昔好きだった男が酔い潰れた話2

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 正直自分も疲れきっている。できればこのまま、その隣に横になって眠ってしまいたい。
 しかしいくら相手が小柄でも、シングルベッドに男二人で身を寄せあって眠るというのはどうなんだ。しかもそこに寝ているのは、過去に言い逃れできないほど明確に告白した相手でもある。
 そんなことをぐるぐると考えたまま、結局ベッド脇でベッドを見下ろし動けずにいたら、相手が呻いてどうやら「みず」と呟いた。のどが渇いているんだろう。
「水道水か炭酸水、どっちがいい?」
 聞いても無駄かと思いつつ一応声をかけてみた。返事がないようなら、水道水にせめて氷くらいは落としてやろう。なんてことを思いつつ少し待ってみたが、やはり返事は唸るような声だけだ。
 水をくんで戻ってみれば、水を頼んだことすら意識の外でどうせ寝ているんだろうと思っていた相手が、起き上がりベッドに腰をかけていたから驚いた。
「ほら、水。持ってきたぞ」
「ん、ああ、ありがと」
 内心の驚きを隠して手にしたグラスを差し出せば、すぐに一息に飲みきって、氷だけになったグラスを返される。
「もっと飲むか?」
「いや、いい」
「珍しいな。お前が潰れるのは」
「半分くらいは、わざとだけどな」
「は?」
「部長だったお前は、なんだかんだの責任感を今も引きずって、潰れた酔っぱらいに付き合って残るだろ。まさか、家に連れ帰るとまでは思わなかったけど」
「成り行きで仕方なくだ。てか、俺に何かあるのか?」
「うん。ただ、少し酔いすぎた。酔いつぶれる振りのつもりが、本当に潰れたのは失敗だな」
「俺にもわかるように話してくれ」
「うん、ムリ。眠い」
 クソ酔っぱらいが。とは思ったけれど、それを口に出したりはしない。代わりに眠いなら寝ろよと促した。
 わけのわからない話で混乱させられるより、さっさと眠ってくれたほうがありがたい。
「お前は? どーすんの?」
「どーするって?」
「だってこれ、お前のベッドだろ?」
 そう言いながらも、相手はさっさとベッドに横になり、今度はしっかり布団の中に潜り込んでいる。
「客用の布団とか、なさそうな暮らしっぽい」
「俺がないよっつったら、お前、俺と一緒に寝ることになるぞ?」
 そんなの嫌だろというつもりで口にした言葉に、けれど相手はおかしそうに笑い出す。
「酔っぱらいが。俺はいいからさっさと寝ろって」
「一緒に寝よう。って誘ったつもりなんだけど?」
「はぁ?」
「おいでよ。ていうか来て」
「お前やっぱなんか今日だいぶオカシイぞ?」
「知ってる。オカシイんだ、俺。だからお前に甘えたいみたい」
 優しくしてよと臆面もなく口にして、ほら早くと言いたげに布団の端を持ち上げて誘う。
「このクソ酔っぱらい。少し待っとけ」
 今度は躊躇いなく口にしてから回れ右で背を向けた。
 手の中のグラスを流し台に置き、簡単に寝る支度を済ませてから戻れば、相手は予想通り目を閉じて、どうやら眠っているらしい。
 どこか安堵しつつ明かりを落とし、自分が眠れるようにと空けられたスペースへと横になった。当たり前にめちゃくちゃ狭いが、硬い床に転がって震えながら眠るよりは断然マシだ。
 さっさと眠ってしまおうと目を閉じたが、やはりそう簡単には眠らせてもらえないらしい。こちらの気配に気づいて意識が浮上したらしく、相手の腕が身体に回され、ぐっと力が入ったかと思うと相手の身体が密着してくる。
「うわ、よせって」
 引き剥がそうと相手の体を押してみるものの、意外と強い力でしがみつかれて、早々に抵抗するのは諦めた。なんだかもう、本当に疲れていた。
「ズルイ」
「何がだよ。てかお前は寝てろ」
「自分だけ着替えて歯磨きまでしてる」
「ここは俺んちだからな」
「俺もシャワーとかしたいのに」
「俺だってシャワーまではしてねぇよ。明日でいいだろ。眠いんだよ。寝かせろって」
「うん。寝ていいよ」
 お前に抱きつかれたままで? と言いたい気持ちをどうにかこらえた。どうせ言ったって肯定が返るだろうとしか思えない。
「そうかよ。じゃあ、おやすみ」
 会話は終わりとばかりに告げれば、おやすみと思いのほか柔らかな声が返り、やっと静かになったと思った時にはどうやら眠りに落ちていた。

