追いかけて追いかけて(目次)

キャラ名ありません。全31話。
同じ大学の大学院生×新入生(視点の主)。という出会いをした二人ですが、メインになってるのは視点の主が大学院生で相手は社会人な時期。5歳差。視点の主は決して小柄ではないけれど、先輩が高身長のためそこそこ身長差あり。
財布をなくして困っていた時に声を掛けてくれた相手に興味を惹かれるまま、追いかけるように転学部・学科までしてその相手と同じゼミに入った視点の主と、好意を隠すことなくダダ漏れにして自分を追いかけてくるくせに、恋人になるのは嫌だと言って譲らない視点の主を諦め悪く追い詰めて、最終的には恋人になると言わせる先輩の話。
途中、視点の主がさして仲が良いわけでもない別ゼミの後輩に襲われる(挿入は指だけ)展開があります。
作中そこまで明確に書いてはいませんが、先輩は高校時代に彼氏が、大学時代に彼女が居た設定。高校時代の彼氏との関係はタチ寄りのリバで非処女。

下記タイトルは内容に合わせたものを適当に付けてあります。
性的なシーンが含まれるものはタイトル横に(R-18)と記載してあります。

1話 人生を変えた出会い
2話 ゼミ訪問で久々の再会
3話 今後を見据えた交流
4話 院進学と告白
5話 恋人にはなれません
6話 侵入者
7話 ヤバイ相手とわかっていても
8話 逃げ切れない(R-18)
9話 呼んでしまう名前(R-18)
10話 駆けつけてくれた友人(R-18)
11話 知られている
12話 だから会いたくなかった
13話 セフレにだってならないけれど
14話 互いの性体験暴露
15話 強引なキスにそれでも安堵
16話 一緒にシャワーを浴びるか否か
17話 信頼している
18話 自分から伸ばす手
19話 耳へのキス
20話 上書きが欲しいわけじゃない
21話 気持ちの切り替え
22話 シャワーの下で(R-18)
23話 罪悪感につけいって
24話 恋人になって
25話 もしもゲイだったなら
26話 黙って従って
27話 こんなに想われていても
28話 今だけ恋人(R-18)
29話 好きです(R-18)
30話 このまま恋人でいたい(R-18)
31話 ズルい大人

 
 
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兄弟ごっこを終わりにした日

 彼とその母親がこの家に住むようになったのは、中学に入学する直前の春休み中だったと思う。父の再婚を反対しなかったというだけで、もちろん彼らを歓迎する気持ちなんてなかったが、だからといって追い出そうと何かを仕掛けるような事もしなかった。
 子供心に両親の仲が冷え切っているのはわかっていたし、家の中から母が消えた時にはもう、なんとなくでもこの未来が見えていたというのもある。
 本当なら父だって、新しい妻と幼い息子の三人で、新たな家庭を築きたかったはずだ。単に、父は自分を捨てるタイミングを逃しただけなのだ。
 母の行動の方が一歩早かった。もしくは、自分を置いていくことが、母の復讐だったのかもしれない。なんせ、当時二歳の弟は連れ子ではなく父の実子だった。つまり自分とも半分血が繋がっている。
 自分は両親どちらにとってもいらない子供だったから、再婚するから出て行けと言われなかっただけマシだ。だから家族の一人として彼らに混ざろうなんて思わなかったし、必要最低限の会話しかしなかったし、練習のハードそうな部活に入って更には塾にも通い、極力家に居ないようにしてもいた。
 高校からは逃げるように家を出て寮生活だったし、もちろん大学も学校近くにアパートを借りたし、社会に出ればもっともっと疎遠になっていくのだろうと、あの頃は信じて疑わなかった。それでいいと思っていたし、そう望んでいた。
 父とは疎遠どころか二度と会えない仲になったので、あながち間違いではないのかもしれないが、望んでいた形とは全く違うものとなったし、まさかまたこの家に住む日がくるなんて、あの頃は欠片も思っていなかったけれど。

