初恋は今もまだ(目次)

キャラ名はありません。共通10話+親友4話+友人6話の全20話です。
社会人になっても時々飲み会をしてる高校時代の友人グループで、長いこと親友への恋心を抱えている視点の主と、やっと視点の主への恋心が芽生えた親友と、その親友が視点の主を試したことに怒った友人との三角関係っぽい話。
10話から先分岐して、親友と友人とそれぞれ別の恋人エンドを作りました。

下記タイトルは内容に合わせたものを適当に付けてあります。
エロ描写は控えめで挿入はなしですが、それっぽいシーンが含まれるものにはタイトル横に(R-18)と記載してあります。

1話 親友の爆弾発言
2話 トイレへついてくる友人
3話 友人の提案
4話 恋人宣言
5話 手をつないだ帰り道
6話 デートに来たのは
7話 親友とカラオケ店へ
8話 親友からの告白
9話 友人に会いたい
10話 白紙に戻して

親友1 今の気持ち
親友2 キスしてみたい
親友3 親友姉登場
親友4 キスだけじゃ、足りない(R-18)

友人1 他人事にはさせない
友人2 友人はバイセクシャル
友人3 初恋の終わり
友人4 キスされたくない?
友人5 友人の部屋へ
友人6 触られてみた結果(R-18)

 
 
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初恋は今もまだ 友人6(終)

