持ちよさが増していく。
「ぁあ、ぃい、きも、ちぃ、ぁ、ああ」
「ああ、俺も、きもちぃ。すっげ締まる」
 もっかいトコロテン出来るか、という問いかけに迷わず頷けば、緩やかだった動きが加速する。ペニスの先端で優しく捏ねられていた前立腺を、先ほどみたいにカリの段差に引っ掛けるようにして何度もゴリゴリと擦られる。
「ぁあああ、いくっ、いっちゃう」
 イッていいよの声を聞きながら、ペニスの先端から白濁がこぼれ出ていくのを感じていた。

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兄は疲れ切っている30

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 膨らみはないものの両掌で兄の胸を覆って、小さな突起を指先で摘む。摘んだそれをクリクリと指の腹で転がせば、甘やかに零していた声のトーンが一段上がって、若干悲鳴じみたものになる。
「ひっ、ぁっ、ぁああ、あっ、や、ぁあん、やっ、やぁ」
 言葉の中には嫌だと混じっているものの、腰の動きは止まらないどころか激しくなっていく。
「あーもー、ホントかぁわいい。ね、おっぱい気持ちぃ?」
「ん、ぅんっ、きもち」
 相変わらずの素直さで気持ちがいいと返されて、つい、じゃあ何が嫌なのと聞いてしまう。
「ぁ、ぁ、だ、って」
「うん。だって、何? 気持ちぃのの何が嫌? さっきみたいに舐めて欲しいとか? あ、勃起しきったガチガチちんぽ触って欲しいって話?」
 さっき乳首をいじった時、ダメダメ言われたのは放置されたペニスが辛いという話だったのを思い出して問う。
「ぁっ、違っ、ダメ、触っちゃ、だめ」
「なんで?」
 三点責め気持ちよかっただろと、片手を下ろして軽く支えるように握り込んでから、敏感な先端を指先でくるりと撫でてやる。先走りでびしょびしょなのはわかっていたし、それをすくい取って乳首に擦り付けて弄ったら、めちゃくちゃ興奮するだろうと思ってのことだった。
「ひぁっ、やぁ、やだぁ」
 半泣きの声と共に、ぷしっと飛び出した先走りが指先を更に濡らす。
「はは、すごっ。先走り飛んできたよ」
 乳首へ持っていくのではなく、溢れたそれを戻すみたいに先端へと擦り付けた。指の先で、尿道口がハクハクと開閉し、小さく息づいているのを感じ取る。開いた瞬間に、軽く指先に力を込めて抉れば、ひぃんと鳴いて兄の体が震えた。
「ぁ、あ、ああ、や、ダメ、きもちぃ、きもちぃからぁ」
「ん、気持ちよくなってよ。いっぱい気持ちよくなって、兄貴がやらしく乱れるとこ、もっと、もっと、見せて」
 濡れた指先を胸に戻して、先走りを塗りつけるみたいに固く凝った乳首を捏ねる。同時に、ずっと弄り続けていたもう片側は、少し強めに摘んで引っ張ってやった。
「ぁああ、やぁ、も、とまんな、あ、イッちゃう、ぁあ、イッちゃう」
 グッと背をしならせて兄の体が大きく震える。ぴしゃっと腹に兄の精液が掛かる気配がした。
「は、トコロテンとかエロすぎだし、今ここでって、可愛いにも程があんだろ」
 後ろだけの刺激でも多分もうイケるだろうとは思っていたが、それが出来てしまう体になったと認めたくなかっただろう兄は、いつも前も一緒に弄って欲しがっていたから、実質後ろだけで達する兄を見るのは初めてだ。厳密には、後ろと胸への刺激で、だけれど。後まぁ、時々腹にペニスが擦れてもいたから、直接弄らなくたって、前への刺激が全く無かったわけでもないだろうけれど。
 まだキュウキュウと締め付けてきているから、今動いたら辛いだろうことはわかっていたけれど、さすがにこちらも限界だった。
 胸を弄っていた両手をするりと落として兄の腰をガシッと掴む。
「まっ、」
 何をされるかわかったらしい兄が慌てた声で止めかけたけれど、構わず下から突き上げた。
「ぁあああっっ」
 ダメとか待ってとかイッてるからとかの泣き言に、無理とゴメンと可愛いと好きを混ぜながらガツガツと揺すりあげ、あっという間に上り詰める。だからそう長いこと無理をさせたわけではないはずなんだけれど、果てて動きを止めればクタリと凭れ掛かって来た兄に啜り泣かれて焦った。

