親父のものだと思ってた39

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 確かめるように視線を落とした先、相手のペニスは中途半端な大きさでゆるく勃起している。ビシャビシャというほどではないが、やっぱり先走りは零しているようで、先端辺りの相手の腹部分は濡れていた。
 どうやらお尻で感じると、ガチガチに張り詰めた射精待ちにはならないまま、気持ちよさで先走りだけ零すらしい。指で弄っていた時は最初もっと萎えていたから、慣れたらしっかり勃起するようになるのかも知れないけれど。
「触るよ」
「んぁっ」
 驚かせないように声をかけたけれど、触れた瞬間にはやっぱり大きく体が震えた。ついでに言えば、キュウっと穴が締まるのをペニスで感じ取る。
「ぁ、あんっ、んっ、ゃ、あ、ああっ、だ、……め、あ、やぁっ」
「すっごい、お尻キュウキュウ締め付けてくる」
 ダメだの嫌だの混じりながらも、本気で嫌がるというか逃げる様子はないし、手の中のペニスはあっさり固く張り詰めていき、連動するように括約筋が動いてペニスをグニグニと喰まれるのがなんとも気持ちがいい。
「ぁああっっ」
 気持ちよさに腰を揺すってしまえば、相手の声が一層高く響いて全身が小さく震えた。
「いいとこ当たっちゃった?」
「ぅ、そこ、ゃだ、ってぇ」
「ごめんごめん」
 言いながら、ぐぐっと奥まで押し込んでやる。これで少なくともペニスの先端やら開いた傘の段差やらが、相手の前立腺を刺激してしまうことはないはずだ。
「あ、ああっ、やぁ」
 いい所に当てているつもりはないが、それでも相手は体を震わせながら高い声を上げ、ペニスの先端からトプっと大量の先走りを吐き出した。
「あれ? まだ、いいとこ当たってる?」
「うぅ、も、やだぁ、ぜんぶ、きもちくて恐いぃ」
 そんな事を言いながら睨まれたけれど、潤んだ目と興奮か羞恥かで赤く染まった頬の愛らしさで、申し訳無さよりもさきにこちらの興奮が増してしまう。てか全部気持ち良くて恐い、という発言内容からしてかなりクル。やっばい。
「んんっ、また、おっきくしたぁ」
「ちょ、そんな、理不尽な」
 そんな非難めいたことを言われたって困る。
 てかなんだこれ。どうしよう。めちゃくちゃ可愛い。
「ぅううっっ」
 さらにペニスの質量が増したせいで恨めしげに睨まれたけれど、やっぱり可愛いばっかりで、口元がだらしなく緩みそうだった。というか緩んだ。ついでに、可愛いがあふれて口にも出してしまった。
「すごい、可愛い」
「ばかっ、ぁ、ああ、ば、かぁ」
「はは、語彙力、崩壊してる。かわい〜」
 全部気持ちいいならあまり意味はないのかなと思いつつ、一応前立腺は狙わないつもりで大きなストロークはせずに、深く埋めたまま小さく腰を前後させる。もちろん片手は相手のペニスを扱き続けているから、根元あたりはずっとキュムキュムと締め付けられているし、時折壁のようなものに先端が擦れるのもあって、充分に気持ちが良かった。
「ぅ、あ、やぁ、ばか、も、こわい、こわいぃ」
 恐い怖いと言いながらも、相手のペニスはいまにも弾けそうなほど張り詰めていて、どうみたって気持ちが良さそうなんだけど。ああ、でも、気持ちいいのが恐いんだっけ。
「恐くない。怖くない。気持ちぃだけでしょ。今度こそ、イクとこ見せてよ」
「う、ぅう、ゃっ、やぁ」
「やじゃなくて。ね、イッて。イッてよ」
 イッてイッてと繰り返しながら、グッグッと腰を押し付ける。こんなに強くしたらダメだろと思いながらも、腰の動きが止められない。ヤダヤダ怖いと口走る相手の目にはとうとう薄く涙の膜が張りだして、それがポロリとこぼれ落ちるのを見てしまったのに。それでも、どうしようもなく、自身の快感を追ってしまう。
 相手がイケないのは、もしかしたらこちらの、そんな身勝手な動きのせいかも知れない。
