雷が怖いので おまけのオマケ6(終)

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 体勢のせいか、確かに先程よりも奥まで指先が届いた。指先がイイトコロを捉えてしまえば、そこを擦るのが止まらない。彼の視線の真下で、アナルに指を突き立てズプズプと腸壁を擦った。
「ぁ゛あ、ああ゛あ゛、ぃい゛い゛っっ」
 注がれる視線に、先程よりもずっと彼に見られていることを意識させらるから、抑えの利かない声もあふれっぱなしだ。はしたなくて、イヤラシクて、恥ずかしくてたまらないのに、それもまた興奮に変わる。
「すごく気持ちよさそうだ。いい声だよ。可愛いね」
 酷い声を上げていると思うのに、可愛いなんて言われて、安堵しながら喜んでしまうからどうしようもない。
 けれどやっぱり体はもうそろそろいい加減限界だった。体はと言うか、アナルをぐちゅぐちゅと掻き回している指と手が限界だ。それでもどうにか快感を拾おうとして、腰をくねらせ揺らして突き上げてしまう。
 更にはしたない痴態を晒している自覚は頭の片隅にあった。勝手に体が動いてしまうのが辛い。
「ぁっ、あ゛っ、あ゛っ、や、やだっ、やだぁっ」
 別の片隅では、それもこれも全部全部薬のせいだと思いながら、それでも耐えきれない気持ちが声に乗ってこぼれ落ちた。ついでのように、涙もボロリボロリと流れ落ちている。
「えっちな動きも、必死なとこも、すごく可愛いから、もう一回くらい自分でイクとこ見せて貰おうかと思ってたけど、さすがにそれは無理そうかな」
 ペニス弄っていいよって言ったらもう一回イケるかと聞かれて、無理だと首を横に振った。言われるまで、お尻を弄るだけで快感を得ていたことに、まるで気づいていなかった。さっきは当たり前のようにペニスを同時に扱いていたのに。
「じゃあ指を抜いて。代りに、そうだな……」
 言いながら脇の棚へ手を伸ばした相手が、既に何度も使われたことのあるバイブを手に取った。それによって与えられる強烈な刺激と快感を思い出して、お腹の中がキュウと蠢く。アナルが指を締め付ける。
「これを自分でお尻に入れて、イイトコロに当てなさい。上手に当てられたら、自分で弄るのはおしまい」
 その後はいっぱいご褒美をあげようねと言いながら差し出されて、嫌だ無理だなんて言えるわけもない。準備として洗う以外に、自分で自分のお尻の穴を弄り回すのだって初めてだったのだから、当然、玩具を自分で挿入するのだって初めてだ。
 でも戸惑い緊張していたのは、アナルにバイブの先端を押し当てるまでだった。
 薬を塗られて発情し、散々自身の指で弄り回しながらも結局中ではイケていない体は、抜けた指の代わりを欲しがっている。弄りまくって蕩けたアナルは、埋めていた指より二回りほど太いバイブ相手でも、あっさり口を開いて飲み込んでいく。
「ぁああああ」
 さすがに苦しさはあるが、ミッチリとした質量とあちこちに施されたおうとつに、拡げられながら擦られる気持ち良さは格別だった。
「上手に飲み込めてるよ。そのまま、イイトコロに押し当てて」
 わかるよねと促されるまま、中を捏ねるように半分ほど埋め込んだバイブを動かせば、先端が前立腺を抉っていく。
「ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ」
「当たったね。お疲れ様。手、放していいよ」
 よく出来ましたと酷く機嫌の良い声に優しく褒めて貰ったのを最後に、後はもう彼の与えてくれるキモチイイに翻弄されるまま、ひたすらに泣き喘ぐだけだった。
 結局何回イカされたのかわからない。途中からかなり朦朧としてしまった意識が少しずつはっきりしてきた時には、彼の腕に抱かれながら、彼の指が宥めるみたいにゆっくりとお尻を出入りしていた。お腹の中の疼きやアナルの淵の腫れぼったい痒みはだいぶ引いていて、ただただ緩やかに気持ちがいい。
「なに、して、の」
「今日は媚薬使ったせいで酷使しちゃったから、別の薬を塗ってるだけ。媚薬の効果はもう殆ど抜けてるだろ? どこか痛いか?」
「きも、ちぃ」
 正直に答えたら、ふっと柔らかに笑う気配がした。
 そのまま暫くの間、イかせる目的じゃなく優しい心地よさを与えられた後、今日は終わりと言われてシャワーブースへ促される。
 シャワーを浴びながら、今日のプレイを振り返る。媚薬を使われるプレイなんて二度とされたくないような気もするけど、でもすごく嫌な思いをしたかと言えばそんなことはなかった。結局最後には優しく甘やかされて終わっているし、あの時間が有るなら二度目があってもいいなと思ってしまう。
 こういうところ、本当、相手の思うつぼなんじゃないだろうか。なんて思ってしまう気持ちはあるものの、結局、彼の家を出る前に今日のプレイについて言及することはしなかった。もう嫌だと本気で言えば、ちゃんと考慮してくれることを知っているからだ。
 二度目があるかどうかは彼次第でいい。