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雷が怖いので プレイ26

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 とても足を抱えた体勢を維持出来ない。外してしまった手を、救いを求めるみたいに彼へ向かって伸ばした。
 払われてしまうかと思った手は、けれどあっさり彼を捕まえる。身を寄せてくれた彼に必死でしがみつけば、少しばかり浮いた背中を支えるように腕を回され、ぎゅうと強く抱きしめてくれた。辛さや苦しさではなく、嬉しさで新たな涙があふれ出る。
「ったく、別のおしおき要求とは、随分えらくなったもんだ」
 呆れの交じる声は、それでももう、冷たく響いて心を突き刺してくることはない。そしてごめんなさいと告げようとした声は、またグリっと押し付けられたローターによって汚く善がる声へと変わってしまう。
「う゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛っっ」
「苦しいか?」
 かろうじて首を横に振れば、喉の奥で笑われる気配がする。体は追い詰められて苦しくてたまらないけれど、でもさっきまでに比べれば全然マシだった。彼の腕の暖かさに包まれて、彼の声を聞いて、笑う気配を感じて、心の苦しさが少しずつほどけていく。
「いい子だ。じゃあ、このままもーちょい頑張れ。おしおき、続けるからな?」
 優しい声音でほんのりと語尾を上げた問いかけに、嫌だの無理だの言えるはずもない。相手だって、拒否が返るなんて思っているはずがない。だから頷く間も強い振動は前立腺に押し当てられたままで、体はあっさりと、半ばむりやりに絶頂へ向かって駆け昇っていく。
 体にグッと力が入って、反ってしまう背中を強い腕に支えられる。玩具の振動とは別に腸内が収縮してガクガクと腰が揺れた。
「ぁああ、あ゛あ゛っ、あああ、で、るっっ」
 頭の中が白く爆ぜて、ペニスが震えて先走りよりも濃いものがドロリと吐き出されていく感覚。とうとう玩具にイカされてしまった。
 ほんの少しガッカリしたような寂しさはあるものの、彼の指に直接弄られてではなく射精できたことと、おしおきの後はいっぱい甘やかして貰えるはずだという期待混じりの安堵に包まれて、ホッと息を吐きだそうとした。
「ぁ、ぁあ、あ、なん、で」
 お尻から抜け出ていったのは彼の指だけで、ローターは依然としてそこで震え続けている。
「キツイおしおきするって言ったろ。せっかくだからこのまま、玩具だけでイケる体になろうか。他のことなんか考えてる余裕ないほど責めてあげるから、お尻で気持ち良くなることだけ考えてな」
 ブーンと鈍いモーター音を響かせながら、起動済みのローターがアナルに押し当てられた。
「っぁあ、ん」
 ゾワゾワっと一瞬にして肌を粟立てている間にも、それは振動したままゆっくりとアナルに押し込まれていく。それはすぐに腸内で震え続けるローターに接触し、お尻の中で二つのローターがカチカチとぶつかりあって暴れている。
「あっ、あっ、ぁあ、ああっ」
「次の玩具は何がいい? バイブでローターごとナカかき回してやろうか? それとも、もう二個くらいローター突っ込んでやろうか?」
 楽しそうな問いかけがどこまで本気かわからないが、想像しただけでも血の気が失せた。
「っても、自分で選べるような余裕ないよなぁ」
 結局ローターをさらに一個追加された後、プラグでお尻に栓をされてしまう。後はもう暴力的な快楽に晒されながら、彼の腕の中で身悶え続けるだけだった。
 そう。彼はずっと、キツイ快楽に暴れる体を抱きしめて、宥めるようにあちこち擦ってくれながら、頑張れとかキモチイイなとか甘やかな声を掛け続けてくれていた。いっぱい泣いたし、すぐに彼の言葉を聞き取るような余裕なんてなくなったけれど、でも宥め続けてくれているのは感じていたから、ムリだとかイヤダとかヤメテとかを口に出さずに耐えられた。ごめんなさいと繰り返すことも、許しを請うことも、しなかった。

続きました→

 
 
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