 痛いだとか、もう無理だとか言われていないのだけが救いだった。もし今、もう無理ヤメテと訴えられても、そこで止まれる自信がない。
 もっと相手を気遣って、相手の快感を引き出して、安心して気持ちよくイカせてあげたいのに。でももう、そこまで自身に余裕がなかった。
 早くイッてくれないと、こちらが先に果ててしまいそうで焦る。
「ねぇ、イッちゃうから。も、保たない、から。お、お願い、一緒にイッて」
 情けなくもそう懇願しながら、グッと腰を押し込んだところで射精した。してしまった。相手がイクまではと思っていたのに保たなかった。
 ただ、がっくりと落ち込むその手前。
「あ、あっ、でて、る、んぁあ」
 相手の背がしなって、手の中のペニスが震える。その先端からは、とうとう白濁が吐き出されていた。

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親父のものだと思ってた38

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 二度目の挿入で相手も多少は慣れたのか、こちらのペースで根本まで押し込んでも痛がる様子はない。苦しさはあるようで多少息が乱れはしたが、それでもこちらが押し込むのに合わせて、さほど抵抗なく飲み込んでくれた。
「ぜんぶ、はい、った?」
「うん」
 頷けばホッとした様子で体が少し弛緩する。馴染むまで待ったほうがいいんだろうと思っていたが、このタイミングは逃さないほうがいいかも知れない。
「ふぁ…ぁ、……んっっ」
 押し込んだときと同じくらいのペースで、今度はゆっくりと腰を引いていけば、相手の口から色の乗った甘やかな息が吐き出されてくる。すぐに慌てた様子で口を閉じてしまったし、弛緩していた体にはあっさり緊張が走ったが、それでも内心ガッツポーズを決めた。
 弛緩とまではいかないものの、緊張が解けるのを待ってまたゆっくりと腰を引く。
「んっ……」
 口は閉じたままだが、鼻から漏れる息はやっぱり充分に甘やかだ。
 この段階ですでに、相手もそれなりに感じているらしいとと思って嬉しくなる。
 本当に良かった。思っていたよりも、一緒に気持ちよくなるというハードルは高くないかもしれない。
「んっ……ん、……んぅっ……」
 相手の様子を探りながら、緩やかで長いストロークを数度繰り返す。相手は自身の快感に集中するためにか、途中から目を閉じてしまったが、そうやって自身の快感に浸る姿を見るのは珍しい。本当にこちらに身を任せてくれているのだと思うと、嬉しくて、興奮して、既に充分すぎるほど勃起したペニスがさらに膨張した気がする。
 もちろんそれは気の所為なんかじゃなく、目を閉じていた相手がチラッとこちらを見たあとで満足げに笑ったから、相手もすぐに察するほどの変化があったってことだろう。
「うっっ」
 キュッと締め付けられて思わず小さく呻けば、相手がやっぱり満足げに笑っている。
 随分と余裕が出てきたらしい。それはこちらも同じで、相手が意図的に締め付けてきたって、それで暴発したりはしなかった。
 ペニスはずっと気持ちはいいし、相手の反応に興奮だってしているが、でも、すぐにでも射精してしまいそうな危うさはない。それくらいには、気持ちも体も落ち着いている。
 そろそろいいかと、次に狙うのは相手の前立腺だ。ペニスで感じとれるかはわからないが、位置はもうわかっている。
「ん、ぁ、あっ、おまっ、そこ、はっ」
 相手の反応は早かった。しかも、嫌がるように身を捻ろうとするから、仕方なく一度動きを止めた。
 ただ、止めはしたが逃がす気はないので、足と腰とをガッツリ抱え直して下半身を固定してやる。さっき、もう後ちょっとで相手をイカせられそうなところまでいったのを、忘れてなんかいないからだ。
