まるで呪いのような1

はっかの味を舌でころがして→   目次へ→

※ 視点が変わっています

 高校一年の終わり頃、同じマンションの隣室に住む一学年下の幼なじみは、近所の公立高校への進学を決めた。昨年、自分が滑り止めとして受験した学校だ。
 その学校を選んだ理由は、家から一番近いからといういたって単純なものだったけれど、そこ一本で行くと聞いた秋頃から、こちらの気分はずっと底辺をさまよっている。
 いや、突き詰めていけば、自分が高校に入学してから先、この幼なじみに関する自分の感情は基本ずっと低調で、時々激しく乱高下という感じだった。
 ちょっと遠方の私立校へ入学を決めた程度で、自分たちの関係が変わるなんて欠片も思っていなかった、中学時代の自分を殴ってやりたい。相手の家庭の経済状況はちゃんと考慮したのに、彼自身が自分の通う私立校に見向きもしないなんて未来を、あの頃の自分は全く想像できなかった。
 だって、絶対に追いかけてくれると、信じ切っていた。物心ついた頃からずっと見せつけられてきた、彼の自分への執着を疑うことは難しい。
 ただ、その執着が何であるかをずっと確認せずにいたのは、間違いなく自分の落ち度だった。
 相手の気持を確認することもせず、二人の将来なんてものを勝手にあれこれ考えていたそれを、人は独りよがりと呼ぶのだ。
 そもそもなんで自分は、彼の執着を恋愛感情だなんて思ってしまったんだろう。という疑問に対して出せた答えは、その方が自分にとって都合が良かったから、という以外にない。
 彼の執着は子供の癇癪みたいなものだったのに、無自覚なまま彼を恋愛的に好きだった自分は、都合よく彼の気持ちを勘違いしたらしい。相手の想いに反応して、こちらも引っ張られるように想いが湧いて育ったのだと、そういう事にしたかった。というかずっとそういう認識だった。
 そんな盛大な勘違いは、高校へ合格した頃からなんとなく彼に避けられるようになって、これは毎年4月に彼が発症させる学年の違いへのイラツキとはなんか違うと思って焦って、好きな子に避けられてるという恋愛相談じみたことを彼に向けて発した時に気付かされた。
 そんなことを口に出したのは、こちらの想いを晒せば、彼から告白してもらえるはずだったからだ。彼が告白する気になるまで待てずに催促することを、申し訳なく思う気持ちはあったけれど、遠い私立校を選んだことに怒っているなら二人の距離感を縮めることで対処できるんじゃないかと思ってしまった。つまり一緒に過ごせる時間が減る代りに、親友から一歩進んで、恋人関係にならないかという誘いのようなものだった。
 なのに相手はこちらの告白に盛大に驚いて、たった三ヶ月生まれるのが遅かったってだけで学校でのタメ口が許されなくて、先輩後輩という縦関係に収まるのが悔しくてたまらないだけだと言って、そこに恋愛感情があるとは認めなかった。
 そのくせ、こちらが相手のことを諦めて他に恋人を作るのは嫌なようで、脅したらやけくそ気味にキスしてくれたけど。だから結局、本人の自覚が追いついてないだけで、きっと恋愛的な意味も含んだ執着なんだと、思ったんだけど。今もその可能性に、かなり縋っているんだけど。
 でも、正直本当に想定外過ぎて、毎日不安で仕方がない。だって彼は結局まだ、自分を恋愛的に好きだとは思っていない。
 いや、実のところ、夏前には告白されて、一応恋人という付き合いには発展している。ただ、こちらにだってこちらの人生があるのだからそうそう待ってられない、という宣言をしてあったことと、自分がさっさとはっきりさせろと追い込んだせいで、取り敢えず恋人って関係に収まっただけだとわかっていた。
 彼の方から好きだと言ってくれるし、キスもしてくれるけれど。好きだと言えば、顔を寄せれば、俺もと答えて目を閉じてくれるけれど。互いの想いの熱量差はどう考えても酷く大きかった。
 恋人になったんだからデートがしたいとか、もっと甘い雰囲気が欲しいとか、キス以上のこともしたいとか、言えば最終的にはこちらの希望に合わせて応じてくれるようになるんだろうけれど、それは結局のところ脅迫でしかない。恋愛だの恋人だのに興味が持てなくて、恋愛感情での好きなんてわからないと言っている相手の、だからって他の恋人を作られるのは嫌だという執着心を、こちらの欲求を満たすために利用するのはあまりに可愛そうだった。
 でも、こちらが求めなければ、彼から何かを求めてくれることはないのだ。彼の想いがないことに、不安になって心を揺らして落ち込めば、親友としてこちらの不調に気付いてくれて、一番効果的な慰めとして、キスだったり好きだの言葉だったりをくれているだけだと気づかずにはいられない。
 あの日、彼に自分の想いを晒して以降、一方的な片想いを一年近く続けている。しかも、ずっと両想いだと信じて疑ったこともなかった相手に対して。
 彼が同じ高校へ入学するなら、そんな片想いを受け入れて、この不毛な恋人関係をもう少し続けていたと思う。彼が恋愛感情を自覚するか、執着心だけで好きでもない相手と恋人でいる不毛さに気づくか、こちらへの執着心をいい加減捨てるかするのを、待ってやったと思う。
 でも、彼が選んだのは近所の公立高校だ。彼の執着心の面倒さはわかっていたから、受験が終わるのを待っていただけで、受験校を聞いた時から別れ話はするつもりだった。
 深く深く息を吐く。
 執着心だけで好きでもない相手と恋人関係になって、好きだと言ってキスできてしまうような相手と、すんなり別れられるわけがない。でももうこちらだって、いい加減色々限界だ。
 こんなバカみたいな片想い、さっさと終わりにしたかった。