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 まだまだ夏とは言えない時期だが、男二人が密着する布団の中は本当に暑い。それを素直に口に出していたら、着ていたシャツは脱がされたし、掛けていた布団も横へ跳ね飛ばされた。
 そうするとさすがに少し肌寒くて、相手の温かな肌が触れると気持ちが良い。
 相手が長年の友人であるこいつだからという部分もあるだろうが、男の手で肌をまさぐられても、全くと言っていいほど嫌悪感が湧かないのがいっそ笑えてきた。
「ふふっ」
「どうした?」
 思わず零した笑いに、すぐさま相手が反応して聞いてくる。
「んー……エロい気分になれないのは当然にしても、案外嫌な気分にもならないもんだなって」
「そりゃあそうだろ」
「なんでよ」
「お前はお前が自覚してる以上に、自分の気持に素直だからだよ」
 言われた言葉の意味がわからず首をかしげた。明かりの消えた暗い部屋の中でも、この近さであれば相手にも気配で伝わるようだ。
「本気で俺相手にこういうことが無理だったら、お前は絶対泊まりになんか来ないし、俺と恋人関係を続けてみようなんて思わないだろ。ちゃんとお前に、エロいことする気があるって教えた後なんだから。もし絶対無理だったら、知った時点でお前はきっぱり逃げてるはずなの」
 要するにお前の自覚が追いついてないだけだと言い切られてしまったが、確かにそうなのかも知れない。
「なら、ちゃんと自覚したら、お前とエロいことしたくなったりするわけ?」
「ほんっとバカだねぇ」
「その言い方めっちゃムカつくんですけど」
「お前、俺に気持ち弄られるって自分で言ってたじゃん。俺はそれ肯定したよな? 俺とエロいことしたい方向に、お前の気持ち育てる気満々だから、それを自覚できる日をお前は楽しみに待ってりゃいいよ」
 そんなものを楽しみに出来るだろうか?
 でもそんな宣言をされても、めちゃくちゃ嫌な気持ちにならない時点で、やっぱりもうそれを受け入れているということなのかもしれない。
「ま、取り敢えず俺に触られるのが嫌じゃないって自覚できたところで、もうちょっとエロい方向試してみようか」
「えー……」
「お前が本気で嫌がったら止めるって」
 どこか楽しげな声と共に、下腹部を撫でた手がそのまま滑って下着の中に入り込む。
「んふっ」
 直接握られて弄られれば、それはあっさり硬さを増した。
「勃ってきた」
「実況すんなバカ」
「このまま俺の手でイけそう?」
 直接的な刺激はキモチイイが、だからといって友人の手でイけるかというと、それはなかなか難しそうだ。主に精神面で。
「ちょっと無理」
「ま、俺に扱かれても平気ってわかっただけで充分か」
「って言いながらも、手、離さないのかよ」
「もうちょっと触らせて。後、キスさせて」
「あ、まさかお前、興奮してんの?」
 男の勃起ペニスを握って扱いて興奮できるとか、バイとは聞いたけど、やっぱりちょっと引きかけた。
「好きな子が俺の手に反応してたら、そりゃ興奮して当たり前。むしろ俺が無反応でお前弄ってるほうが嫌だろ?」
 言葉って不思議だ。好きな子だから興奮するって言われてしまったら、確かに当たり前の現象と思ってしまう。
「ね、キスさせて?」
 再度告げる声が随分と甘えを含んで聞こえてしまい、ヤダよと突っぱねる気にはなれなかった。
「いい、よ」
 始めは軽く触れるだけ。でも繰り返すうちにだんだんと自分から唇を解いてしまい、やがて舌を触れ合わせ、相手の舌に口内を舐らせる深いものへと変わっていった。
 性器を弄られるのとはまた違った気持ちよさに、ゾクリと肌が粟立つのがわかる。
「んっ、んっ」
 甘ったるく鼻を鳴らしているのが自分だなんて、なんだか酷く不思議な気持ちだった。
「な、俺も一緒に、気持ちよくなって良いよな?」
「ど、…ゆー、こと?」
 キスの合間に交わす会話。こちらの疑問に対しては、言葉では返ってこなかった。
 また口を塞がれて触れ合う舌に意識が向かう中、下着をずるりと下げられたかと思うと、曝け出したペニスに熱く硬いモノが押し当てられる。それが、同じように下着から出された相手の性器だと気づいたのは、相手が二本のペニスを同時に握って擦りだしてからだった。
「…ッハ」
 触れ合わせた唇の隙間から、相手の熱い息がこぼれ落ちて、胸の奥がざわついてしまう。ただ相手の手に握られ扱かれるより、ずっといやらしくて、腰が重くしびれるようにキモチガイイ。
「っふ、はぁ……お前の、キモチイイ」
「うん……」
 俺も、キモチイイ。とは素直に言えないけれど、でも多分、伝わった。キスの合間、ふふっと溢れる笑いが随分と嬉しそうだ。
「一緒に、イけそう?」
 さすがにもう、ちょっと無理とは言えそうにない。頷いて、二本のペニスを握る相手の手に、自分から自分の手を添えた。自分が気持ちのいいリズムを教えるように、相手の手を握って上下させる。
「あー……お前、本当、手ぇ早すぎる」
 二人同時にとはいかなかったが、それでも互いにきっちり吐き出して、いわゆる賢者タイムに突入すれば、襲い来るのは気まずさと恥ずかしさだった。後悔や嫌悪はやはりないので、それがますます気まずさと恥ずかしさに拍車をかけている気もする。
「本気で嫌がったら止めるって言ったはずだけど?」
「うるっさい。わかってるけど、でもお前が悪い」
「はいはい。別に俺が全部悪かったって事でいーですけど」
 完全な八つ当たりも相手はあっさり受け止めて、吐き出した物を拭き取り終えた体をまた隣に横たえる。ちなみに、こちらの体に掛かった分も、相手が丁寧に拭きとってくれたので、自分はずっとダラダラ寝転がったままだった。
「自分のベッド行け」
「えーやだー」
「抜いてすっきりしたんだからもういいだろ」
「情緒来て! てかここではいはい終わりって別々に寝るとか、それ、絶対ダメなパターンだからね?」
「なんで?」
「俺がどんなにお前を好きかとか、お前がどんなに可愛かったとか、ここで語らなくていつ語れっての?」
 唖然としながらマジかよと呟けば、大マジですけどとまったくふざけた様子のない声が返された。