「ここ、いいとこ、でしょ?」
「ふぁ、ぁ、ぁあ、や、やだ、って」
 わかってるんだぞと言うように、その場所をまた少しだけ擦ってやれば、気持ちの良さそうな蕩けた声を上げながらもイヤイヤと首を振ってみせる。
「そこ、変になる、から」
「って言われて、止めれるわけないんだけど」
「ぅっ、で、でも、ほんと、そこばっか、む、……むりっ、だから」
「………ずっるい」
 躊躇う素振りはみせつつも、はっきり無理だと言われてしまったからには、約束通り引くしか無いんだろう。わかってても、不満の一つや二つは漏れても仕方がないと思う。
「わか、ってるけど、でもほんと、ごめん。し、信じてる、から」
「ますますズルいんだけど」
 信じてるってなんだよ。そんな事言われなくたって、無理とまで言われたら、前立腺をこれ以上狙って擦ったりはしないのに。でもそれくらい、必死に嫌なんだってことだけはわかった。
 結構気持ちよさそうな声、出すのになぁ。
「てか、そこ狙わなかったら、続けていいんだよね?」
「そりゃ、ここで終わり、はさすがに」
「狙わないけど擦れちゃう分は、諦めてくれるってこと?」
「うっ……それは、……」
「気持ちよくなれてるっぽいのわかってるのに、一緒にイクの拒否とか、言わないでよ?」
 イカされた後に抱かれるのが無理だというから、手でイカせるのを諦めた経緯だってあるのだ。相手が感じているのをわかっていて、自分ひとり気持ちよく果てて終わりになんて出来るはずがない。なのに。
「お、お尻が気持ちよくて、イク、とか、頭でわかってても、こわっくて、こわい、んだよっ」
 恐いが二回重なるくらい恐いのはわかった。けど、それってやっぱり、前立腺を刺激されたら気持ちいいって言ってるのと同じだよなぁと思う。てか、前立腺狙って突いたら、お尻だけで気持ちよくイケそうって意味だったりするんだろうか。
 そこんとこ詳しく。とは思ったけれど、さすがに今聞くことでもなさそうだ。だって、もう前立腺は狙わないって決まってしまった。
「じゃあ、一緒にちんこ扱けば、イッてくれる?」
「えっ?」
「さっき、ちんこ一緒に扱いたらイケそうだったよね? てか、また放置しちゃってたの、ごめんね?」
 もっと早くペニスも一緒に触ってあげればよかったって、さっきも一度思ったはずだったのに。相手を気遣いながらの腰使いに意識が持っていかれて、またしてもずっと放置だった。

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親父のものだと思ってた36

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 やばい。
 黙ってじっとしていた相手の背がピクリと震えて、間違いなく相手もこの状況を把握している。
 気持ちを鎮めようと焦れば焦るほど、なぜか興奮していく悪循環にはまってどうしていいかわからない。なのに。
「ぅあっっ」
 キュッと根本が締め付けられる感覚に、たまらず声を零してしまった。
「ぁ、ちょっ」
 キュ、キュ、と何度か繰り返されて、どうやら意図的にお尻の穴を収縮させているのだとわかったけれど、こちらの戸惑いは増すばかりだ。だって、これがやりたくて「もうちょっとだけこのままこうしてて」と言われたわけじゃないはずだからだ。
 しかも、腕の中から堪えきれなかったらしい笑い声が、小さく漏れてくる。
「うぅ、酷い……」
「ごめん、あんまりお前が可愛くて」
「意味わかんないんだけど。てか煽んないで欲しいんだけど」
「そうだな。じゃ、一回抜くか」
「えっ?」
「降りるから一回腕どけて。あと、ゴム、つけ直してよ」
「抱っこはもういいの?」
「うん。も、大丈夫」