続きました→

 
 
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竜人がご飯(目次)

キャラ名ありません。竜人がご飯全6話とその続編竜人はご飯だったはずなのに全24話。
スライム姦とか異種姦とかスリット姦とかしてみたかったファンタジー。
捉えられてスライムに嫐られた結果、まともな食事ができなくなって竜人の唾液・精液が食事になった冒険者の人間(視点の主)が、助けてくれた竜人二人との間に情を育てる話。
竜人は身の回りの世話をしてくれる小柄なタイプと、食事という名のセックスをしてくれる大柄なタイプの二人が居ます。視点の主本人も大柄戦士系で魔力ゼロ。
挿入のある性行為は食事担当の大柄竜人とのみ。小柄な竜人ともキスやハグはあり。
人に変身した竜人×人・竜人×人・人×竜人 の3パターンの性行為描写が有ります。食事として竜人の精液を尻穴で食べるセックスをするので、大部分は視点の主が抱かれる側です。

下記タイトルは内容に合わせたものを適当に付けてあります。
性的なシーンが含まれるものはタイトル横に(R-18)と記載してあります。

竜人がご飯
1話 仲間のために(R-18・スライム姦)
2話 救出(R-18・スライム姦)
3話 何も食べれない
4話 ご飯が部屋にやって来た
5話 尻穴で食べる(R-18)
6話 体力回復

竜人はご飯だったはずなのに
1話 不味い液体と口直しのキス
2話 暇の潰し方
3話 気配を消した侵入者
4話 アナルへのキス(R-18)
5話 食事頻度を下げる計画
6話 言葉遊びか本心か
7話 騎乗位(R-18)
8話 竜人のペニス(R-18)
9話 反応した自身のペニス(R-18)
10話 余韻に浸りたい
11話 ギクシャクもやもや
12話 世話係お泊り
13話 好きって気持ち
14話 食事担当を呼び込む計画
15話 口直しに昂ぶる身体
16話 プロポーズのような(R-18)
17話 激変した生活
18話 双方勃起なしの体で(R-18)
19話 竜人たちの繁殖事情
20話 舌に深く穿たれて(R-18)
21話 久々の完全勃起(R-18・スリット姦)
22話 スリットの中(R-18・スリット姦)
23話 射精できない体(R-18・スリット姦)
24話 いつかきっと

続編 竜人たちの繁殖期

 
 
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竜人はご飯だったはずなのに24(終)