続きました→

 
 
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昔好きだった男が酔い潰れた話1

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 高校卒業後、頻度も人数も徐々に減りつつあったが、それでも年に1回か2回、部活の仲間と飲みに行く。互いの近況報告がメインのようでいて、単に気心が知れた奴らと気楽に飲みたいだけでもあった。
 参加メンバーはほぼ固定ではあったが、取り敢えず連絡先がわかっている奴らにまとめて日程を送り、参加できそうならどうぞというスタイルがもう長いこと続いている。だからその日、彼の姿がそこにあってもなんらオカシナ事はなかった。
 どきりと心臓がはねたのは一瞬で、こっそり深呼吸一つで落ち着ける程度には、想いはもう過去のものになっている。会わずにいた数年という年月は偉大だった。
 珍しいねと声を掛けつつ会話の和の中に入っていけば、今回彼を誘うことに成功したのだろう奴が、まるで自分の功績とでも言いたげに胸を張った。忙しくてと最近は滅多に参加しなくなってしまったが、毎度それを惜しむ声がちょこちょこと上がるくらい、影の部長と呼ばれていた彼を慕う部員は多かった。
 自分ももちろんその一人だったし、部長職に就きながらも頼りなく、そうして影の部長などと呼ばれるほど彼が色々な場面で、雑多な面倒事を引き受けてくれていたことは本当に感謝していた。感謝の気持ちが暴走して、彼が部に尽くしてくれていたのを勘違いして、別の大学進学が寂しくて、卒業式後に告白なんて真似をしてしまったのは相当の黒歴史ではあったけれど、その後自分たちの関係が大きく変わる事もなかった。
 たまたまというか必然的にと言うか、何人かが同じ大学に進学したというのも大きくて、卒業直後数年はやはり頻繁に集まっていたし、参加人数も多かったから、部長と影の部長とがギクシャクしていたら、周りに気を使わせていただろうことはわかる。だから注意深く、彼がそう誘導していたのかもしれないとは今になって思うけれど、それに気づいたとしてもそこにあるのは感謝だけで、それが暴走することも勘違いすることも、もうさすがになかった。
 今でも告白した直後の呆然とした顔も、それが困ったように歪む様も、それから意を決したようにゴメン無理と告げた時の顔も、若干美化してる可能性もなくはないが覚えている。けれどそれを思い出しても、恥ずかしさにのたうち回ることも、胸が痛くて泣きそうになることもなくなった。
 何かあったのかな、というのは飲み会終盤になってから気づいた。久々に顔を出した彼の隣は入れ代わり立ち代わりでコロコロと人が変わっていたが、最初に少し話した後は別の場所で別の相手と話していたから気づかなかった。こうして同じ空間にいても、以前より相手を意識しないでいられる事が嬉しかったというのもあって、別の相手との話題にあえて集中していたともいう。
 何気ない風を装うことに慣れてしまって、気持ちが十分に消化された今も、なんとなく距離を置いてしまうのは仕方がない。それが今の自分達の距離感なのだと納得してもいた。
 ふっと湧いてしまった違和感に、隣で話していた相手の話題への返答を忘れて、ほぼ対角線上に座っている彼を見つめる。
「どうした?」
「いや……てかアイツ、今日どんだけ飲んでる?」
「アイツ?」
 言いながら視線の先を追った隣の相手は、すぐにそれが誰を指しているかわかったようだった。
「何? なんかオカシイ?」
 ということは、隣の相手にはこの違和感はないのだろう。だとしたら勘違いということも大いにあるだろう。なんせ自分もそこそこ酔っている。
「どうかな。気のせいかもしれん」
「気になるなら向こう行って大丈夫か聞いてくれば? むしろこっからでも聞いちゃえば?」
「こっから?」
 どういう意味かと思ったその瞬間には、隣の相手が「おーい」と彼の名を呼んでいた。
「お前今日、どんくらい飲んだ~? けっこ酔ってるぅ~?」
「うわばかっ。声デカイ。てかお前が酔っ払ってんだろ」
 慌てて隣の相手の口を、横から抱き寄せるように腕を回して塞いでしまった。
「んっんーんむーっ」
「何言ってるかわからん」
「だってー酔ってるしー?」
 肘でこづかれ手を離してやれば、相手はケラケラと笑う。
「わかってる。でも煩いからでかい声出すなよ」
 さーせーんと言いながらも更に酒の入ったグラスに口をつける様子に呆れつつ、そんな彼と自分自身に烏龍茶を注文したりしていたせいで、結局彼の反応は見逃してしまった。
 そうこうしているうちに飲み会はお開きとなったが、その中で珍しく潰れている奴が居る。彼だった。
 さすがにこの歳になるとそうそう潰れる奴は出ないけれど、若い頃は気心知れた気の緩みからか、酷いことになる場合もそこそこの頻度であった。自分ももちろん飲み過ぎて潰れた経験があるし、持ちつ持たれつの関係の中、それは自分の許容量を知る上でいい経験にもなっていた。
 だから昔みたいに、カラオケかファミレスにでも連れ込んで寝かせて置くかという話にはなったのだが、やはりそろそろ徹夜は堪える年齢だ。いい年したおっさん連中が、ファミレスやらカラオケやらで夜明かしするのも恥ずかしいという意見もあった。
 そんな中、一駅隣に部屋を借りている自分が、タクシーで連れ帰ってやればという話になり、タクシー代のカンパまで始まってしまった。しっかり集まったタクシー代を渡されてしまえば、さすがに嫌だとは言いがたい。
 彼は男としては小柄な方ではあったし、逆に自分は180近い体格だったので、一人でも大丈夫だと思われたようだ。いくら気持ちが消化済みとはいえ、いろいろな意味で大丈夫じゃなさそうだったけれど、大丈夫じゃない理由なんて言えるはずもない。
 結果、どうにか連れ帰った彼を取り敢えずベッドの上に転がして、途方に暮れることになった。