 言われるまま背を抱いていた腕を下ろせば、上体を起こした相手がその流れのまま腰を持ち上げていく。といってもやはり動きは緩やかなので、根本から先端へと向かって、ゆっくりときつめの締め付けが移動していくのがたまらなく気持ちがいい。
「んっっ」
 開いた傘が引っかかって、そこが抜ける時は更に焦らされたけれど、そこが抜けてしまえばあとはつるっと亀頭すべてが抜けていった。
「……はぁ」
 残念な気持ちも少々混ざりつつも、相手が自ら降りてくれたことに小さく安堵の息を吐く。
「で、何してんの」
 降りた相手がベッドの上に転がっているローションボトルに手を伸ばすのを横目に見ながら上体を起こせば、お前はこっちねと、新しいゴムのパッケージが差し出された。思わず受け取ったけれど、さすがにすぐさまそれの封を開ける気にはなれず、手に持ったまま相手見つめてしまう。
「2回目する前に、俺の方もローション足して置こうかと思って」
 こちらの視線には気づいたようで、躊躇いなくローションボトルから中身を手のひらに出しながらそう返されたけれど、展開の速さに全くついていけない。いやまぁ、2回目するって話にはなってたし、繋がったまま大人しく待てずに反応させたのはこちらだけど。
「ちょ、待って。我慢できなくて体が反応しちゃったのは事実だけど、こっちの気持ちの切り替え、まだできないよ。てかさっきの何だったの」
「俺が、お前にちゃんと抱かれる覚悟、決めるための時間」
「え?」
「俺が張り切ってお前を気持ちよくしなくても、俺がお前に任せて体預けても、お前は間違いなくちゃんと自分で気持ちよくなれる。ってのはわかってるんだよ。ただ、お前は俺を気持ちよくしたい気持ちが強いうえに、俺より断然、筋力も持久力も精力もあるだろ。なんせ若いからさ。そのお前に主導権渡すのは、やっぱ、怖い。自分でコントロールできない中で、自分がどうなるかわからない不安がある」
「無理強いするつもりはないし、無理って言われたら、出来る限り、途中でもやめる。つもりは、あるよ?」
「わかってるよ。それに関しては実績もかなりあるし、信頼もしてる。俺が自分で主導権握ってたいなぁとか、お前に主導権渡すの怖いなとか不安だなってのは、そういうのじゃなくてさ。さっきも言ったけど、お前が可愛くて仕方ないってとこなの」
「え、つまり……?」
「つまり、お前が熱心に俺を気持ちよくしようと頑張って、それで本当に俺が気持ちよくなった時、お前が一緒に気持ちよくなるのを見逃すのが惜しい。ていうか正直いうと、お前が気持ちよくなってるとこを見て興奮してるとこがかなりあるから、自分の快感に意識向けるより、お前の快感に意識向けてたいんだよね」
「……は?」
「けど、お前に主導権渡しといてそれやると、お互い無駄に焦れて時間掛かる上に、俺の体が持たないから、もしお前に主導権渡すなら、俺はちゃんと自分の快感に向き合って、お前に気持ちよくして貰うことに集中しなきゃなんだけど、それが上手く出来るかわかんないってのも躊躇う理由だったんだよ」
「そ、そう、なの」
 なんと返していいのかわからなくて、とりあえず相槌を打ってしまったが、主導権を渡したくない理由が想像の斜め上を突き抜けている。

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親父のものだと思ってた35

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「いや、ちょっ、そんなことな……くはない、部分もあるけど」
「あるの!?」
 まさかの肯定に、驚きすぎて涙が引っ込んだ。
「お前に自分だけイカされるのが屈辱だとか言ってるわけじゃないし、この先、お前にお尻でイカされる日も多分くるだろうなってわかってるし、それが屈辱だからちゃんと抱かせないって思ってるわけじゃないけど、お前がかなり年下で、小さい頃から知ってる、って部分で、俺が張り切っちゃう面があるのは事実」