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 結局、泣きながら好きだ気持ちぃ愛しいと繰り返しつつ腰を振りたて、同じように好きだ気持ちぃ愛しいと喘ぎ啼いてくれる相手を追い詰める行為は、こちらの体力が尽きて終わった。正確には、ガツガツ腰を振れなくなった後も、スリットに勃起ペニスを差し込んだまま相手の胸の上に胸を合わすように寝転がって、ゆるゆると腰を揺らすような事はしていたのだけれど、気付いたら疲れ切って寝落ちしていた。
 しかも相手はそのままこちらを寝かせてくれていたので、ふと意識が戻った時には、まだペニスは相手のスリットの中だったらしい。たださすがにもう、萎えて小さくなっていたから、ちょっと身じろいだだけでそれはズルリと彼の中からこぼれ落ちてしまう。というよりも、抜け出るその感触と彼の零す甘い吐息で、初めてまだ彼の中だったことに気付いたのだった。
「うわっ、ずっとそのままで居たのかよ。てか疲れて寝落ちただけなんだから、脇に転がしてくれて良かったのに」
「そんな勿体無いまねをするはずがないだろう」
「勿体無い?」
「自分の中で、お前のペニスが少しずつ柔らかになっていくのを感じるのも、幸せだった」
「幸せ?」
 わけがわからないと首を傾げるような違和感はないものの、彼の言葉をすんなり飲み込めずに、彼の言葉に疑問符をつけて繰り返すばかりだ。
「そうだ。訓練すれば発情がなくともスリットを突かれて気持ち良くなれる、というのとは別にして、好きな相手の発情を受け止めるのは喜ばしいことだ、というのをまさに実感した」
 どこかうっとりと言い募る言葉に、嘘はなさそうに思える。
「俺が疲れて寝落ちしたことで?」
 さっきは射精が出来ないこの状態は発情なんかじゃないと言ってしまったけれど、さすがにそれを繰り返したりはしなかった。自身の勃起ペニスで相手と繋がれることに、誰のペニスも受け入れたことがないという彼のスリットに、初めての男として迎え入れてもらうことに、酷く興奮しきっていたあれを発情と呼ばずになんと呼ぶのか。
「いや。一連の行為全てで、だ」
 そっと頬をなでた手が、そのまま髪を梳いていく。愛しげな手つきに思わずうっとり身を任す。加減を覚えた彼の手は、ただ撫でてくれるだけでもたまらなく気持ちが良かった。
「はっきり雄の顔をしたお前は、随分と生き生きとしていたな。久々の勃起に相当興奮していたせいだろうか。言葉がいつも以上に荒くなっているのが酷く可愛かった。途中で泣いてしまったが、昂ぶる感情全てを晒して、それら全てで求められたことが、やはりたまらなく嬉しいと思う」
「俺の中では、みっともない姿晒しまくった、歴代最悪に近いセックスだったんだけど」
 なのにこんな、本気で嬉しくて幸せでたまらなかったみたいな評価をされてしまって、なんともむず痒くて仕方がない。
「お前の言うみっともない姿は、私からすれば、とても愛しく、可愛らしかった」
「その評価はそうとう微妙。というか欠片も嬉しくない」
「お前だって、抱かれながら私を可愛いと言っていたじゃないか。しかも、大概、終わりかけの疲れ切ったひどい状態になっている時ばかり」
 言われてみれば、確かにそうだった。みっともない姿が可愛らしかったという彼の言葉も、それと同じなのかもしれない。
「あー……薬使ってむりやり発情してた時のお前、疲れが増すほど色気も増す感じで、最後の方とかかなり凄いんだよな。基本めっちゃ紳士なのに、少しぶっきらぼうになってくのとか、たまんなかった。考えたらあの頃から、こっちは抱かれて元気になるばっかなんだから、勃起さえすりゃ立場入れ替えてお前に突っ込んでやるのに、とか思ってたような気がしないこともない」
「きっと今後は私が、そう思うようになるのだろうな」
「えっ?」