続きました→

 
 
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兄に欲情しています

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 少し年の離れた姉が家を出ると言い出したのは、高校1年の夏休みに差し掛かる頃だった。2つ上の兄が大学を受験するにあたって、2人の弟をいつまでも同じ部屋で生活させるのは可哀想だという配慮らしい。
 余計なことをと思ってしまうのは、もう何年も前から、兄と同じ部屋で過ごすことに喜びを見出していたからだ。
 もちろん、不便なことだってたくさんある。姉だけ一人部屋なのがずるいと言って騒いだことも何度だってある。
 転機は中学に上がった頃だったと思う。夜中にふと目を覚ましたら、二段ベッドの下の段から荒い息遣いが聞こえてきた。最初熱でも出して魘されているのかと思ったが、寝ぼけ半分に「どーしたアニキ?」と声をかけたら、その息がピタリと止まった。
 オカシイと思いつつも眠さに負けてまたすぐ寝入ってしまったが、次にその状況に出くわした時にはわかってしまった。自分が眠る下の空間で、兄がオナニーしている。
 それからは注意深く、寝たふりをしつつ兄の様子を探るようになった。おかげで随分と寝不足にもなったが、自分よりも相当キッチリとした性格の兄は、オナるスケジュールも割合わかりやすかった。なぜそんなものを探ってしまうのか、当時はもちろんわからなかったが、今は納得できている。
 盗み聞いている罪悪感と背徳感の中、自分自身もイヤラシイ気分になってしまって、最初は随分と戸惑いもした。兄はイッた後でだいたい一度部屋を抜けだすので、その間に自分も抜くようになったのは、兄が時折、弟である自分の名を呼んでいることに気づいてからだろうか。オナる兄をオカズにするなんてと、必死になって耐えることも、翌朝シャワーでごまかしつつ別のオカズで抜くことも、なんだか馬鹿らしくなってしまった。
 自分は兄に欲情している。兄の抑えた息遣いに合わせるように、自分自身もひっそりとナニを扱く。それはたまらない快感だった。
 兄に気づかれたって構わないと思いつつも、知っていると告げずに続けるのは、その背徳感が快感の一部であることを知っているからでもある。
 兄が既に気づいている可能性だってないわけじゃない。兄のように証拠隠滅なんて図る気もなく、精液を吸ったティッシュは丸めてベッドの隅に置きっぱなしだし、翌朝普通にゴミ箱に捨てている。
 兄は何も言わない。気づいていて咎めることもせず、オナニー中にこちらの名前を呼び続けているというなら、これはもうどう考えたって同罪だ。
 姉が家を出ることと、それによって自分たち一人一人に部屋が与えられる事。それはそんな夜の終わりを意味している。
 迷ったのは数日だった。このまま何もせず、何も言わずに部屋を分けてしまえば、本当に何もなかったことになるだろう。
 兄がどうしたいのかは正直わからなったけれど、兄から何か行動を起こすことは、兄の性格的に考えられない。だとしたら、動くのは自分だ。
 決行日は姉が家を出てしまう前日の夜にした。明日姉の引っ越しが終わると同時に、空いた部屋に自分の荷物を移すことになっているから、実質2人で過ごす最後の夜だ。
 多分きっと、兄は今夜もオナるだろう。いつも通りあっさり寝入ったふりで暫く待てば、ゴソゴソと動く気配の後、小さく息を飲む声が聞こえてくる。やがて飲み込みきれずに熱い息が吐き出されてくるのだが、その前にベッドから身を乗り出して思いっきり下段を覗き込んだ。
 ギシリとベッドの柵がきしみ、暗闇に慣れた目にも、兄がぎくりと強張るのがわかる。
「なぁアニキ、そっち行っていい?」
「……えっ?」
 戸惑いの音が漏れる頃には、既にハシゴを降りていた。
「え、ちょっと、なに……」
「わかんねぇの?」
 言いながら兄のベッドに乗り上げる。慌ててずりずりと後ずさるが、そこにあるのは部屋の壁で、逃げ場なんてどこにもないのは兄だってわかりきっているだろう。
 手を伸ばして兄の股間を握った。正確には、パジャマのズボンに突っ込まれたままの兄の手を握った。
「んぁっ」
 兄の手の上から、ぐいぐいと力強く揉み込んでやれば、予想以上に可愛い声が上がる。
「一緒にきもちぃことしよ。って言ってんの」
 ぐっと顔を近づけて、間近に兄の顔を見つめた。
「俺が知ってるって、アニキも知ってたよね? このまま部屋分けて、それで終わりにしたかった?」
「それは……」
 言いながらもそっと顔をそむけようとするから、許さないとばかりにその顎を掴んで固定する。
「言葉にごしたアニキの負けね。もうわかっちゃったから、逃さないよ」
 にっこり笑ってから唇を塞いだ。閉じられた唇の間を舌先でつつけば、諦めの吐息とともに緩く開かれていく。遠慮無く口内を舐ってやれば、んっ、んっと甘く鼻を鳴らす。
 待たれていた。兄はずっと自分にこうされたかったのだ。触れ合う舌にそう確信する。そして自分も、ずっとこうしたかったのだと、改めて感じて胸が熱くなった。