 父と後妻が揃って事故で亡くなったという連絡が来たのは、大学四年の冬の終わり頃だった。卒論は提出済みで、もちろん就職先も決まっていて、後は卒業を待つばかりというそんな時期だったのは有り難かったが、後処理はなかなかに大変だった。
 父はやはり元々の性格がクソだったようで、どうやら性懲りもなく浮気をしていたらしい。事故という結論にはなったものの、事故を装った後妻による心中じゃないかと疑われていたし、実際自分もそうだったのじゃないかと思っている。幸い血の繋がった新たな弟妹の出現はなかったが、父と付き合っていたという女は現れたし、遺産を狙われたりもした。
 でも何より大変だったのは、残された弟のケアだった。ちょうど中学入学直前という時期だったから、昔の自分とダブらせてしまったのだろうと思う。
 彼もまた、冷え切った両親の仲にも、父の浮気にも、元々気づいていたようだったし、両親の死は母の無理心中と思っているようだった。自分は両親に捨てられたのだと、冷めきった表情でこぼした言葉に、グッと胸が詰まるような思いをしたのを覚えている。
 放っておけないというより、放っておきたくなかった。
 半分血が繋がっているとは言え、互いに兄弟として過ごした記憶なんて欠片もなく、年も離れている上に七年もの間別々に暮らしていた相手が、今後は一緒に暮らすと言い出すなんて、相手にとっては青天の霹靂もいいところだろう。
 それでも、施設に行くと言う相手を言いくるめるようにして、彼の新たな保護者という立場に収まった。
 そうして過去の自分を慰めるみたいに、自分が欲しかった家族の愛を弟相手に注ぎ込んでやれば、相手は思いの外あっさり自分に懐いてくれた。そうすれば一層相手が愛おしくもなって、ますます可愛がる。そしてより一層懐かれる、更に愛おしむ。その繰り返しだった。
 それは両親から捨てられた者同士、傷の舐めあいだったかもしれない。それでも自分は彼との生活に心の乾きが満たされていくのを感じていたし、父は間違いなくクソだったけれど、彼という弟を遺してくれたことだけは感謝しようと思った。
 ただ、やはり今更兄弟としてやり直すには無理がありすぎた。自分が家を出た時、彼はまだ小学校にも上がっていなかったし、そもそも中学生だった自分が彼と暮らした三年間だってほとんど家にはいなかったし、彼を弟として接していた記憶もない。父の後妻同様、同じ家に暮らす他人、という感覚のほうが近かった。それは彼の方も同じだろう。
 便宜上、彼は自分を兄と呼んではくれていたが、互いに膨らませた情が一線を超えるのは時間の問題のようにも思える。兄として慕ってくれているとは思っていないし、自分だってもうとっくに、過去の自分を慰めるわけでも、弟として愛しているわけでもなかった。

 それでもギリギリ一線を超えないまま、兄弟ごっこを続けること更に数年。
 ある土曜の日中、彼はふらっと出かけていくと、暫くして花束を抱えて帰宅した。真っ赤なチューリップが束になって、彼の腕の中で揺れている。
「どうしたんだ、それ。誰かからのプレゼント?」
 今日は彼の誕生日だし、誰かに呼び出されて出かけたのかもしれないと思う。でもいくら誕生日だからって、男相手にこんな花束を贈るだろうか? 贈るとして、それはどんな関係の相手なんだろう。
「違う。自分で買ってきた」
 そんな考えを否定するように、彼ははっきりそう言い切った。差し出されたそれを思わず受け取ってしまったけれど、全く意味がわからない。
「え、で、なに?」
「今日で十八になったから、もう、いい加減言ってもいいかと思って」
「待った」
 とっさに続くだろう言葉を遮ってしまった。
「高校卒業するまでは、言われないかと思ってた。んだけど……」
 彼が十八の誕生日をその日と決めていたなんて思わなかった。さすがに想定外で焦る。
「待てない。もう、じゅうぶん待ったと思う」
 けれど、お願い言わせてと言われてしまえば拒否なんてできない。自分だって、この日を待っていたのだから。
「あなたが好きだ」
 そっと想いを乗せるように吐き出されてきた柔らかな声に、手の中の花束をギュッと握りしめる。
「兄弟としてじゃない。兄さんって呼んでるけど。事実半分とは言えちゃんとあなたは俺の兄なんだって知ってるけど。わかってるけど。でも何年一緒に暮らしても、やっぱりあなたを兄とは思えない。兄としては愛せない。愛したく、ない」
 真っ直ぐに見据えられて、あなたはと問い返された。彼だってこちらの想いに気づいているのだから、その質問は当然だろうし、自分だってちゃんと彼に想いと言葉を返さなければ。
「こんな俺に、誰かを愛するって事の意味を教えたのは、間違いなくお前だよ。お前以外、愛せないよ」
「なら、これからも愛してくれますか。これからは、恋人として」
 大きく頷いて見せてから、手の中の花束をグッと相手の胸に押し付けるようにして、そのまま花束ごと相手のことを抱きしめてやった。