「だってそうだろう? 私の繁殖期はまだまだかなり先だし、食事としてのセックスはもうほぼ必要がないから、薬を使って体を発情させることもこのままなくなるはずだ。低リスクの薬が出来たら、実験的に何度か試す可能性がある、くらいじゃないか?」
「確かにな。てかお前の繁殖期来るまでお預けなのもちょっと寂しいし、低リスクの薬ができて、実験的に何回かじゃなくて定期的にそれ使えるようになる、ってのが理想だなぁ」
「そう思うなら、お前も頑張ってくれ」
「え、何を?」
「お前が私を抱くセックスを」
「そりゃもちろん、頑張るっつーか一緒にもっともっと気持ちよくなりたいし、お前イカせたいし、いつかはお前の中に精液ぶちまけたいとか色々考えてるけど、でもごめん。良くわからん」
 相手はそれでいいと言ったが、全然納得行かない。食い下がってどういう意味かと尋ねた。
「リスクを負ってでもお前を定期的に抱きたい、と思うくらい、食事ではないセックスを楽しませてくれ、という意味だから、それでいいと言ったんだ」
「定期的に抱きたいって思ってくれたって、定期的に薬使わせて貰えるかどうかは別問題だろ?」
「そうでもない。今回、お前の食事でキツイ薬を頻繁に使った実績があるから、低リスクな薬の実験を私のこの体でという方向で売り込むことは可能な気がする。まぁ、抱かれたいと言いまくるお前のためにちょっと無茶して薬の都合をつけれる程度の権限は元々あるし、低リスクであればより入手しやすいだろうよ」
「つまり、お前さえその気にさせれば、薬が出来たら定期的に抱いてやるよって宣言?」
「結局は薬のリスクと、こちらの体への負担とを考えながら、あまり無理のない範囲で、たまにって感じだろうけれどな。そもそも薬が出来上がる頃に、私達がどういう関係にあるかもわからない」
「たとえ体の機能が元通りになっても、人間界戻りたいとか一切思ってないどころか、死ぬまでずっとこのままお前らに面倒見てもらう気でいるんだけど?」
「その覚悟はどちらかといえばありがたいな。さすがにお前を人間界に戻せるとは、私達も考えていないから」
 人間界の食べ物で生きていく体に戻すのは現状無理だそうだ。それを聞いてなぜかホッとしているから、なんだかおかしくて笑ってしまう。
「じゃ、低リスクの薬が出来る頃、俺がまだセックスとか出来る年齢かどうかが問題な感じ? だったらお前の次の繁殖期が先にくるよな。それとも実は後10年も生きてられそうにないとか言う?」
「言わない。お前には人の寿命を全うして貰う予定でいる。こんな場所へ閉じ込められてもそう悪い人生ではなかったと言ってもらえるように、今後も全力でサポートする」
 長命な彼らにとっての人の寿命なんて、きっと儚いものだろう。自分が老いてヨボヨボになっても、目の前の彼は今と変わらぬ容姿で、今と同じように優しい手つきで、愛しげに撫でてくれるのだろうか。そうだったらいいなと、自分にとってはまだまだ先の、遠い未来へ思いを馳せる。
「先程私が言った、どういう関係になっているかわからないの大部分は、お前が私に抱かれることを欲していない可能性とか、そういう話だ。雄の機能を完全に取り戻したら、抱くだけで満足するかもしれないだろう」
「ああ、そういう話。それはどうかな。指や舌で十分気持ち良くして貰ってるし、お前の繁殖期が相当先ってことも、薬使う負担も知ってるから言わないだけで、お前が俺をまた抱きたいと思ってくれて、それが可能なら、俺は喜んでお前に股開いてねだると思うよ」
「そうか」
「だから安心して、また俺を抱きたいって思って。まぁ、薬使ってまで俺を抱きたいなんて思わないほど、俺に抱かれるのがキモチくてたまらない、ってなってた場合は、さすがに俺もそれで満足かもだけどな」
 ひひっとイヤラシク笑ってやりながら、それも悪くないなと思う。
 時間はたっぷりありそうだし、体の機能は間違いなく少しずつ回復しているから、今後も彼のスリットを開発しながら、まずはいつかそこを、自分の精液で満たす日を楽しみに待とうと思った。