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ショタ/弟に欲情しています

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 悶々として眠れない夜、何度も寝返りを打っていたら、上方でドカッと壁を殴るような音がした。二段ベッドの上側で眠る弟が、どうやらまた側面の壁に腕か足かをぶち当てたようだ。
 痛っ、という短い悲鳴一つ漏れてこないので、きっとぐっすり眠っている。それでも暫く息を潜めて、上の様子を探った。
 自分が眠れない原因を、まだ幼い弟に知られてはならない。
 耳を澄ますとイビキとまではいかない寝息が聞こえてくる。それを確認してから、ゆっくりとパジャマのズボンの中に手を入れた。
「……は、ぁ」
 パンツの上から股間を撫でただけで、熱い息がこぼれ出す。そこは既に硬さを持ち始めているが、撫で続けるともっとオチンチンが熱く硬くなっていくのだ。
 初めての射精を精通と呼ぶそうだが、学校で習った後だったので、先日初めて吐き出したもので手を汚してしまった時も、そこまで驚きはしなかった。自分のしている事が、オナニーと呼ばれる行為だということも、もちろん知っている。
 身体が大人になっていく過程で、それはおかしなことじゃない。当たり前に皆している。実際、どうやるとキモチイイかなんて話を平気で口に出すクラスメイトだっている。
 ただ、自分が普通じゃないと思うのは、オチンチンを弄りながら、弟の事を考えてしまうからだ。
 2つ下の弟は、まだ精通もオナニーも単語すら知らないだろう。なのにその弟に、オチンチンを弄られる事を想像している。硬くなったものを握らせて、上下に擦らせ、時には舐めさせ、最後吐き出したものが好奇心で興奮しているだろう弟の顔に掛かる一連のイメージが、自分にとってのオカズだった。
 なんでそんな事を考えてしまうのかわからない。なんとなく聞こえてしまったり、たまに引き込まれてガッツリ聞かされてしまうクラスメイトの猥談では、オカズとして使われるのはちょっとエッチな漫画だったりグラビアだったりが主で、対象は必ず女性だった。
 性の対象が同姓であってもおかしくはない。というような事は授業で聞いたが、少なくとも自分の周りに男をオカズにしたと口にするヤツはいない。ましてやそれが実の弟だなんて、自分はきっと普通じゃない。
 これは絶対に誰にも知られてはいけない、自分だけの秘密だった。
「ん、……んっ……」
 声が漏れてしまわないように、引き寄せた布団の端を噛み締めながら、必死で手を動かした。パジャマのズボンの中で、くちゅくちゅと小さな音が響いていて、もし弟が起きていて、耳を澄ませていたら聞こえてしまうのではないかと思ってドキドキする。
 絶対に知られてはいけないと思うのに、何も知らずに眠っている弟が、いつか気づいて上から覗き込むように顔を出さないかと思ってしまうこともある。
 何やってんだよアニキ、なんて言いながらベッドを降りてきて、想像の中の弟のように、好奇心で触れてくれるんじゃないか、握って扱いてトロトロと溢れる液を舐めてくれるんじゃないか。という想像の中で射精した。
 耳を澄ませば相変わらず弟の寝息が響いていて安堵する。大きく一つ息を吐いて、それから後始末にかかる。
 さっさと済ませようと、手の中にとぷとぷと吐き出されたものを零さないよう握っていた拳を、ゆっくりとパジャマから引き出した。取り敢えずティッシュで手を拭いて、それから下腹部も軽く拭っておく。部屋の明かりは落としたままの暗闇の中、汚れの飛び散り具合がよくわからないからだ。手の隙間から溢れたもので汚れているかもしれない。
 このまま眠ってしまえたらと思いながらも、だるい体を起こして汚れを拭いたティッシュのゴミを握って部屋を出た。
 ティッシュはトイレに流して証拠隠滅。後は手を洗って戻ればいい。
 悶々とした気持ちは精子と共に吐き出したようで随分と頭はスッキリとしているのに、ベッドに戻って横になり目を閉じると、今度はなんだか泣きたいような気持ちになる。それをグッと堪えていると、次には適度な疲労から眠くなるのもいつもの事だった。

続きました→

 
 
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今更嫌いになれないこと知ってるくせに(目次)

診断メーカー(http://shindanmaker.com/474708)から頂いた
あなたは『「今更嫌いになれないこと知ってるくせに」って泣き崩れる』誰かを幸せにしてあげてください。
というお題を、叔父と甥の2人で書いたらメチャクチャ長くなりました。
全34話です。

キャラ名はありません。
視点の主は叔父で、甥との年の差は10歳あります。
気持ちのベクトルは最初 義兄(甥父)←叔父←甥 ですが、最終的には叔父と甥で両想いハッピーエンドです。
最終的な肉体関係は叔父×甥ですが、途中、甥が叔父を押し倒して強引に色々弄るシーンなどもあります。

義兄への気持ちに気づいた後、実家とも姉家族とも久しく疎遠にしていた主(叔父)の家に、義兄そっくりに育った甥がある日突然押しかけてきた夏から、甥が高校卒業する春までの半年ちょっとの間の話です。
義兄への想いと甥への想いの間で主(叔父)が揺れまくって相当グダグダしてます。