続きました→

有坂レイへのお題【押し付けた花束/「これからも愛してくれますか」/まだ僕が愛する意味を知らなかった頃。】
https://shindanmaker.com/287899

 
 
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ヘッダー用SS

 追い詰められた壁際で見上げる相手の顔は怒ったみたいに真剣で、ああやっと落ちたのだと、胸の鼓動が興奮と歓喜で早くなる。うるさいくらいに高鳴る心臓を気取られないように、相手の目をまっすぐ見つめ返しながら、ゆっくりと十度ほど左へ首を傾げてみせた。
 あざとくたっていい。相手は馬鹿じゃないから、きっとわざとだって気づいているけど、それでいい。自分の利点は最大限に利用して、相手の視覚へ訴える。
 頭一つ分違う身長差も、一回り近く違う年齢差も、女みたいだと言われる比較的整った顔も、自分にとっては武器だった。というよりも、武器にするしかなかった。
 親元を離れて暮らす自分にとって、彼は兄のようであり、時には親代わりも努めてくれるような酷く親しい存在だけれど、血の繋がりは一切ないし恋愛感情を抱いていいような相手でもない。それでも、どうしても、彼のことが欲しかった。彼の特別が欲しかった。
 使えるものは全部使って、思いつく限りの誘惑をしかけて、躱されて、躱されて、でも諦めずにしつこく纏わりついたから、ようやく相手も観念したらしい。
「怖い顔してどうしたの?」
 落ちた、とわかっていながらも、決定的な言葉を欲しがって尋ねた。でも相手は言葉では返してくれなかった。
 言葉はくれなかったが、顎を捕まれ固定される。意外と手が早い。なんてことを思いながら、相手を見据えていた目をゆっくり閉じた。
 近づく気配と、重ねられる唇。すぐに離れてしまう気配を追いかけるように、閉じていた瞼を押し上げる。相手はやっぱり、怒ったみたいな顔をしていた。
「これで、満足だろう?」
 唸るみたいな声が吐き出され、怒ったみたいな顔は少し歪んで、なんだか泣きそうにも見える。こんな自分に惚れられてしまったせいで、彼の人生はきっとメチャクチャになっただろう。
 可哀想にと思う傍らで、彼の特別を半ば強引に奪うのだから、なにがなんでも幸せにしてあげようと思う。絶対に後悔なんてさせない。
「うん。でも、満足には全然足りないよ」
 欲深くてゴメンねとまったく悪びれずに言い捨てて、両手を相手に向かって伸ばした。襟首を掴んで思い切り引き寄せ、同時に踵を上げて背伸びして、相手の唇を奪ってやった。

 
 