<終>

エンド付けたくて大遅刻すみません。長々とお付き合いありがとうございました。
ずっと竜人受けも書きたいと思ってたので凄く楽しかったです。

続編が出来ました。
お世話係の繁殖期1→

 
 
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竜人はご飯だったはずなのに23

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 結構な期間ほぼ放置されていただけの、まず間違いなく射精には至れないペニスで、どこまで気持ちよくなれるだろうかという不安はもちろんある。
 最後に女を抱いたのは、どれくらい前だっただろう。はるか遠い昔のことに思えて、誰かを抱いてイクという感覚が思い出せない。
 狭い袋の中、彼のペニスと触れ合いながらぬるぬるの粘液をかき混ぜるペニスは、間違いなく気持ちが良いのだけれど、その刺激に追い詰められて体が昂っていく様子はやはりない。
 結局、相手の性感を煽ろうなんてしなくても、スリットの中をいつもより乱暴にぐいぐいと突かれている相手の方が、だんだんと追い詰められているのがわかる。先程から時折、布の避けるような音が聞こえているから、きつく爪を立てすぎてシーツを破いているのだろうと思う。
 だからこそ、その手を取ってやることも、自分の体に導いて縋らせることも、してやれない。
 苦しそうに喘ぎながら、文句も言わずに受け止め続けてくれる姿に、胸が痛い。かわいそうで、申し訳なくて、それ以上に愛しくて、可愛くて、たまらなくなる。
 相手の胸に倒れ込むように抱きついて、縋り付いて、自分から触れにいった。
「ごめんな」
「どう、ぁあっ、あっ…いう」
 腰は打ち付けたままだから相手は言葉をつむげないけれど、どういう意味だと聞かれているのはわかる。
「お前にいっぱい、無理させてる。気持ちよく、させてやれてない。苦しいの、受け入れさせてる。しかも、気持ちぃイクたまんねぇ止められねぇ何発でもぶっ放してぇ、ってんじゃない。お前ん中に、俺の精液注いでやれない。けど、止めたくない。終わりたくない。体力続く限り、お前の中、ぐちゅぐちゅかき回し続けてぇって思ってる」
 腰を振りたて言い募れば、喘ぎながらも相手が笑ったようだった。
「ん、ぁあっ、それっで……ぁ、いいっ」
「なんで、だよっ」
「お前、がっ、ぁあ、はつじょ、ぁ、して」
「してねぇよ。この体、射精できねぇんだよっ。こんな、なにもかも、中途半端でっ。お前の体で、イッてやれない。しかも、お前に抱きつかれたら下手したら死ぬようなヤワな体で、お前こんなに可愛いのに、満足に、可愛がってやることも出来ねぇとか、情けねぇだろ。なのに、それでも、お前抱き続けてたい。お前が苦しがってんのに、かわいそうだとか、やめてやらなきゃってより、愛しくて、抱きしめて、好きだって言いたくなるばっかなんだよ」
 だから、止めて欲しい。もうこれ以上はツライと言って欲しい。耐えるのに使っている力を、逃げ出すことに使って欲しい。
 そう言ったら、やはり相手は笑ったらしい。
「きも、ちぃ……ぁ、ああっ、きもちが、いいっ」
「嘘つけ」
 突然すぎて思わず腰の動きを緩めてしまったら、体の下から揺するように体を跳ね上げられた。
「うぁっ、ああっ」
 跳ね上がったとは言ってももちろんほんの僅かではあったが、それでも、落ちる衝撃でスリットを抉られた相手がなんとも辛そうに呻く。そのくせ、二回三回と体を下から揺すり上げ続ける。ただ、最初の一回に比べたら、それはかなり弱い力であったけれど。
「ちょ、おまっ」
「ん、あ、いいっ、きもちっ」
「くそっ、本気にすんぞっ」
 甘やかに零す声は多分間違いなく演技混じりだけれど、でも口にだすことで興奮が増したり、本当に気持ちがよく感じてきたりする効果は間違いなくあると知っている。
「泣く、なっ、ぁ…ぁあ、嘘じゃ、ない、からっ」
「泣いてねぇ」
 柔らかに笑う気配に、先程あれこれ言い募っていた時に溢れ始め、今もだらだらと流れ落ちている涙の存在には気付いていたが、強がって否定の言葉を吐いた。

続きました→

 
 