「張り切っちゃう……?」
「今、お前がちゃんと抱かせてくれない〜って泣いちゃうような事になってるのは、俺がお前に乗っかって、俺が動いて、そのせいで気持ちよくなってイッちゃうお前が見たくて張り切っちゃってる結果だよ、ってことなんだけど」
 通じたか聞かれて、なんとなくと曖昧に返す。
 屈辱の否定が2回入ったから、つまりは年下なせいでって部分は、相手にも肯定されたってことだろう。屈辱とは思わないけれど、年の差があるから主導権を渡せないって話かもしれない。渡せないってよりは、主導権を握ってこちらを翻弄したくて仕方がない、みたいな話だった気もするけど。
 そんな主張をされても、そうなんだと納得して、じゃあ続きをどうぞとはなれないし、年齢差というどうしようもないものが明確に立ちはだかってしまって、手詰まり感で胸が苦しい。
「えと、つまり、俺が年下なせいで張り切っちゃうから、俺はちゃんと抱かせてもらえないし、一方的に気持ちよくなるのは有りでも、一方的に気持ち良くするのはダメ、って言ってる?」
 言いながら、これをはっきり肯定されたら結局また泣いてしまうかもと思う。
「そうじゃなくて」
 けれどすぐさま否定の声が返って、見上げる先で相手が困ったように眉尻を下げる。
 目が合うと、ますます困ったように口元をへにょっと曲げて、なぜか相手が体をゆるりと倒して抱きついてくるから、腰を押さえていた手を思わずその背に回して抱き返してしまった。
 ただ、腕の中で大きなため息が吐き出され、肩のあたりに相手の額がグリグリと押し付けられて、何をされているかわからない。いやでもこれは、甘えられている、んだろうか?
 何も言わない相手に、こちらも掛ける言葉は見つからず、結局、なだめるように背を撫でるしか出来なかった。
 やがて、また一つ大きな息が吐き出されて、相手の動きが止まる。
「俺はさぁ……」
「うん」
 やっと口を開いた相手に、続きを促すように相槌を入れた。
「お前のことが可愛くて仕方なくて、抱かれる側になっても、お前に気持ちよくされるより、お前を気持ちよくするほうが満足度高いのは確実なんだけど、でも、そのせいでお前を泣かすとか思って無くて……」
「うん」
「だから、……」
「うん」
「ごめん、やっぱもうちょっとだけ、このままこうしてて」
「えっ……」
「あ、重い?」
「それは、平気だけど」
「じゃあ、お願い」
「黙って抱っこしてて、ってこと?」
「そう」
「わか、った」
 わかったと返しはしたが、さっぱり意味がわからない。意味がわからないというか、相手が今、何を考えているのか全く想像がつかない。
 なんなんだこれ。とは思いながらも、今はただ、言われたとおりに黙って待つしかないんだろう。
 ただ、じっと相手を抱きしめていると、未だ繋がったままのその部分がどうしても気になってしまう。意識してしまう。
 不安を零して泣きかけて、連動するように若干萎え掛けていたそれが、意識すればするほどに、またじわりと質量を増していくのがわかる。

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親父のものだと思ってた34

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 ついでに言えば、次こそは相手のこともちゃんと気持ちよくしてやりたい。
 そんな決意とともに、まずはゴムを変えなければと考える。だって相手が腰の上に乗ったままなのだ。こちらは気持ちがいいばかりだったけれど、相手の動きはかなり慎重だったから、下手に動くと痛みを与えたりするかもしれない。
 なのに。
「ちょ、まって」
 上からどいて欲しい気持ちを込めて相手を見つめたら、小さく頷いた相手が、腰を持ち上げるのではなく、なぜかゆるっと腰を揺すり始めて慌てて止めた。