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スライムローションで兜合わせ

スライム+聖水=ローションの続きです。

 人の両手を溶けたスライムで塞いでおいて、あっさりこちらのズボンを引きずり落とした相手は、ちょうど子供と大人の中間って感じなんて笑いながら、剥き出しのちんこに無造作に手を伸ばしてくる。
 彼の手がソレに触れるのは初めてではなくて、キモチイイを期待したソコは何度か軽く扱かれただけで、あっという間に硬く張り詰めていく。
「はっや。お前、ちゃんと自分で抜いてんの?」
「してるよっ」
「ふーん? てことは、お前も結構期待してんじゃないの?」
「そりゃ、……」
 だって本当に久しぶりだ。いいことも悪いことも一緒に楽しんで、アレコレたくさん教えてくれた、笑顔が柔らかで綺麗な年上のこの彼を、どれだけ慕っていたと思っているんだ。薬師の見習いをすると言ってこの町を出ていった後、どれだけ寂しい思いをしたと思っているんだ。
「手、ヌルヌルしてるだけでも興奮してきた?」
 おっかなびっくりではあるものの、言われた通り手をすり合わせてスライムを温めていたけれど、そのヌルヌルが気持ちいいなんてとても思えそうにない。彼のことは信じているから、危険なものではないのだろうけれど、それでもやっぱりなんだか得体が知れなくて怖い。
「ちがっ。てかこれホント、気持ち悪いんだけど!」
「そう? その手でちんこ握って扱いたら気持ちよさそうって思わない? てか興奮しない?」
「思わないよっ。てか怖いって」
「怖いって何が?」
「これ、本当にちんこ塗ったりして、平気なもんなの?」
「平気じゃないようなもの、お前に渡すと思ってんの?」
「それは、思ってない、けど……」
「じゃあ、一緒にする? 先に、俺のちんこにそれ塗りつけていいよ。で、平気そうだな、気持ちよさそうだなって思えたら、自分のちんこにもそれ塗りなよ」
「え、いいの?」
 何そんな驚いてんのと言いながら、相手はあっさり自分のズボンも下着ごと引きずり落として、下半身をむき出しにした。しかも、少し考える素振りを見せたあと、シャツ類も全て脱いで丸裸になる。
 昔は見慣れたものだったけれど、久しく見ていなかった彼の体は、相変わらず肌が白くて、でも適度な筋肉で引き締まっていて、なんだかキラキラと眩しい。ドキドキして、でも目が離せない。
「ちょ、なんで、裸?」
「シャツの裾にスライム付くのやだなって思って」
「自分だけズルい。だったら俺のも脱がしてよっ」
「お前はその手でシャツ脱ぐと結局シャツ汚しそうだし、俺が汚れないように捲っててやろうって思ってる。てわけで、ほら、その手のヌルヌル、俺のちんこに塗りつけて?」
 言われて、なるべく視線を逸らしていた相手の股間をとうとう凝視した。
 既に緩く立ち上がっているソレは、しっかり皮のムケた大人ちんこだ。触るのは初めてではないのだけれど、でも触れていいよと言われる時はいつだって凄く緊張するし、興奮もする。彼の指はもうこちらのちんこは弄っていないのに、彼のちんこを見ているだけで、ますますギンギンに張り詰めていくのがわかる。
 それに気づかれてからかわれる前に、さっさと彼のちんこに手を伸ばした。せめて、彼が気持ちよさそうに喘ぐから、こちらも興奮したって言えるように。
「ふっ……んっ、」