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竜人はご飯だったはずなのに22

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 スリットは彼の性器を収めている袋であって、人間の女性の膣とは全く違う。自分が突っ込む側でのアナルセックス経験はないが、筒状の直腸はやはり膣に近いはずだし、自分の体感からしてもそうだろうなと思う。
 つまり何が言いたいかというと、スリットは射精を促すように、グニグニとペニスを締め付けてはくれないってことだ。ただ、ヌルヌルな粘液で満たされた中で、彼のペニスと自分のペニスが触れ合い擦れる刺激は悪くなかった。
「ぁ、う、うぁっ、ぁあっ」
 腰を突き入れるたびに、自分よりも体の大きな竜人が、戸惑いの滲む甘えたような声をあふれさせているのもたまらない。
「は、っはぁ、どうよ。痛いとか、しんどいとか、あるか?」
「それは、大丈夫そう、だ」
「ん、なら、もーちょい動く。やな感じしたら、教えろよ」
 単調な突き入れを止めて、どうすれば相手がもっと気持ちよくなれるかを探るように、腰を揺らしてペニスで中をかき回した。
「んぁっ」
 指を突っ込んで弄った時に、反応が良かった場所をペニスの先で狙って突いてみれば、思わずと言った様子の高めの声が漏れ落ちる。
「やっぱここ、か」
 スリット内の彼のペニスは、発情時に比べれば十分に小さいのだろうけれど、それなりに太さも大きさも硬さも保持している。
 実のところ、コツさえ掴めば強引にスリットから剥き出すことも可能だし、そうやって確かめた平時の彼のペニスは、人基準ならやや小ぶりかも程度の立派さがある。その状態を維持して貰えれば、それで尻穴を犯してもらうことも可能かな、なんてことを考えてしまった程度に魅力的だったけれど、さすがに提案したりはしなかった。
 まぁ、どれくらい維持できるのか試すみたいに、維持できなくなるまででいいからしゃぶらせて、っていう提案はしたけれど。結果、繋がる前に相当焦れきってなきゃ、その時間でイクのは無理だなって思ったから、尻穴で扱かせてなんてことは言わずに済んだってだけなんだけど。
「ぁあっっ」
 いくつもある段差の、一番付け根に近いところへペニスの先を押し当て、グッグと何度か押し上げたあと、ずりりとその段差を捲るように一つ上の窪みへペニスを滑らせてやった。
「……ぁあっ……あああっっ」
 段差の下部分が敏感で、ずりっと段差を捲られるのが、かなり弱いらしい。しかも感度はペニスの先端に近づくほど高くなる。そうやって段差を捲るたびに、堪えきれない嬌声が溢れてくる。指で弄るより、ずっと強く押し付け擦り上げている自覚はあるから、甘く吐息をこぼす程度じゃ収まらないんだろう。
 何かに耐えるように、脇に投げ出されている手がシーツをキツく握りしめていた。
「ツライ?」
「いい」
 多分、大丈夫という意味だろう。
「善いのか? きもちぃの? まだダイジョブ? もっとして、いい?」
 コクコクと頭が縦に揺れたけれど、どれに対する肯定かを確認するほど意地悪くはない。
 一度少し腰を引いて、また根本に近い部分から順に、段差を抉るように刺激してやる。先端まで到着したら、もう一度根本から。そうやって何度も自分のペニスを使って、相手のペニスを可愛がってやる。
 相手は何かに耐え続けながらも甘く啼き続けていて、もうやめてくれとは一切言わなかった。けれど、キモチイイからもっともっと続けて、という様子ではないのもわかっている。
 自分自身のペニスも気持ちはいいが、射精しそうだという感覚はやはり起こっていない。繁殖期ではなく薬も使用していない相手だって、当然射精はしないだろう。
 こちらの体力が尽きるまで、もしくは相手が刺激に耐えきれなくなるまで。やはりそれが終わりの目安だろうか?
 結構アレコレ指でも舌でも弄り回したけれど、自分が尻穴で絶頂を極めるように、彼がスリットで絶頂を極めたことはない。強い刺激にいつも以上に乱れた姿を見せてくれているけれど、だからって彼自身が全く未知の絶頂へ、連れていってやれるとは思えない。もちろん、いつかそうなればと思う気持ちはあるけれど。
 だとしたら、自分自身がイクことを目指すほうが、まだ可能性がありそうだと思った。間違いなく精液なんて出ないけど、大昔、射精を覚えてバカみたいにオナニーしまくっていた頃、白いものなんてもう出ないってほど出しまくった後で、精液を出さずにイッたような記憶がおぼろげにある。さすがにあれはやりすぎだったが、あんな感じで、射精しなくても絶頂に到れるんじゃないだろうか。
「なぁ、俺が気持ちぃように、動いてみて、いいか?」
「ぁあ……もちろん、だ」
 どこかホッとした様子を見せるから、やっぱり相当キツかったんじゃないかと思って苦笑する。
「じゃ、お言葉に甘えて。けど、止めてくれってときは、ちゃんと言えよ」
 わかってると返った言葉の信憑性はやっぱり薄そうだと思ったけれど、取り敢えず、相手を刺激する動きから、自分自身の気持ち良さを探っていく動きに変えた。

続きました→

 
 