<終>

プレイ30話へ→   本編21話へ→

彼らへのリクエストにお応えするのはこれで最後になります。たくさんのリクエストと長い期間お付き合い、本当にありがとうございました。

 
 
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雷が怖いので おまけのオマケ5

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 そのままの体勢で、しばし呼吸を整える。……つもりだった。
「ぅ、……んっ……」
 吐き出したのに、体の中の熱は一切引いて居ないどころか、アナルを弄る指の動きを止めたその時から、ジクジクとした疼きがお腹の中で膨らんでいく。早くもっと擦ってと、咥え込んだままの自身の指を、キュウキュウと締め付けてくるのがわかる。
「ぁ、ぁ、ぁ……」
 イッたのに終われない。ジッとしていればしているだけ、疼きも痒みも増していく。それに耐えられるわけもなく、指を揺すってしまう。
「ぁ、きも、ちぃ……」
 中を擦るように、入り口を捲るように。揺するだけじゃ足りずに指を前後させてしまえば、痺れるみたいな快感が広がっていく。間違いなくキモチガイイ。でも、吐き出したばかりの体を落ち着ける間もなく、急かされるように快楽を拾ってしまうのが怖い。
 しかも自分で弄るのでは、どうせ中途半端にしか気持ち良くなれない。先程までは安堵していたどうしようもないもどかしさが、満たされない辛さに変わってしまう。
「ぁ、あっ、やだっ、……ゃ、ゃぁ、……とどかな、……も、くる、し……」
 彼の手でむりやり快楽を引き出されるのなら、彼の手でもどかしいまでに焦らされるのなら、まだ、諦めも付くのに。
 そう思いながらも、自分自身の体を追い詰めるように、半ばむりやり二度目の吐精は果たした。けれどやっぱり、続けざまにイッて辛い体を休ませることは出来なくて、アナルに突っ込んだままの指をグチュグチュと動かし続けてしまう。
「も、ゃだぁ……ぁ、ああ……」
 ボロっと涙がこぼれ始めて、お願い助けて許してと彼に救いを請う。彼が立ち上がって近づく気配に、安堵のあまり更にボロボロと幾つかの涙を零した。
「もう限界?」
 背中に声が掛かって、彼の手が腰に触れる。ギュッと目を閉じて必死に頷けば、腰に触れた手がススッと滑り降りてきくる。目を閉じていても、横顔に彼の視線が突き刺さっているのを感じた。
「あああああっっ」
 こちらの手の甲を覆うように押さえつけながら、彼の長い指が一本、既にアナルに突き立っているこちらの指に沿うようにして、つぷぷと侵入してくる。自分の指では届かないイイトコロまでかんたんにたどり着いた彼の指先にその場所を押されれば、背中を突き抜けるみたいなゾクゾクとした快感が走って、たまらず背を反らしながら声を上げた。
「ここ、全然届いてないもんな。ペニスいじってイクことは出来ても、これじゃいつまでたったも満たされないよな」
 少し体勢を変えようかと言われながら、彼の指が引き抜かれるのと一緒に自分の指もその場所から引き出されてしまう。途端に空っぽになったアナルが、切なく疼いてハクハクと開閉してしまうのがわかる。
 とっさに息を詰めてその疼きに耐えようとしたが、その間にクルリと体勢を変えられて、気づけば仰向けに足を開いて彼にアナルを晒していた。正確には、ベッドに乗り上げて胡座をかく彼の足の上にお尻というよりもむしろ腰を乗せるようにして、やや折りたたまれる形で足先を頭の方へ投げ出し、思いっきり彼に向かってお尻を突き出している。
「じゃ、ちょっとこれで弄ってみようか」
「ひぅっ」
 言うなり両尻タブに当てた手を左右にグッと押し開くから、情けない悲鳴が上がってしまう。
「ど、……して」
「頑張ったのは認める。だから次は、もっと気持ち良くなれるように手伝ってやるから、もーちょい頑張れ」
 つまりはまだまだ全然終わりじゃないらしい。
「ほら、早くもっと弄ってって、言ってるぞ」
 尻タブを拡げたまま、意地悪くアナルのすぐ近くまで左右の指を伸ばしてくると、彼の目に晒された期待から余計にイヤラシく震えて息づくそこを、わざとらしくクパクパと開閉させる。
「ひぃ、や、やめっ」
「大丈夫だからおいで」
 急に柔らかな口調で促されて、思わず相手の顔を見つめてしまえば肯定するみたいにやっぱり優しげに頷かれて、おずおずとではあったものの、結局股の間に手を伸ばしてしまった。本当に、ズルい。