 ヌルヌルの手でそっと握っただけで、聞いたこともないような甘やかな吐息がこぼれ落ちてビックリする。
「なに驚いてんの。ホント、このヌルヌルめちゃくちゃ気持ちいいいんだって。ほら、固まってないで、手、動かしてよ」
 促されるままゆっくりと手の中のちんこを、ヌルヌルと扱いていく。両手ともヌルヌルなので、片手で竿を扱き、もう片手はやわやわと玉をもんでやった。
「ぁ、……ぁっ、……ぃぃっ……ヌルヌルももちろんいいんだけど、それを人の手でってのが、ホント、凄い、イイ」
「え、このヌルヌル使って、人にしてもらったこと、ないの?」
「え、ないよ。というか、俺のちんこ触ったことある他人なんて、お前以外いないよ」
「ちょ、……とぉおおお」
「ちょ、なんなんだよ。あんま大声上げるなって」
 なんなのこの人。そんなこと言われたら期待しそうだ。彼の中ではまだまだ自分は幼い子供なのかもしれないけど、だからこんな風に少しエッチな新しい遊びを気軽に教えてくれるんだろうけれど、彼を慕う気持ちが何かをわからないほど、もう子供ではないのに。
「それより、お前も自分の握って扱いてみなって。俺がこんな気持ちよさそうにしてんの見たら、もう、怖いなんて思わないだろ?」
 チラリと視線を下に寄越した相手は、ふふっと笑って、興奮しまくってるじゃんと続けた。興奮してるのはヌルヌルへの期待ではないけれど、もちろんそれを口にするはずもなく、言われた通り玉を弄っていた手を離して自分のちんこを握って扱く。
「うぁ……」
「な、凄いだろ?」
 初めての感触と快感の衝撃に、驚き混じりの吐息を漏らせば、相手は酷く満足げでどこか自慢げだ。
「これは、確かに、ちょっと……てか、こんなの、すぐイッちゃいそうなんだけどっ」
「俺を置いてきぼりにして先にイッたら許さないけど?」
「もー、ホント、どうしてそういうこと言うの。だったらもっと気持ちよくなるまで、俺に自分も弄れとか言わないでよっ」
「だって早く弄ってみて欲しかったから、あっ、ぁあ、おまっ」
 さっさとイキたくなってもらわないと困ると、相手のちんこを少し乱暴なくらい扱き立てれば、慌てたように相手がこちらにしがみついてくる。
「ん、んんっっ、んんんっ」
 肩の辺りのシャツを噛んで、どうやら漏れ出る声を抑えているらしい。少し苦しそうでもあるけれど、それよりもずっとずっと気持ちよさそうだったから、激しく擦り立ててもヌルヌルのお陰で痛いなんてことはないようだ。
 相手の体が近づいてきたので、自分も腰を少し突き出し、二人分のちんこを一緒くたに握って擦り立てることにした。そうすれば、あいた片手で相手をもっと刺激してやれる。自分だけ先にイカないように、相手にもっともっと気持ちよくなって貰わないと。
 ただ、同時に握るということは、自分のちんこと彼のちんこが擦れ合うということで、それを意識するだけでも、こっちはどんどん興奮が増してしまう。これはさっさと彼をイカせないと本当にヤバイ。なんてことを思っていたのに。
「ぁ、あ、バカ、お前の、ちんこ擦れて、ああっ、バカっ、気持ちぃ、お前のちんこ、ぁああ」
 噛んでいたシャツを放したらしい相手が、耳元でこちらを詰りながら、あっさりと甘やかに上り詰めていくから。追いかけるようにこちらも上り詰めながら、これってもしかして期待してもいいんじゃないか、なんてことを思ってしまった。