下記タイトルは内容に合わせたものを適当に付けてあります。
性的なシーンが含まれるものはタイトル横に(R-18)と記載してあります。

1話 突然の訪問者
2話 懐かしい味
3話 義兄の夢
4話 義兄で自慰(R-18)
5話 自慰失敗(R-18)
6話 甥の手で(R-18)
7話 甥へのカミングアウト
8話 約束の週末
9話 甥の告白
10話 父さんの代わりでいい
11話 甥の経験値(R-18)
12話 甥の緊張(R-18)
13話 可愛い声(R-18)
14話 甥自身の手で拡張(R-18)
15話 拡張交代(R-18)
16話 指3本とお尻での快楽(R-18)
17話 ここまでで
18話 甥の帰宅
19話 姉の電話
20話 義兄の待ち伏せ
21話 甥の部屋
22話 甥の進路
23話 甥への好きを認める
24話 その気持ち、試していいの?
25話 今更嫌いになれないこと知ってるくせに
26話 親・姉・義兄に知られている可能性
27話 自分の覚悟
28話 良い報告
29話 甥の卒業と同居開始(R-18)
30話 まずは手で一緒に(R-18)
31話 性急に解す(R-18)
32話 繋がる(R-18)
33話 同時に果てる(R-18)
34話 明日も明後日もその先も

 
 
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今更嫌いになれないこと知ってるくせに34(最終話)