<終>

 
 
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初恋は今もまだ 友人5

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 結局連れ込まれたのはホテルなどではなく相手の部屋だった。もちろん実家ぐらしなので、彼が親に友達泊めると報告する傍らで、お久しぶりですなどと言いながら自分も一緒に頭を下げる。
 ホテルは無理と言い張ったらなぜかこうなった。
 じゃあ俺の部屋という提案も、最初はもちろん抵抗した。かといって自分の部屋に連れ帰るのも嫌だ。なのに、じゃあまた今度と別れてしまう事も躊躇われて、自分の気持がぐちゃぐちゃだった。
 そんな中、明日の朝飯作ってやるからうちおいでと言われたのが決定打で、頷いてしまった。俺の飯に興味あるんだろ? というその言葉が、自分が彼の部屋に泊まるための大義名分で言い訳になった事は自覚している。
 ちょっと部屋かたすから風呂入ってきてと指示され、パジャマ代わりのラフな部屋着やらをテキパキと用意したかと思うと風呂場に押し込められた。同じ屋根の下、相手の親がいることを考えたらそうそう妙なことにはならないと思うのに、それでも何かされる可能性は考えてしまうし、それで丁寧に体を洗ってしまう自分に腹が立つやら恥ずかしいやらで、なんともいたたまれない。
 そんな風呂タイムを終えて部屋に戻れば、部屋の中にはしっかりと自分用に運び込まれたのだろう布団が、ベッド横のスペースに敷かれていた。うんまぁ、親に挨拶したんだから、そうなりますよね。とは思うものの、なんだかガックリと緊張が抜ける。
 相手が入れ替わりで風呂場へ向かうのを見送った後、さっさと敷かれた布団に潜り込んで、逃げるように目を閉じた。だいぶ酔いは覚めていたものの、それでも残るアルコールの力で、意識はあっさり眠りに落ちた。……はずだった。
「暑い……」
 唸るように告げたら、やっと起きた? というあっけらかんとした声が真横から聞こえてくる。暑さの原因は隣に潜り込んでいる男のせいで、体の上に回された腕は暑いだけじゃなくて重かった。
「何してんの?」
「いたずら?」
「性的な?」
「それはこれから」
 起きるの待っててあげたよという恩着せがましい言い方に、腹が立つより先に呆れて溜息が漏れる。
「親、居るだろ」
「親が心配して見に来るくらい、アンアン大声で喘いじゃうタイプ?」
「なにをいっているのかわかりません」
 棒読みで返せば、相手は楽しそうに笑いながら、無理させる気はないから少しだけ触らせてよと言った。
「ヤダって言ったらやめんの?」
「んー……止めないね」
 だよな。知ってた。
「じゃもうお好きにどうぞ?」
「潔いね。いつの間に覚悟決めたの?」
「今もお前とエロいことしたいなんてこれっぽっちも思ってないけど、のこのこ付いて来てそんなつもりじゃなかったって言えるほど初心でもないってだけ」
「いいよそれで。今はね」
 じゃあ触ると宣言された後、相手の手が服の裾から入ってきて、何かを確かめるように肌の上を這いまわる。
「気持ち悪くない?」
「ちょっとくすぐったい」
「もし本当に嫌だって感じたら、ちゃんと言ってくれていいから」
「は? そんなの当たり前だろ。てか無理って思ったら普通に逃げるし」
「あー……お前のそういうとこ、好きっつうより安心するわ」
 お前が俺から逃げないのって、いざって時に物理的に逃げれる自信があるからだろ、という指摘に、確かにそれはあるかも知れないと思った。
「まぁ、お前に好き勝手させない自信がなきゃ、さすがについてこないかな」
「だよねー。お前、今もかなり鍛えてるっぽいもんな。単純な力勝負で勝てる気しない」
 しっかり腹筋割れてるしと言われながら腹を撫でられるのは、そう悪い気分ではなかった。