 
 
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雷が怖いので プレイ(目次)

「雷が怖いので」プレイリクエストについて

キャラ名ありません。全37話で、雷が怖いので本編の隙間を埋めるプレイ中心。
リクエストで頂いていた「オナニー披露」「おしおき」「剃毛」「おもらし」の内容を含みます。おしおき時にスパンキングも少々。剃毛時にアニリングスも少々。

下記タイトルは内容に合わせたものを適当に付けてあります。
プレイ中心なため殆どが性的な内容を含むものなので、性的描写がかなり多目な話のタイトル横に(R-18)と記載してあります。
それと隙間埋め話なので、切り替わる前後で本編とも繋げてみました。

2018年4月8日追記
プレイ連載当時(昨年11月)お題箱にて「風邪っぴきの受けくんが体調悪いの隠してバイト頑張る話」「2人で子供っぽい口調を使わせてえっち」というリクエストを頂いていたのですが気づいたのが3月でした。
その2つのリクエストで書いたもの全13話を下部に追加しました。

1話 バイト二回目
2話 じっくりキスだけ
3話 焦らさないで
4話 自分で腰を揺らす(R-18)
5話 手伝って(R-18)
6話 バイト三回目
7話 自ら腰を落として(R-18)
8話 褒めてくれると思ってた
9話 報酬の基準
10話 三万円分のご褒美
11話 直接、弄って(R-18)
12話 他人の手(R-18)
13話 オナニー披露(R-18)
14話 両方してあげる(R-18)
15話 意識する尿意(R-18)
16話 おもらし披露(R-18)
17話 プレイ後の優しい時間
18話 バイト四回目
19話 プレ放置プレイ
20話 迎えに行く
21話 誕生日の少し前
22話 胸の代わりにお尻の開発(R-18)
23話 自覚前に知りたかった
24話 キツイおしおき決定(R-18)
25話 前立腺にローター(R-18)
26話 玩具で吐精(R-18)
27話 おしおき後も止まらない涙
28話 他の誰かなんて居ない
29話 相手の副業
30話 第四土曜日ホテル泊
31話 酔ってふわふわ
32話 剃られてもいい理由
33話 アナル周りまで
34話 バスルームで舐められる(R-18)
35話 舐められるだけでイク(R-18)
36話 脇もスネもツルツルに
37話 昨夜の記憶に悶える朝(R-18)

プレイおまけ
1話 自宅で初洗浄(R-18)
2話 確認(R-18)
3話 媚薬を飲む
4話 薬の効果(R-18)
5話 スッキリした目覚め
6話 本当は風邪薬
7話 初めての旅行
8話 パパって呼んで
9話 剃ってしたい
10話 舐められて焦らされて(R-18)
11話 お漏らし我慢(R-18)
12話 上手におねだり(R-18)
13話 精液お漏らしと翌朝(R-18)

おまけのオマケ
1話 悶々と一瞬間
2話 アナルに体温計(R-18)
3話 本物の媚薬(R-18)
4話 初アナニー(R-18)
5話 体勢を変えて(R-18)
6話 限界とご褒美と(R-18)

 
 