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 ほぼ同時に終われた事に心底ホッとしつつ、さすがに疲れきって、なんとか繋がりを解いた後で甥っ子の上に崩れ落ちる。体格差はそうないどころか体力的にも筋力的にも若い甥っ子のほうが断然上だろうから、相手を潰す心配はまったくしていなかったが、やはりビックリはさせたらしい。
「わっ、ちょっ、にーちゃん!?」
 相手の声も随分と疲労が滲んでいたが、それなりの声量が出せるくらいには元気なようだ。
「ゴメン、先にちょっと休憩」
 年を感じるとぼやいたら、体の下で甥っ子がクスクスと楽しげに笑った。笑いながら、背中に回った腕がゆるりと抱きしめてくる。
「にーちゃんだってまだ20代なのに。でも、疲れきるほど気を遣ってくれたんだって、わかってるよ。いっぱい優しくしてくれて、ありがと」
「途中暴走もしたけどな。でも、ちゃんと一緒にイけて、本当、良かった」
「それ、まさか本当にそうしてくれるって思ってなかったよ。凄いね。というか、疲れさせたのって、それが原因だよね?」
「まぁお前初めてだから、こっちもかなり手探りだったし。でも、悪くない初めてになったろ?」
「うん。めちゃくちゃ幸せな初めてだったよ。あの時ムリヤリ抱かれなくて良かったって、凄く思った」
 にーちゃんの言った通りだったよと言われたが、当然それも意識してはいた。自分の体を大事にしろだとか、もっといい機会が来るだとか、そんな事を言った手前、ここまで待って良かったと思えるような初めてにしてやりたかった。
「そりゃ良かった。で、体はどうだ? シャワーとか浴びれそう?」
「俺の上で潰れてるにーちゃんがそれ聞くの? このまま寝る気かと思ってたよ」
「俺はそろそろ復活するって。まだ20代だからな」
 20代を強調したら、やはり体の下で甥っ子が楽しげに笑う。
「シャワー行く?」
「ああ。でもお前が無理そうなら先に体拭いてやるから」
「平気って言ったら一緒にシャワー?」
 期待に満ちた声に思わず笑ってしまった。
「平気そうだな。じゃ、一緒にシャワーするか」
 言いながら体を起こせば、下敷きになっていた甥っ子も続いて身を起こす。
「やった。洗いっこね」
 早くと急かす甥っ子の足取りは軽く、どうやら体は本当に大丈夫そうだ。
 風呂場で洗いっこなんて事をすれば盛り上がってしまうのは当然で、特に甥っ子は若さゆえかあっという間にガチガチにまた勃たせている。10という年の差をひしひしと感じつつ、洗ったついでだと言いながら口を使ってイかせてやった。
 もちろん甥っ子も同じように口でしてくれようとしたけれど、さすがにそれは断った。してもらえばそれなりに気持ち良くはなれるだろうけれど、もう一度吐き出したい元気はない。
 甥っ子は若干不満気だったけれど、明日も明後日もその先も、何度だって次があるだろと言えば納得したようだ。それどころか、酷く嬉しげでご機嫌になった。
 そのご機嫌はベッドに戻っても続いていて、隣り合って寝転がった後、こちらを見つめる甥っ子はなんだかふわふわとした笑顔を振りまいている。
「にーちゃんと一緒に暮らすの、本当にずっと憧れだったんだよね。うんと子供の頃からさ。なんで夜は別々の家で寝なきゃダメなんだろって思ってた。なのににーちゃん遠く行っちゃって帰ってこなくて、それでにーちゃんの嫁になりたいとか、完全に憧れ拗らせてる自覚あったけど、でも、今、すっごく幸せだ」