「何、してんの?」
「なに、って……」
 その顔は明らかに、だって二回目するんだろという疑問顔だ。
 そりゃするけども。でもこのまま続けるとは言ってない。
「二発目頑張りたいけど、とりあえず、ゴムは変えないとまずいよね?」
「万が一があっても妊娠はしないけど」
「お腹壊すって聞くけど」
「それは、まぁ、体験してみて初めて、二度と嫌だと思うかこれくらいなら平気と思うかわからないから」
 ああ言えばこう言う。つまりはせっかく体を繋げたんだから、相手としてはこのまま続けたくて仕方がないんだろう。
 次の言葉が出ずに黙ってしまえば、相手は了承と受け取って、またゆっくりと腰を揺する。そんな風に刺激されたら、あっという間に元通りに固くなってしまう。
 そして充分な固さをその身で持って確認したのか、それとも相手の体が慣れてきたのか、相手の腰がゆっくりと浮いていく。
 少し浮かして、戻す。というのを繰り返すうちに、少しずつ腰を高くまで浮かすようになっているし、スピードだって多少はあがっていると思う。
 一度吐き出しているのと、相手の動きがやたら緩やかなせいで、すぐに射精感が募ってくる感じではないが、このまま続けたらどうなるかわからない。というよりも、相手がこの動きに慣れてしまったら、きっとまたイカされてしまうだろう。
「ちょっと」
 不満そうな声が相手から漏れたのは、相手が腰を落とした時に相手の腰をグッと掴んで、腰を浮かすのを阻止したせいだ。
「二回目するって言ったけど、このまま俺だけまたイカされるのはなしでしょ」
「気持ちぃ?」
「気持ちぃし、見える景色がエロすぎだって」
「じゃあ、もっかいイッてよ」
「それはヤダ」
「お前が気持ちよくイッたら俺はめちゃくちゃ嬉しいし、俺が気持ちよくなるのはまた今度でいいっていうか、今日は俺の練習に付き合って欲しいっていうか……」
「俺に主導権渡したら、さっきみたいにお尻気持ちよくなるかも知れなくて怖いんじゃないの?」
「それは、そう。てかわかってるなら、」
「俺に気持ちよくされるの、なにがそんなに怖いの? 痴態晒したって、俺が萎えるどころか興奮しまくるの、わかってるでしょ?」
「そういう心配は、もう、してないけど」
「けど、なに? うんと年下の俺にお尻でイカされるのが屈辱、とかそういう話?」
「ん? なんだそれ?」
 勢い任せに、余計なことを言ってしまった。ずっと気持ちのどこかに燻っていて、でもそんなこと思うはずがないと否定していた気持ちだ。
 そして相手はある意味予想通り、何を言われてるかわからないと、呆気にとられた顔をする。
 そりゃそうだ。だって絶対に抱く側と主張したのはこちらだが、もし、抱かれてやるけど主導権は渡さない、なんて強い意志が相手側にあったなら、絶対にそれをこちらに了承させる。そういう人だと、わかっている。
 だから自己開発では感じなかったお尻が、他者の手で弄られて感じたことにまだ全然慣れていなくて、だから怖い。というのが事実であって、年齢差だの屈辱だのは、こちらの不安から生まれた言いがかりでしか無い。
 わかっているのに、口に出してしまったことで、抱えた不安が溢れてしまった。
「だって俺に一方的に気持ちよくされるの、嫌いだよね。てか今までずっとそうだったよね。恋人なのもエロいことするのも俺が全部初めて貰うんだからって思って、そっちが慣れるの待ってきたけど。絶対抱く側って主張したのも飲んでもらってるけど。でももし、俺が年下なせいで、ちゃんと抱かせて貰えないとかだったら、俺、どうすればいいの?」
 言いながら、なんだか泣きそうになる。馬鹿なことを口走っている自覚はあって、それが余計に涙を誘う。

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親父のものだと思ってた33