続きました→

 
 
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初恋は今もまだ 友人4

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 そろそろキスされたくなってない? という何度目かわからない質問に、なってるわけないと同じ返答をしながらも、どんどん警戒心を解いてしまっている自覚はあった。
 結構飲んだから、酔っ払って気持ちが良いというのももちろんある。でも相手の本気とやらがあまりにあけすけで、警戒心が続かないというのが大きい。
 仕事の話だとか、時事ニュースの話題やらも含む、誰とでもするような普通の会話をしているはずなのに、相手の「お前を本気で好きって思ってるよ」という気持ちがはっきりと伝わってくるから戸惑うしか無い。それどころか、可愛いと思われていることも、触れたいキスしたい欲望なんかも、言葉の端々と相手の表情やらなにげない仕草からはっきりと読み取れてしまう。なんだこれ。
 けっこう押し付けがましいのに、そう感じないのが不思議で仕方がなかった。
 しかも極めつけで、キスされたくない? を断っても断っても繰り返し言ってくるその図太い神経に脱帽だ。
「あのさ、これ、いつまで続けんの?」
「お前が俺にキスされたくなるまで」
「されたくはないけど、面倒だからもうするならしろよ、くらいの気にはなってきたんだけど」
「それはちょっとー」
「なんだよ。不満なの?」
「だってお前口説くの結構楽しい。だからもっと抵抗してくれていいよ?」
 なんっじゃそりゃ。
 さすがに付き合ってられないと大きくため息を吐き出した。でもこれで、面倒くさいからと相手の望む反応を返してしまうことこそが、相手の狙いなんだろうか。
 そう思うと、こちらからキスしてよと言って終わらせるのは、なんだか悔しすぎる気がする。
「お前がキスしてって言ってくれたら、今日の所はお前口説くの終わりにするけど、どーする?」
 そんなこちらの気持ちが伝わっているのか、相手がにやっと笑って提案してくるのがまた腹立たしい。
「てかさ、お前これからもずっとこんな調子続けんの?」
「こんな調子って?」
「言葉と態度の端々に俺を好き好き混ぜ込んだ感じ」
「あーうん。それは多分続く」
 狙ってわざとやってるわけでもないからと続いた言葉に驚きの声を上げた。
「えっ? わざとじゃないって何?」
「素?」
「いやいやいや。意味分かんない」
「キスしたくならない? っていちいち聞いてるのはわざと。でも他はお前を本当に好きだと思いながら接したらそうなるってだけ」
「嘘をつくな」
「嘘じゃありませんー。だって本気で口説くってそういうことだよ。お前を本当に好きで、それを他の誰に気兼ねすることなく、好きを伝えていいって状態になったってだけなんだって」
 言われると納得しかけるが、どうにも信用しきれないのは長年培ってしまった友情ゆえなのだろう。
「でもなんか胡散臭い。だいたい、俺がキスしてって言えば今日は口説くの終わりにするって言ったろ。それ意識的にどうこう出来るってことじゃん」
「いつでもどこでもお構いなしに、好きな相手に好き好き垂れ流すほど理性なくないってだけですけど?」
「ふーん……」
「信じてないな?」
「だってなにもかもがお前の手口に思えてくる」
「疑心暗鬼すぎだろ。後、飲み過ぎ」
 そろそろお開きにしようかと言う言葉に、まだキスしてないけどと返したら、おかしそうに笑った相手が腰を浮かせてテーブル越しに顔を近づけてくる。さすがにもういいやと思ってそっと目を閉じれば、唇にふにゃんとした感触が少しの間だけ押し付けられた。
「お前、本当可愛いんだけど、どーしよっか」
 酔ったお前ホテル連れ込んじゃうとかもあり? などと言ってくるその言葉がどこまで本気かさっぱりわからない。
「あるわけない」
「でも俺とのキス、意外と抵抗なかっただろ?」
「お前の手の早さが怖い」
「それお前知ってたろー。煽ったのお前だからね?」
「ホテルなんか連れ込まれたら逃げられる気がしない」
「うん逃さないね。というかホテル連れ込まなくたってもうお前逃がす気なんかないっていうか、逃げる気あったならもっと早く逃げ出さなきゃダメだったろ」
 逃げろって言った時に逃げなかったの誰よと言われて、確かに自分だったと思ったら反論できなくなった。