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スライム+聖水=ローション

 お使いの帰り道、上方から名前を呼ばれて振り仰げば、年上の幼馴染が柔らかな笑顔を振りまきながら、お土産あるから上がっておいでと誘う。帰ってたんだと嬉しく思いながら、すぐ行くと返して小走りに玄関へと向かった。
 小さな町で子供も少ないから、幼い頃は本当に良く一緒に遊んで貰っていた。年の差がそこそこあるので、さすがに最近は一緒に遊ぶ事も殆どないし、そもそも相手はもうこの町を出ている。今は少し離れたところにある街で、薬師の見習いだかなんだかをやっているらしい。
 町民全員顔見知りなこの町で、在宅している日中に鍵を掛けている家は少ない。一応ドアを開けた最初にお邪魔しますと声を掛けたが、あとは勝手知ったるとばかりに、ずんずんと家の奥へと進んで階段を上がった。階段を上がって一番手前のドアが、先程彼が顔を出していた部屋のもので、ドアも叩かず勢いよく部屋の中に飛び込んだ。
「久しぶり!」
「うん、久しぶり。大きくなったね」
「なんで居るの? 仕事は?」
 さすがに辞めたのか聞くのは憚られて、でも、聞かずにはいられなかった。
「全然こっち帰れなかったくらい忙しかったのが少し落ち着いたから、店主が長めにお休みくれたの。一週間はこっち居る予定」
「本当に? また遊びに来ていい?」
「うん。どうせ家に居てもヒマしてると思うし、こっちいる間はいつでも遊びにおいで」
 やったと両手をあげて喜べば、相手も嬉しそうにニコニコしたまま、懐から何かが詰まった小瓶を取り出してみせる。
「何ソレ?」
「さっき言ってたお土産」
「何入ってるの? 食べ物? というか飲み物?」
 青みがかった液体のようにも見えるけれど、でも液体にしては揺れがないようにも見えた。
「食べても毒はないけど、食べたり飲んだりするものではないかなぁ」
 そう言った彼は、スライムのカケラだよと言葉を続ける。
「は? え? スライム?」
「そう。お前もそろそろ町の外出るの解禁になるだろ?」
 一番最初に出会うモンスターが多分コレと言いながら、彼は瓶の蓋を開けてそれを手の平に向けて傾けている。ドロリというかボトッといった感じで瓶の中から落ちてきたそれは、彼の手の平の上に乗ってプルンプルンと揺れている。
「どうしたの、これ」
「ここ帰る途中で見つけたのを、一部持ち帰ってきただけ」
「おみやげとして?」
「そうそう。怖くないから手を出して。両手でお椀作る感じに」
 言われるまま突き出した両手の中に、やっぱりボトリとスライムが移される。それは見た目通り、少しひんやりしていて弾力があった。
「うひっ」
「初めて触る?」
「うん。てかカケラだからって、町中入れていいの、コレ」
 町の中にモンスターを持ち込まないルールは徹底されている。いくら最弱モンスターと言ったって、スライムも例外ではないはずだ。
「あまり良くないかもね。だから内緒だよ。これからすることも全部」
「すること? これを俺にくれるって話じゃないの?」
「違う違う。こんなの持ってるのバレたら、お前が怒られちゃうだろ」
「じゃあ、どうすんのさ」
「それを今から見せてあげるんだって」
 これなーんだ、と言って、さっきの瓶よりもさらに小さく細長い瓶を取り出して掲げて見せる。今度の中身は間違いなく、無色透明の液体だった。
「水?」
「ただの水じゃないよ。聖水」
「って教会の?」
「そう。それ。これをスライムに垂らすの。スライムそれしかないから落とさないでよ」
 傾けられた瓶の口から聖水が数滴、スライムの上にこぼれ落ちる。その瞬間、プルンプルンだったスライムがドロっと溶け出し驚いた。なにこれ気持ち悪い。
「うわっっ」
「大丈夫だから落とさないで」
 再度強めに落とすなと言われ、気持ち悪いと思いながらも、手の平から溢れてしまわにように力を入れる。
「え、でもどうすんの。溶けてるよ、これ。なんかヌルヌルして気持ち悪い」
「手をこすり合わせるみたいにして、手も指もヌルヌルまみれにしておいて。お前の手の熱が移って、だんだん暖かくなるから」
「ええええ。やだー」
「俺は他の準備があるの。どうしても無理ならそのまま持ってるだけでいいよ」
 そう言った彼はその場にしゃがみ込むと、こちらのズボンのベルトに手を伸ばしてくる。
「ちょ、ちょ、準備って何。何しようとしてんの」
「お前のズボン脱がそうとしてる」
「だからなんで!」
「わかるだろ。お前にチンコ弄るとキモチイイって教えてやったの、誰だよ」
 性的なことの多くを彼から学んだのは確かだ。体が大人に近づくとちんちんから白い液が出るようになるとか、定期的にその白いのを自分の手で出さないとダメだとか、そのやり方とか。その白い液がなんなのかとか、子供の作り方とか。
「そ、だけど、今更恥ずかしいってば」
「それこそ今更隠すような仲じゃないだろ。お前の可愛い子供おちんちん、どーなったか見せてよ」
 そろそろムケた? なんてデリカシーの欠片もない発言に体の熱が上昇する。優しげな相貌と甘い声音に騙されがちだけれど、いたずら好きの愉快犯ってことも、言いだしたら聞かない頑固者だってことも、身を持って知っている。
「ねぇ、まさかと思うけど、このスライムをチンコに塗って扱くとキモチイイとかって話なの?」
「その通りだけど、なんでまさかなの。ヌルヌルめちゃくちゃキモチイイから、楽しみにしてな?」
 そう言った本人の顔が既にめちゃくちゃ楽しそうだった。

この年上の幼馴染とスライムローション使った兜合わせがやりたかったはずだったのに辿り着くまえに力尽きた。そのうち気が向いたら続くかも。
続きました→

 
 
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