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「泣かないでよ」
 降ってくる声は優しい響きをしているけれど、笑いを含んでもいる。ますます情けなくて、きゅっと唇を噛み締めた。
「ねぇ、俺、今、めちゃくちゃ嬉しいよ?」
 嬉しくて笑ってるんだよ、と続いた声は言い訳だろうか。相手も自身の声に笑いが含んでいることを自覚しているのだ。
「笑ってごめんね。でも、ほんと、嬉しいだけだから。嬉しくてこぼれちゃう笑いだから」
 そう告げる声もクフクフと小さな笑いを含んでいるから、本当に、笑うのを止められないらしい。
「何がっ、そんな゛、嬉じぃ、のっ」
 無理やり吐き出した声は喉の詰まって、しかも涙声で濁っている。
「んー、それはやっぱ、俺の体でちゃんとイッてくれたから、かな。しかもお前が泣いちゃうほどの早さで、っていうのはさ、嬉しい上にめちゃくちゃ安心した。あ、安心したから笑うの止まらないのかも?」
 言いながら、またしてもフヘヘとおかしな笑いをこぼしている。言葉からも気配からも、まったくしまりがない様子が伝わってきて、顔の前に翳した腕をどけて相手の顔をみた。
 その顔も、へらへらと緩んで本当にしまりがない。でも、嬉しいの言葉に嘘がないこともわかる、幸せそうな笑顔だった。
「も、わかった、から、いい」
 目があって、相手が口を開く前に、素早くそれだけ告げる。告げてから一度大きく息を吐きだし、目元に残っと涙を払う。
「怒った?」
「え、何を?」
 嬉しくて笑うのが止まらないという状態なのはわかった、と言ったつもりだったのに、なぜか一転して不安そうな声を吐き出すから驚く。
「あ、いや、怒るっていうか、俺が、ずっとヘラヘラ笑ってるから、呆れたのかと思って」
「嬉しそうで何より、って思ってるよ。でもそれと俺が落ち込むのは別問題」
「それだけど、落ち込んで萎えたからもう終わり、ってつもりだったりする?」
「えっ?」
「不本意かもだけど射精したのは事実だし、今日はもういい、ってのも、まぁ、わからなくないんだけど……」
 そこで言葉を切ってしばらく迷うように躊躇った後。
「若いんだし、さ……その、二発目頑張るぞ、みたいなの、って、ない?」
 言いながら顔を赤く染めていくから、思わずマジマジと眺めてしまう。
 言葉からも相手の様子からも、落ち込むこちらを慰めるためのもう一度、というよりも、こんなのじゃ物足りないからもっと頑張れと言われているような気になるんだけれど、そう思っていいんだろうか。
「なんか言え、ぁっ……」
 なんと返すか迷う時間を待てなかった相手が返答を促してきたが、答える前に体が反応していたし、その反応を相手も自身の体で感じたようだ。
「二回目、する?」
「する」
 即答すればホッとした様子で、一瞬だけだったが、またしてもふにゃっと嬉しそうに笑う。嬉しそうで何よりと思うよりも先に、可愛さで胸がキュンとした。
 双方素っ裸で既に体が繋がった状態で、なのに相手のそんな些細な表情に、ドキドキとトキメイているのがなんとも不思議だ。相手から求められている、というのがあからさまに伝わってくるから、そのせいだろうか。
 童貞で、初めての恋人とのアレコレに興味津々で積極的。そう感じることは確かに多々あって、これもその延長と言えなくはないかも知れない。せっかく自己開発した上に色々と準備も重ねたんだから、あっさり終わったら惜しいと思ってるだけかも知れない。
 でも嬉しい嬉しいと繰り返しながらヘラヘラふにゃふにゃ笑って、もっとしようよと誘われたら、相手が本当はどんな気持ちで二回目を誘ったかなんて、そんなのはどうでもいいかという気になる。

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