続きました→

 
 
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雷が怖いので おまけのオマケ4

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 降ろされたベッドの脇には、既にアレコレ乗せられた棚が横付けされている。
「その上にあるものは好きに使っていい」
「はい……ぁ……」
 棚の上の玩具やらに気を取られているうちに相手は離れてしまって、途端に心細さが増した。離れたって言ったって、ベッドから数歩分の距離に置かれた椅子に腰掛けたってだけなんだけど。
 じっと見つめてしまえば、思いの外柔らかに笑い返される。
「始めるのはお前のタイミングでいいよ。やり方も、取り敢えずは一番やりやすいと思うやり方でいい。なんなら家にいるつもりで、俺に見せることは考えずにやってごらん」
 優しい声音はこちらを気遣ってくれるようでいて、でももう既に、彼はこちらの観察を始めている。ただ待ってさえいれば、どうせすぐに、薬の効き目に耐えきれなくなるのがわかっているのだ。
 お腹の中の強い疼きにも、アナル周りがむず痒さで熱を持っていることも、そのせいで時折もぞりと腰を揺すってしまうのだって、彼が気づいていないはずがない。
 彼の目から逃れるみたいにもう一度、彼が座る場所とはベッドを挟んで対角の位置にある棚に顔を向けた。首の後に彼の視線を感じてゾワゾワする。
 彼に見せることは考えずにやっていいと言われたけれど、彼に見られていると強く意識することで、興奮が増してしまうのはわかっていた。わかっているからこそ、彼の目を意識する。
 彼が見たいと言ったからそれに応じるだけなのだと、言い訳みたいに胸の中で唱えながら、とりあえずローションボトルを手に取って中身を手の平に出した。
 手の中でローションを捏ねながら、体ごと少しひねって彼に背を向ける。前傾してお尻を少し突き出すようにして、背中側からローション濡れの手を伸ばす。
「ふぁあっ」
 指先をアナルに押し当てただけで、待ち焦がれた刺激に大きく体が跳ねて、噛みそこねた声が漏れた。キモチガイイ。
「っ、……んっ……」
 むず痒さを宥めるようにアナル周りを掻くように撫でれば、早くもっと奥も掻いてというように、アナルがヒク付いて指先を飲み込もうとする。自分の体の欲求に促されるまま、そろりと指を侵入させた腸内は熱かった。
「ぅ……ふっ……」
 そのままツププと中指を押し込んでいく。でも初めて触れる自分の腸内を、じっくり感じている余裕などはない。わかったことは、一番疼いている場所には、そう簡単に指先が届かないってことだった。体勢が悪いのかもしれないが、今この場でそれを試行錯誤するのは、いくらなんでも憚られる。
 落胆でこぼれかけるため息を噛み殺して、こわごわ中を掻き回し、ゆっくりと指を抜き差ししてみる。そうしている間は、間違いなく、体の疼きが多少なりとも満たされる。
 もう片手でペニスを握った。お尻だけでイクところを見せろと言われたわけじゃないし、お尻を弄りながら気持ち良くなる所を見せればいいなら、構わないだろう。事実、彼からそれを咎める声は掛からなかった。
「……っは、……ふ……」
 息が荒くなる。早くイッてしまいたい気持ちから、なるべく素直にキモチイイを追いかけている内に、お尻に挿し込む指は二本に増えたし、結構激しくズプズプと突いてしまってもいた。
 そうしていても、肝心の所にはやっぱり指は届いていないのだけれど、そのもどかしさに安堵してもいる。やっぱり彼に弄ってもらうからこそ、あれだけ気持ち良くなれるのだ。
「ぁ、」
 きゅうっとお腹の奥が重くなって、絶頂が近いのを感じる。
「い、きそ……ぁ、イクっ……いっちゃ、う」
 本当に家で一人でしていたなら、それすら飲み込んでいたかもしれないけれど、さすがに彼に見られていることを意識して、密やかながらも絶頂を宣言した。