 恋人にしてくれてありがとうと言いながら、甥っ子がゆるく抱きついてくる。
「明日も、明後日も、その先も、ずっとにーちゃんと一緒に暮らしたいよ」
「俺だってそのつもりだよ。あちこち巻き込んで、許してもらって、それで一緒に居られるってのに、そう簡単に別れてなんかやれるか」
 覚悟しとけと言ったら、にーちゃんもねと返された。
「あのさ、不束者ですが、末永くよろしくお願いします」
「こちらそこ至らない点も……って何言わすんだ。てか何言ってんだ」
「恋人にはなれたから、次はやっぱ嫁狙いかなぁって」
 受験後に時間あったから一応花嫁修業もしてきたんだよねなどと言って、ふへへと照れ笑う。
「おまっ」
「料理のレパートリー増やしたかっただけなんだけど、それだけじゃダメって言われて、掃除とか洗濯のコツとかも、にーちゃんの負担にならないように教え込まれてきたからさ」
 家事は俺がやるからねなどと張り切られて、じゃあしっかり稼いでこないとなどという思考になってしまう辺り、とっくに嫁になりたい発言も受け入れてはいた。とはいえ、彼の今の身分は大学生で、叔父の世話で忙しく単位を落としたなんて事になったら、親や姉夫婦に合わす顔がない。
「そりゃ助かるけど、でもあんま無理すんなよ。先は長いんだから、頑張り過ぎると疲れるぞ。家事なんて分担してやりゃいいんだって。あと、勉強第一な」
「わかってるよ。でもご飯は俺の担当ね。そこ譲らないから。にーちゃんの胃袋掴むから」
「てか俺がたいしたもん作れないの、お前知ってんだろ。正直メシに関しては期待してるよ」
 キッチンは姉の家同様の3口コンロだし、冷蔵庫もこの機会に大きな物へ買い換えている。それに気づいた甥っ子が随分と喜んでいたのは、つい数時間前の話だ。
 調理器具に関しては、夏に甥っ子が購入したもの以外ほとんどないと言っていい状態だけれど、それも必要な物は追々揃っていくのだろう。
「後、俺の胃袋なら夏の間にお前がとっくに掴んでっから。10年ぶりに近い実家の味とか、あざとすぎなんだよ」
「ばーちゃんが味方で俺の大勝利」
 ふふっと笑う顔はやはりふわふわと幸せそうで、こちらもなんだか胸がじわりと暖かくなる。
「俺が作れるようになったばーちゃんのレシピ増えてるから、ホント、楽しみにしてて」
 言いながらあくびを噛み殺す。
 ふわふわとして見えるのは、どうやら眠さもあるようだとようやく気づいた。
「楽しみにしてるよ」
 軽いキスを一つ贈って、ベッドヘッドに置いていたリモコンで部屋の明かりを落とす。
「寝るの?」
「疲れてるだろ?」
「でもなんか勿体無くて」
 なんて事を言った割に、ものの数分後には寝息が聞こえてくる。可愛い寝息を吐き出す唇に、もう一度チョンと触れた後。自分もそっと目を閉じれば、すぐに心地よく幸せな眠りに包まれた。

< 終 >

最後まで読んでいただけてすごく嬉しいです。
長々とお付き合い本当にありがとうございました!

あなたは『「今更嫌いになれないこと知ってるくせに」って泣き崩れる』誰かを幸せにしてあげてください。
http://shindanmaker.com/474708

 
 
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