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竜人はご飯だったはずなのに21

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 彼のスリットにペニスを突き立て腰を振る自分や、それに善がり喘ぐ彼の姿を想像すれば、期待はますます膨らんでいく。彼の舌が巻き付く自身のペニスも膨らんで、直接受け取る快感と、視覚から受ける刺激への興奮と、見事に勃起しているペニスへの感動と、自分もまた雄であることの自信と、行為への期待と、胸の中に一度に色々なものが湧き出てくるから、なんだか溺れてしまいそうな気分だった。
「も、いいだろ。早くお前に、突っ込みてぇ」
 喘ぐような訴えに、ようやく彼が頭を上げる。興奮しきった顔をしている相手をジッと見つめてやれば、恥ずかしそうに顔を背けてから、おずおずと体を背後へ倒していく。追いかけるように覆いかぶさり、ちゅっと音を立てて口先に一度触れた後は、すぐに頭を下ろしてスリット部へ吸い付いた。
「んぁ、っ」
 ビクリと体を跳ねさせて、嫌がるように腹をよじる。
「何? 土壇場で、怖くなった?」
 前回は反応したと言っても勃ち上がりかけた程度だったから、相手がこちらの勃起しきったペニスを見るのは初めてだ。体格相応にデカイ自覚はあるが、けれどそれも人としてならであって、自分より体格も良ければペニスだってデカイ相手が怯むほどではないはずなのだけれど。ただ、いくら元々そのつもりでいたとしても、彼が他の雄の欲情したペニスを受け入れた経験がないのも事実だった。
「今更やっぱなしは無理だぞ。けど、優しくする努力は、する」
 初めてだもんな。優しくしてやらないとだよな。そんな気持ちで、これから自分を受け入れてくれる予定の場所を、愛しさを込めてそっと撫でた。
 まぁ、こっちだって竜人のスリットに突っ込むなんて経験は初めてなのだけれど。でも期待と興奮に任せきって、乱暴に突っ込みかき回すような真似をしていいわけがない。少しだけ冷静さを取り戻せたようでホッとする。
 なのに。
「違う。それはいい、から、早く、入れてくれ」
 萎えてしまう前に、なんて続いた言葉に、そっちの心配かよと苦笑を噛み殺す羽目になった。
「んな簡単に萎えてたまるか」
「しかし、興奮が覚めてしまったら」
「だからそう簡単に覚めねぇよって。けどまぁ、心配なら、可愛く啼いとけ」
「かわい、……く?」
「そうそう。俺がお前に舐められてる時みたいに、もっと素直に気持ちぃって喘げよってこと」
 意味がわからないと言いたげだった相手にそう告げて、もう一度スリット部へ顔を寄せる。手早く舐め濡らして、軽く解したら突っ込んでやれと思っていた気持ちを脇へ放って、いつも以上に執拗に舐め啜って、数本の指をまとめて突っ込みかき回してやった。
 スリットの中の粘液を掻き出して、甘酸っぱいそれをジュルジュルと音を立てて吸いあげる。指先に触れる、袋の中に収まっている彼のペニスを撫で擦る。
「ぁ、あっ、ぁあ、気持ちが、いいっ」
 甘い吐息を零すことは多くても、はっきり気持ちが良いなんて言ってくれたことはなかった。ただ、気持ちが良いと言ってくれと求めたこともなかった。
 こちらが萎えないようにと必死なのかもしれないが、言われた通りに気持ちが良いと零す素直さが、可愛いとも愛しいとも思う。
「なぁ、想像してみ。ここに俺の勃起ちんこ突っ込まれて、これが俺のにゴリゴリぬるぬる擦られるとこ」
「ぁあ、ああっ」
「どうよ。一緒に気持ちよくなれそ?」
「ぁ、なる。なれる、からっ」
 再度早くと急かされて、突っ込んでいた指を引き抜いた。ドロドロに濡れたその手で、数度自分のペニスを扱く。もちろん、少しも萎えてなんかいない。それどころかさっき以上に張り詰めている。
「な、こっち見て」
 呼びかけて、相手の目に手の中の勃起ペニスを見せつけた。
「ちっとも萎えてないの、わかるか?」
「……ああ」
 ゴクリと相手の喉が鳴る。はっきりと期待の滲んだ顔に、満足気に笑ってしまうのを自覚する。
「これがお前の中入るとこ、しっかり見てて」
 言いながら、相手のスリットにペニスの先をゆっくりと押し付けていく。
「ぁ……ぁあ……」
 緩んだスリットがくぷりと中の粘液を溢れさせながら、ぬぷぬぷと亀頭を飲み込むのに合わせ、戸惑いと歓喜とを混ぜたような声が相手の口から細く漏れ出ていた。

続きました→

 
 
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