続きました→

 
 
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兄弟に欲情しています(目次)

キャラ名ありません。全9話。
2歳差の兄弟でセックスは弟が抱く側です。
精通後ずっと弟をオカズにオナニーしている兄と、そんな兄のオナニーをオカズに抜いてた弟が、オナニーしたりアナニーしたり相互オナニーの末、セックスまで経験しちゃう話。セックスよりもオナニー・アナニーがメインな感じ。
視点は兄→弟→兄→弟→兄と移動します。
どちらの視点でも恋愛感情にはあえてほとんど触れていませんが、兄の方は後ろめたい気持ちがチラチラとこぼれています。
兄は好きを自覚するのが怖くて目を逸らしてるようなイメージ。弟は赤裸々に求められているので、今はまだ単純に浮かれてるようなイメージで書いてます。
いつか兄が自分の気持ちに目を逸らせなくなった時、兄は弟から逃げていくと思うので、その時に弟がどうするのか、慌てて追いかけるのか、そもそも逃さないのか、そんな彼らの未来をアレコレ想像するのが楽しいです(余談)

下記タイトルは投稿時に付けたものそのままです。
性的な内容が含まれないものがないので、タイトル横に(R-18)の記載はしていませんが全話R-18です。タイトルに「弟」が付く場合は兄視点、「兄」が付く場合は弟視点です。

1話 ショタ/弟に欲情しています
2話 兄に欲情しています
3話 弟に欲情しています2
4話 兄に欲情しています2−1
5話 兄に欲情しています2−2
6話 弟に欲情されています1
7話 弟に欲情されています2
8話 弟に欲情されています3
9話 弟に欲情されています4

 
 