続きました→

 
 
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初恋は今もまだ 友人3

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 人の目の前で電話をするというのは、緊張とともになんだか恥ずかしい。それでも、これは会話を聞かせるためのものだから、席を立って別の場所でというわけにはいかなかった。
 少し待たされて電話に出た親友に、考えたんだけどと告げれば、電話越しにも相手の緊張が伝わってくる。
「ゴメン、俺はお前と、親友という関係以外を持ちたいと思えないみたい」
 吐き出す声ははっきりと震えていた。頭の中は相手への申し訳無さでいっぱいだ。
『そうか……うん、わかった。というか知ってた』
「本当に、ゴメン」
『いいよ。謝んなよ。というか、俺こそ今更、長年培ってきたお前との関係変えようとしてゴメンな』
 これからも親友では居てくれる? という質問に、もちろんと返して電話を切った。
 グッと胸が詰まって、泣きたいような気持ちになる。散々好き勝手に好きって言葉をぶつけてきたくせに、いざ相手から求められても応えられないなんて、随分酷い話だと思う。相手が受け入れてくれる事に甘えまくっていた自分の、身勝手さが招いた結果だということはわかっている。
 浮かんでしまった涙が流れる前にグイとふき取り、目の前で渋い顔をしながら黙ってこちらを見ている友人を睨んだ。
「聞いたろ。俺は今この瞬間だってあいつのことが大好きだけど、でもそれは大好きで大事な、親友、なんだ。これは恋人になりたい好きじゃない。恋という意味でなら、俺の初恋はずい分昔に終わってた」
 終わったことを自覚してなかったのは、終えたくない気持ちが強かったせいだろう。はっきりと彼に恋をしていたあの頃が、あまりに楽しくて幸せだったから、その幸せを追いかけるように、戻らない時間を見つめ続けていた。
「これが、俺が出した答え」
 満足? と聞いたら、相手は困ったように苦笑する。
「ああ、満足だよ。じゃあ俺も、本腰入れてお前口説くけど、お前、それでいいんだよな?」
「あー……うん、お願いします?」
「なんで語尾上げてんの。っていうかお願いされるとか変な気分なんだけど」
「いやだって、俺もよくわかんないんだよ。正直言えばお前に恋したいわけじゃないし、でもお前に本気で口説かれたら、お前好きになりそうな気もしなくはないっていうかさ」
 話の流れとして、あのやり取りの後親友に断りの電話を入れたのだから、身を引くな本気で口説けと言ったようなものだというのは理解していないわけではない。でも本気で口説かれるってようするに、エロいこと含んでの付き合いを了承するハメになるかどうかって事だろう?
「正直すぎ。まぁ、その素直さが好きだってさっきも言ったし、お前の魅力の一つだけどさ」
「じゃあ素直ついでに言っとくけど、俺、お前とエロいことする覚悟とか全く無いから。したくない気満々だから」
「知ってますー。こっちだって別に、むりやり襲う気なんてさらさらないから安心しろって」
「バカか。安心できるわけないだろ。むりやりは襲わなくても、俺の気持ちはがっつり弄る気でいるくせに。俺の気持ち弄って、お前にエロいことされたいって気にさせる気だろ?」
「当然だろ。なんのために本気だすと思ってんだ」
 取り敢えず今日中にキスくらいはしておきたいよねと宣言されて、警戒心が思い切り膨らんでしまう。なのに、こうやって警戒してしまうことすら、相手の術中なんじゃと思う自分も居て、だんだんわけがわからなくなってくる。
 全く敵う気がしないから、きっと今日中にキスをしてしまうんだろうなと思った。