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寝ている友人を襲ってしまった

 尿意で目覚めてしまった早朝、さっさとトイレを済ませて二度寝しようと思ったはずが、トイレから戻る時に目にしてしまったソレが気になって、ベッドに入っても再度眠気がやってくることはない。
 早朝とは言え、起きた時に部屋は既に薄明るかった。ベッドの横に敷いた布団には、昨夜泊めた友人が気持ちよさそうに寝息を立てていたのだが、夜中に暑かったのか掛布は脇に押しやられた上、シャツがめくれて腹が見えていた。
 余計なお世話かもと思いながらも、家に泊めたせいで風邪でも引かれたら申し訳ないので、取り敢えずでシャツを引き下ろし腹を隠してやったが、今にして思えば余計な親切心など出さずにいれば良かった。
 その時、意図せずして友人の股間に手の甲が軽く掠ってしまったのだ。
 んっ、と漏れた吐息にドキリと心臓が跳ねたのは一瞬で、友人は起きる気配もなく健やかに眠り続けていたから、鼓動が早くなっていくのを感じながら、探るように見つめていた友人の顔から視線をそっとずらしていった。
 ほんの一瞬、それも手の甲に触れただけでも、友人の股間が硬く膨張しているのはわかっていた。いわゆるアサダチというやつだ。
 視線を移動した先、ラフでゆったりめの部屋着なのに、股間部分だけはっきりと盛り上がっていた。
 大っきそう。
 そう思ったらますます鼓動が早くなって、体の熱が上がった気がする。
 そこそこ長い付き合いなので、合宿やら旅行やらで一緒に風呂に入ったことはある。さすがにそうジロジロと見たりはしなかったが、通常時でも自分に比べたら断然立派だったのだから、大っきそうではなく事実大きいんだろう。
 見てみたいという衝動をどうにか堪えてベッドに潜り込んだが、そんなわけで、二度寝どころじゃなくなってしまった。
 ソワソワするような、モヤモヤが腰に溜まるような、とある場所がなんとなく切なくキュンとなってしまう、その理由ははっきりわかっている。
 好奇心から尻穴を弄る遊びを始めたのはもう随分と前で、最近では気分と体調によっては尻穴を玩具で擦って絶頂を決めれる程度に自己開発済みだ。
 別にホモってわけじゃないから男と付き合ったことはないし、付き合いたい気もサラサラないけれど、無機物じゃない本物のペニスで尻穴をズコズコされる想像を、したことがないとは言えない。というよりも最近はかなり興味がそちらへ傾いている。
 布団の中、もぞもぞと動いてズボンと下着を脱ぎ去った。どうにも我慢ができない。
 ベッド脇の棚の引き出しをそっと開けて、ローションボトルを取り出した。極力アチコチ汚さないようにと考えた結果、蓋を開けたそれを直接アナルへ押し当て、アナルを意識的に拡げながら中身を押し出していく。
(あっ、あっ、入って、く……)
 声は噛んだが、ローションを強制的に流し込む初めての感覚にゾワゾワと肌が粟立った。
 邪魔でしかない掛布を外せないまま弄るのも、感じても声を出してしまわないよう飲み込むのも、もちろん初めての経験だ。
 ベッドと布団とで多少の段差はあるものの、もし途中で友人が起きてしまったら、異変に気づかれずにすむはずがない。なのに、不自由さも友人に気づかれるかもしれない危険も、快感を倍増させていくばかりだ。
「……っは、ぁ、……ぁんっ、んんっ」
 少しずつ吐き出す息が荒くなり、堪えきれずに時折音を乗せてしまっても、未だ友人が動き出す気配がない。
 さきほど見た股間の膨らみを思い浮かべ、友人の朝勃ちペニスを引きずり出してハメたらどれほど気持ちがいいんだろう、なんてことを考えながら弄り続けたせいか、あまりに起きない友人に少しずつ大胆になる。
 まるで、友人に気づかせたいみたいだと思った所で、小さな笑いが零れ落ちた。
 気づかれたらもう友人では居られないだろう。それを残念に思う気持ちはあるが、このままだといつかまったく知らない男とアナルセックスを経験する日が来るだろうことを思えば、初めてはこいつが良いなと思ってしまっているらしい。
 そっとベッドを降りて、覚悟を決めて眠る友人のズボンと下着とを引きずり下ろした。
 少し身じろがれたが、大きな反応はなく、友人の目は閉じたままだ。
(ああ、これは……)
 もしかしなくても起きてるんじゃと思ったが、起きていて止めないのなら、それはもう合意ってことで良いんじゃないだろうか?
 勝手すぎかなと思いながらも、少しだけ勇気だか希望だかを貰ってしまったのも事実だった。
 そのまま友人を跨いで腰を落としていけば、堪えきれずに漏れる声が二種類。
「あ、ぁあっ、ぃいっっ」
「くぅっ、ぁ……」
 もちろん一つは自分ので、もう一つは友人のものだ。
「ね、全部入った、けど」
 尻が完全に相手の腰の上に乗った所で一息ついて、今更だけどようやく声を掛ければ、見下ろす先で友人の目が気まずそうに開いていく。
「おはよ」
「はよ……って、おいコラ。これ、のんきに挨拶交わせるような状況じゃなくね?」
「いつ起きたか知らないけど、起きてて止めなかったんだから同罪でしょ」
「それは、まぁ……つか、お前、これ、いつから? 普通に女好きだったよな?」
 そこそこ付き合いが長いので、実は互いの彼女を交えてのダブルデート、なんてことをした過去もある。
「あー……それは後で説明するから、取り敢えず、俺が動くかお前が動いてくれるか、どっちか選んで欲しいんだけど」
 このまま話してて萎えられたら残念すぎるという、それこそ残念すぎな思考で続きを急かした。
「え、てっきりこのまま逆レイプ的にお前が腰振るのかと思ってたけど、俺が動くのもありなの?」
「あり。ていうか、してくれるなら、されたい」
 本物チンコは初めてだから、と言ったら驚いた様子で目を瞠った後、上体を起こしてきた相手に体勢を入れ替えるように押し倒された。
「色々聞きたいことありまくりだけど、取り敢えず、いいんだな?」
「うん。あ、でも、出来れば俺も一緒に気持ちよくなれるようにやって、欲しいかも?」
 言えば、何を言っているんだとでも言いたげな顔で当たり前だろと返ってきたから、寝ている友人を襲ってしまってホント良かったと思った。

お題箱から <尻穴をいじるのはまっていたら寝てる友人のあさだちに我慢できずについついそれを拝借してしまう話>

 
 
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童貞が二人 4

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 腸内をかき混ぜられる感覚も、本来出て行くばかりのその場所を逆流してくる質量も、なかなか気持ちが良いとは思えない。ここじゃね? と言われながらグリグリされた前立腺らしき場所は、気持ち良いどころかむしろ痛い感じで不快だった。
 正直に痛いと言ったので、そこを執拗に弄られることはなかったが、相手もかなり諦め悪くローションを継ぎ足しながら延々と弄り続けている。
 指の埋まる入口の周りを撫でられれば、先ほどと同じように声を上げてしまうけれど、声を上げることも自分の意志でなく身を竦ませてしまうのも、正直疲れるばかりな気がしてしんどい。そんなこちらの疲れた様子に気付いたのか、いつの間にか、そこを撫でてついでのように喘がせる行為はされなくなった。ホッとしたしありがたかった。
 しかしそうすると、本当に、気持ちイイがない。ローションの滑りがあるから、そこまでの痛みはないのが唯一の救いだろうか。
「お前さぁ、実は結構飽きてない?」
 こちらが全く乗り気じゃないことにはとっくに気付いていただろうに、ようやくそれを口に出すということは、そろそろ相手も諦めがついてきたのかもしれない。
「まぁ、割と?」
「こっちは一生懸命だってのにひっど」
「だって気持ちくない」
「けっこう拡がったと思うけど、やっぱまだ怖い?」
「………怖い」
「嘘つき」
 躊躇いつつも怖いと返したら、口を尖らせ拗ねた顔で否定されてしまった。
「じゃあ、お前だけ気持ちよくなるの、ズルい」
 仕方がないので本心の方を告げれば、相手は笑いたいのか困りたいのかなんとも言えない顔をした後でがっくりと肩を落とす。
「あーうん、確かに。今突っ込んだら、多分俺だけ気持ち良くなるわ」
「ほらみろ」
「あーじゃあどうすっかなぁ。取り敢えず抜きっこに移行してみる?」
 頷きながらホッとして体の力を抜いたら、体に埋めた指をそのままに相手の体がグッと近寄ってきた。
「えっ、えっ?」
「俺も隣に横になるから、ちょっと協力して」
「待て待て待て。このまま?」
「そう、このまま」
「指、抜かないのかよ」
「せっかく拡げたのにもったいないだろ」
 もったいないってなんだそれ。
 しかしあわあわしている間にも、相手は人の足を持ち上げたり下ろしたりと好き勝手して、ゆっくりと体勢を入れ替えていく。
「はい、これでよし」
「ヨシじゃないだろ」
 横向きに寝て向かい合うのは確かに抜き合うときにする体勢だけど、足の間に相手の腕が挟まっていて、更にはアナルに指が入っているなんて状況、頭も気持ちも追いつかない。なのに相手はさっそくチュッチュとキスを繰り返してくる。
「顔近いのやっぱいいな」
 ふにゃんと頬の緩んだ顔は満足気だ。
「いやあの、ちょっと」
「俺今日片手しか使えないから、お前が積極的に頑張ってな」
「人の話を聞け」
「だって俺まだ、お前と繋がるの諦めたわけじゃないから」
 でもお前も一緒に気持ちよくなれないのはフェアじゃないしと続いたから、これはもしかすると、抜き合い気分で互いのを擦りあって、こちらが感じ始めたら突っ込むからなって宣言なのか?
 しかしそれを確認する時間はなかった。軽いキスが深いものへと代わっていき、それと同時に、気持ちが伴わずに萎え気味だったペニスを相手の手が包んできたからだ。
 自分ばかりがされるわけにはと、こちらとは対象的に、既にがっちり張り詰めて先走りを零す相手のペニスに手を伸ばした。
 あ、これ、先に相手がイッたら突っ込まれるの回避じゃないか?
 そんな思考で一生懸命に相手のを握って擦れば、相手の体がビクンと跳ねるのがわかる。状況のまずさに相手も気付いたのかもしれない。
 知らずニヤリと口元を歪ませたら、触れていた唇が離れていく。
「なぁお前、わかってる?」
「何が?」
「俺をイかせないほうが、突っ込まれた後、多分楽だよ?」
 んん? どういう意味だ?
 そんな疑問は顔に出たらしい。
「今の状態なら突っ込んだら多分すぐ終わり。でも二発目ともなると、突っ込んだ後が長くなるかも?」
 ああ、そういう話。
「って、お前、何が何でも突っ込んでやるってことか、それ」
「だってもう怖くはないんだろ」
 お前の中に入りたいよと熱い息が囁いて、再度唇が塞がれた。

続きました→

 
 
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