続きました→

 
 
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初恋は今もまだ 友人2

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 初耳なんだけどと言ったら、男の恋人がいたって時期にお前らと飲んだことなかったからと返され、更に驚きがふくらんだ。
 あのメンバーで集まると、ダラダラ長時間にわたって飲むことが多いから、恋愛絡みの話題が全く出ないということもまずない。なので互いの恋愛遍歴は、なんだかんだ筒抜けだ。
「男の恋人、居たことあるんだ?」
「一瞬だけな。てわけで、安心して俺に身を任せたらいいと思うよ?」
「今の話に安心できる要素、全く無いんだけど。それ、一瞬だけの付き合いなのに相手食ったって意味だろ?」
 俺の身がヤバい気配しかないと言ったら、だったらさっさと逃げ出せば? と返されて、本当に、なんでさっさと逃げ出さないんだろうと思う。せっかく初恋の相手が付き合いたいと言ってくれた上、目の前の男もそちらを選べと言っているのに。
 自分の気持ちが不思議で仕方がない。つい先日まで、本当に友人の一人でしかなかったはずの相手に、長年の片想いを覆す何かを感じているらしい。
「俺、お前の何が、こんなに気になってんだろ?」
「えーそれを俺に聞くの? てかさっきから俺、お前に自分で自分の気持ち考えなさいって言ってんじゃん。俺はお前が思うより多分ずっと狡猾なクズだから、このまま話してたら、お前が俺を好きって結論になるように誘導しちゃうよ?」
「本当に狡猾なクズは、多分、わざわざそんなこと言わないでやると思うんだけど」
 そうだ。なんだかんだ言いながらも恋人になって自分から手を繋ぐまでしたのだから、こいつの言う通り上手く誘導されたらその気になる可能性が高い。なのにわざわざ気をつけろと警告し、逃げるように促してくる理由がわからなかった。
「お前の本心が見えないのが、なんかモヤモヤして気になってる……かも?」
「そうかぁ? 割と素直に気持ち曝け出してる方だと思うんだけど」
「お前の言葉を信じるなら、一応ちゃんと俺を好きで、俺を本気で幸せにしてやりたいと思ってくれてるんだろ? 俺相手にでもエロいこと考えられるんだろ? ならなんで、こんなあっさり別れ話したりお前から逃げるように促したりすんの?」
「そんなの、ちゃんとお前を好きで、幸せにしてやりたいから。だろ」
「そこが良くわかんない。好きで幸せにしたいのに、俺を突き放してんじゃん」
「あーもーわかった。じゃあ、お前、今ここであいつのへの気持ちはっきりさせて。お前の中で、長い初恋がどうなってんのか俺に説明して」
 なんでそんな事をと言う前に、なんでは禁止なと告げられてしまう。でも禁止と言われたって、意味がわからないことには従いにくい。
 なんでと口にはしないものの、なんでかを考え始めてしまったからか、暫くして諦めたような溜息が聞こえてきた。
「俺はさ、あいつとの初恋を成就させたほうが、お前が幸せになれるだろうと思ってるから、お前のために身を引くの。お前が好きだからそうするの。でも俺が身を引くのが解せないってなら、せめて、そうじゃないかもって思える何かを俺に示して」
 ああ、なるほど。やっと少しわかった気がする。
 考えろ選べと言いつつも、こいつの中では既に答えが決まっていて、あいつと付き合うほうが幸せなはずだと思っているって事なのか。
「俺のためにも、あいつのためにも、お前はちゃんと考えて答えを出して」
 そう続いた真剣な声に、こちらも真剣な声でわかったと返した。

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